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日記2005


12月
2005年12月28日(水)
今年の総括2(研鑽編)

 無論、現に受任している業務に懸命に取り組むことこそが、最大の研鑽ではありますが、ここでは、現在の仕事に直結しなくとも、将来のため今のうちから勉強していること、すべきことについて、少し書いておきたいと思います。
 この点については、ただただ反省ばかりで、とにかく仕事に追われ、読んでおきたい法律書など、満足に読むことができなかったという点に尽きます。また、未読の判例時報も積み重なる一方で、正月の最大の課題になりそうです。前日にも書いた某大学の講師では、ビジネスに絡む初歩的な法律問題を、横断的に取り上げたいと思っており、下準備として、会社法の改正をはじめ、色々な勉強を今のうちにしておかなければなりません。
 また、妻には目の敵にされている盛岡JCですが、人脈づくりの場としてはもちろん、組織の中で色々な研鑽をさせていただく場として、来年も、時間の許す限り、積極的に参加していきたいと思っています(先日、本年度の卒業式の司会をやらせていただきましたが、上がり症の私にとっては、十分に貴重な経験になりました。)。ただ、本来はやらなければならない飲み会のセッティングは、来年も上役の方に頼らざるをえないことになりそうで、そのことは、つくづく申し訳なく思っている限りです・・・。
 来年の営業は、1月6日から開始となります。
 来年も本HP共々、よろしくお願い申し上げます。

2005年12月27日(火)
今年の総括1(業務編)

 12月28日で、一応今年の営業は終了となりますので(実際には、年末まで溜まった起案に追われるでしょうが)、落合先生のblogを真似して、今年の総括を書いてみることにしました。
 東京での勤務先事務所は、交通事故の被告事件をはじめ、とにかく訴訟の受任が多い事務所でしたので、年中、法廷に立つような生活をしていました(1日で4回も法廷を往復したことも何度かありました)。
 これが、今年は債務整理が業務の中心になり、裁判の受任件数が少なくて、刑事の国選を除けば、ロクに法廷に立たない弁護士になってしまったように感じます。ただ、暇かと言えば全然そうではなく、幸い、各種相談に参加させて頂いたり、幾人かの先生方や知り合った方々に仕事を紹介いただいたりして、イソ弁時代以上に、忙しい毎日を過ごさせていただきました。挙げたらキリがありませんが、本当に、イソ弁時代には関わることのなかった、色々な仕事をやらせていただき、新鮮な毎日を過ごさせていただきました。
 敢えて心残りというか、来年の課題を挙げるとすれば、民事裁判の受任件数を増やしたいこと、地元の企業さんとの接点をより増やして、企業法務的な仕事をより増やしたいこと、来年こそ知的財産権に関する業務に携わりたいこと、などでしょうか。
 いずれ、この日記が続いていれば取り上げることになるでしょうが、来年は、某大学で講師をすることになりそうだとか、色々と、新たなチャレンジがありそうな話も来ています。また、今年の最後の最後になって、以前からぜひやりたいと思っていた企業の民事再生の受任もあり、必ず無事にやり遂げたいと思っています。
 ただ、あまり仕事したい仕事したいなどと書いていると、家族に愛想を尽かされそうなので(既に危険宙域に達している模様?)、家族との時間をどう作るかこそ、来年の最大のテーマとして心がけていかなければなりませんね。

2005年12月26日(月)
大雪と自転車

 今週末に全国を襲った大雪ですが、盛岡も12月の観測史上最大級の降雪になったそうです。私は、普段は自転車で事務所に通勤しているのですが、この日ばかりは、マンションの駐輪場が雪で完全に埋没し、近寄ることさえできず、仕方なく徒歩通勤しました。
 おまけに、出勤途中に、ちょうど某先生に出くわしたところで滑って転倒してしまい、最悪・・・。今季はスキーに行けそうにないので、雪は全然嬉しくありません。

2005年12月22日(木)
保護観察付執行猶予

 先日、私が弁護人を担当した無免許運転(道路交通法違反)の刑事事件の判決があり、被告人は、保護観察付き執行猶予判決を受けました。
 何のために保護観察をつけたかというと、少年事件のように、保護司さんが面倒をみるとかいう話ではなく、再度、別の事件を起こしたら、確実に実刑判決にするためです(刑法25条2項)。この被告人は、以前にも無免許運転で起訴され猶予判決を受けた方でしたが、もう何年も前の話だったので、恥ずかしながら、保護観察付きになることまでは予測できませんでした。
 裁判所は、初犯に関しては、重めの事件でも割と執行猶予を出していただけることが多いのですが、2回目以降になると、厳しさが格段に違ってくるように感じます。刑事裁判を受けて猶予判決を受けた人は、社会から弾き出される一歩手前に陥っているのだという危機意識を持つ必要があるでしょう。

2005年12月21日(水)
遠き新聞

 私の住むマンションでは、自宅玄関まで新聞を配達してくれず、マンション入り口のポストまで取りに行かなければなりません。個人的には、前に住んでいたマンションのように、朝だけでも新聞配達員の立入を認めて欲しいのですが、以前に新聞配達員が凶悪事件を起こしたり、或いは最近も子供が凶悪犯罪の被害者になっている現状では、管理組合の承認を受けることは難しいと思われます。
 これからは、利便性のみ追及していればよかった過去と異なり、安全のため、多くの不便さを抱え込む時代になっていくのでしょう。地域社会が相互に笑顔で挨拶しあって暮らしていける信頼関係を構築してこなかったコストは、高くつきそうです。

2005年12月20日(火)
刑事事件収入

 先月の刑事事件の収入は、当番弁護の日当1回分?のわずか9000円でした。最近は、忙しさにかまけて当番の出動要請も断りがちで、弁護士会には申し訳なく思っています。
 それにしても、当事務所の刑事事件の売上・収支を見ていると、刑事事件で事務所経営をするなどというのはどうすれば可能なのだろうと、心底不思議に思ってしまいます。仕事が無くても本だけは買ってしまうんですけどね。

2005年12月19日(月)
接客業とは

 今日の朝兼昼食は、某じゃじゃ麺店に行って食べました。
 11時の裁判が終わった直後でしたが、すでに開店していたので、これ幸いと入り、相当待たされた後、じゃじゃ麺(中)が出てきたのですが。何か物足りない。大概のじゃじゃ麺店では、テーブルの上に、じゃじゃ麺の味噌やすり下ろし生姜が置いてあって、お好みで混ぜて食べるのですが、それがない。そのときは、そういうお店なのかと思い、そのままじゃじゃ麺を食べ終わり、チータンを頼んだところ、出てきたチータンにも味噌がつけられておらず、気の抜けた感じの薄味のまま、仕方がなく飲んでいました。
 すると、驚いたことに、11時半が過ぎ、他のお客さんが入ってきた頃になって、突然、お店の人が、奥の方から味噌と生姜を出して並べはじめたのです。私は、その時点では、麺は食べ終わって、チータンも半分くらい飲み終わっており、ほとんど意味がありませんでした。
 ケチくさい話と笑われるかもしれませんが、例えたった1人とはいえ客がいるのに、どうして、その客のため味噌や生姜を出さないのか、大いに憤慨させられました。恐らく、いつもはそのお店には11時半過ぎまでお客さんは入らず、その店員さんは、いつも同じ時間帯に味噌と生姜を並べているので、そのときも同様にしただけのことでしょう。しかし、営業中の札は、11時過ぎにはかかっていましたし、追加の味噌や生姜を混ぜなければ、じゃじゃ麺は物足りないことに鑑みれば、現に食事中の客がいるのにいつもの時間まで味噌や生姜をテーブルに並べないというのは店の都合で考える発想で、客の立場に立って考えているものではありません。
 正直、その店には二度と行きたくないと思いました。
 もちろん、我々も、依頼者個々の立場・都合を無視して弁護士・事務所側の都合で仕事をしていれば、いずれは、誰も当事務所には仕事を頼みには来なくなるでしょう。もって他山の石とすべし。
 余談ですが、東京暮らしの長い妻に言わせれば、盛岡の飲食店は、接客・お店の雰囲気・商品へのこだわりに対して物足りないところが多いそうで、私も同感だと思っています。最近、盛岡も、地元の店が相次いで姿を消し、店員教育の厳しい大手全国チェーンが幅を利かせていますが、そのあたりにも、原因の一端がありそうです。

2005年12月16日(金)
日経オールズ

 タイトルからは、お年寄りの野球チームか何かのようですが、日経新聞を積ん読して、何日も経って情報価値としては古くなってから読む現象のことを言います(勝手な造語)。現在、地元のニュースは確実に把握しつつ、他方で全国の動きやビジネス・法務のトレンドにもアンテナを張っておきたいということで、地元紙の岩手日報と日経の2紙体制でやっています。
 岩手日報は10分あれば読めるので、必ずその日のうちに読みますが、日経は下手をすると30分以上かかってしまうこともあり、どうしても積ん読になりやすいです。

2005年12月15日(木)
岩手日報からの謝礼

 岩手日報から、先日の「日報論壇」投稿の謝礼として、3000円分の図書券が贈られてきました。今年の正月は、ほとんど遠出ができないこともあり、十二分に活用させていただくつもりです。

2005年12月14日(水)
地元民の不在

 本日は、岩手弁護士会消費者問題対策委員会の会合があり、出席してきました。この日は、NHKのクローズアップ現代(?)より、岩手弁護士会が、長年に亘って会員数拡大の努力をして、今、それが実って会員数が急増していることについての取材がありました。その努力の一つが、若手強制参加?の消費者委員会を通じたノウハウの共有である、という筋書きです。
 ただ、一つ感じたのが、改めて、その日に消費者委員会に出席した方々を見回すと、委員長も、今年の会長も県外出身の方で、委員会出席者メンバーも、半分くらいが県外出身の方で、つくづく、当会は、地元出身の弁護士が少ないんだなぁ、と思いました。
 もちろん、県外から優秀な弁護士さんがいらして地元にご尽力いただくことは非常に有り難いことですし、それこそ、当会の方々が全国に向けて会員拡大の努力をしてきたことの表れに他ならないわけですが、地元民の一人としては、やはり、県民に、もっと頑張って欲しいなあと思わずにはいられません。
 弁護士という社会のインフラを、自分達の自力で生み出そうとせず、県外からいらっしゃる方ばかりに頼っているというのは、地域の地力のなさを物語っているものではないかと感じます。
 あと、余談ですが、私も記者の方にインタヴューを受けましたが、さほど記者受けのする返答はしていないので、放送には採用されないでしょう。

2005年12月13日(火)
ADRしても一人

 本日は、日弁連の特別研修「紛争解決手段としてのADR」に出席してきました。ADRとは、代替的紛争解決手段と直訳されていますが、要するに斡旋や仲裁などのことを指しています。我が国では、斡旋や仲裁はさほど活用されず、裁判を起こしてその中で和解協議をすることが少なくありませんが、米国ではADRは盛んに用いられているとか、ADRには裁判にはない柔軟・迅速解決の魅力があるとかで、弁護士会では、何年も前から、これを発展させようと、色々と研修やPRをしています。
 日弁連の特別研修は、岩手でも弁護士会の会議室でサテライト受講できるのですが、岩手には仲裁センターのような機関がないこともあって、参加者は少なく、仕舞いには他の先生が途中で帰ってしまい、私一人になってしまいました。しかも、急遽、受信装置等のセッティング・片づけ役を命じられたため、途中退席もできずに、寂しく一人で聞いてきました。
 弁護士にとっては、専門的な主張立証の訓練を経た裁判手続の方が、「分っかりやすい、やりやすい、裁判所〜♪」(西●屋のテーマ風に)という感じがしてしまいますが、非公開の手続で、速やかに法律家たる第三者の公的な判断を受けて迅速かつ安価に紛争を解決したい場合や、裁判になじまない紛争などは、確かにADRの活用の余地が大きいと感じました。
 ただ、弁護士によるADRが存在感を増すためには、仲裁機関たる弁護士会や弁護士が、今以上に、社会の中で公的な存在感を発揮して、より社会的信頼を受ける必要があると考えます。例えば、今後は弁護士が増えていきますが、行政機関の委員や職員、或いは国会議員など、行政や立法部門などにもさらに弁護士が進出して、公的な業務に就いていく必要があると思います。

2005年12月12日(月)
スタッドレスタイヤ

 昨日、ようやく交換しました。先週からすでに盛岡は銀世界で、ノーマルタイヤのまま夜間に運転していると、少しの速度でもスリップの連続で、危うく事故を起こしそうで恐ろしかったです。皆さんもタイヤ交換はお早めに。

2005年12月9日(金)
お年寄りの法律相談

 特に無料相談に多いのですが、お年寄りが一人で、やけに厄介な法律相談を持ち込んでいらっしゃることが、よくあります。しかし、そのようなケースでは、十中八九、その相談者が事件の概要を的確に説明するということはなく、断片的な知識とご自分の思い込みで一方的に要望を述べ、他方、全然証拠らしい証拠もないので、満足できる回答をするのが難しいということが少なくありません。結局、ある程度の見通しを話したあと、●●を揃えて、●●さんと一緒に、また相談に来て下さい、と話して終わってしまいます。
 一人暮らしの方ならともかく、重要な法律問題であれば、ご家族一緒に協議して、ある程度は事実と資料を整理し揃えた上で、相談に来ていただくのでなければ、限られた時間のみで的確なアドバイスをすることは困難で、いつも残念に思っています。

2005年12月8日(木)
拘置所と精密司法

 本日は、久しぶりに拘置所(岩手県の場合、盛岡少年刑務所内に拘置所が併設されています)に、被告人の接見に行きました。被告人は遠方の警察署に拘束されていたので、拘置所に来てくれたおかげで接見しやすくなったのですが、警察署の弁護士接見は、夕方や夜間や土日でも対応してくれる一方、拘置所は、5時までしか認めてもらえないので、被告人が盛岡市内の警察署に拘束されている場合には、警察署に居てくれた方が、接見をする上では助かったりもします。
 ところで、現在の刑事裁判では、捜査機関は、被疑者(被告人)その他の関係者から、何度も何度も取調をして詳細な供述調書を何通も作成し、さらに詳細な裏付け捜査を行って、それら証拠書類を裁判所に提出し、裁判所の判断を仰ぐことになります。そのことは精密司法などと言われていますが、刑事記録を閲覧していると、「そこまでする必要があるのか?」と思うような捜査もないわけではなく、また、警察官が作成する供述調書も、何通も何通も同じような文面が続いていたりして、納税者の立場で言えば、費用対効果として疑問を感じることもないわけでもありません。
 被疑者を警察署(代用監獄)に拘束している理由の一つに、所轄署が取調時間を確保するという点があげられますが、今後、裁判員裁判への移行やコスト削減等の理由で精密司法が改められることがあれば、起訴前から速やかに身柄が拘置所に移されることになるのか、それとも、俗に言われているように、警察署の方が拘置所より居心地がよいとかいう理由で、そのままということになるのか、その点は、多少は関心を持っているところです。

2005年12月7日(水)
信頼関係の構築

 私が東京でお仕えしていた岸先生は、いわゆる「大先生」の典型のような方で、強いオーラを放っておられたせいか、先生が依頼者との打合せですぐに方針を決めて指導をすると、かなりリスクのある事件でも、初めて事件を頼んできた方であっても、依頼者は先生の判断に全幅の信頼を置き、不平も言わずにそれに従っていました。
 私の方は、訴訟技術などの弁護士業務はそれなりに勉強させていただきましたが、そのようなオーラまで真似のできるものではなく、相談を受けた際私なりの、事件の見立てと闘った場合のリスクを説明して決断を促しても、曖昧な返事に終始された挙げ句、結局、そのまま受任には至らないなどして終わってしまうようなケースもないわけではありません。
 信頼関係を築くことができずに終わってしまう方とは、変にクヨクヨしないためにも、相性が悪かったのだと思うようにしていますが、やはり、人として、弁護士として、研鑽を積んでいくほかはないのでしょう。

2005年12月6日(火)
埋もれている観光資源

 本日は、二戸市役所の法律相談担当日でした。市役所は、街の中心部から少し離れた丘の上に立っていますが、川(白鳥川)を挟んだ反対側には、ほぼ同じ高さの位置に九戸城址(本丸・二ノ丸)があり、築城にあたって造成されたとしか思われないような、均整のとれた台地形の様子が、はっきりと窺うことができます。
 以前、市役所の別館の2階で法律相談をやったことがありますが、特に、そこから眺めた九戸城址は本当に美しく、この部屋を食堂などに改装して一般の人に開放したらいいのにと感じました。

2005年12月5日(月)
当事者訴訟

 本日は、ある民事事件の和解期日でした。当方と相手方(原告)との間では、ほぼ和解の合意ができているのですが、一緒に訴えられた、相被告の方が、突然の怪我を理由に欠席してしまい、和解成立が後日持ち越しになってしまいました。
 弁護士を立てずに本人で裁判を起こしたり起こされたりする一般の方の中には、平気で期日をすっぽかしたり、何の準備もせずに、当日、争点と関係のない自分の言いたいことだけを一方的に話したりするような人もいたりします。まあ、依頼者にとっては、そういう人と関わってしまい、困ったことになったからこそ弁護士に対応を依頼するわけで、我々にとっては、仕事のうちと我慢するほかないのですが、事件によっては予想もしなかったところで無用の苦労をさせられることもあり、相手方にも弁護士がついてくれさえすれば、紳士的な話し合いができていいのに・・と思うこともあります。

2005年12月2日(金)
コスト軽減による利益の存否と行方

 建築士による構造計算書偽装事件は、止まるところを知らぬ勢いですが、先日、私が住んでいるマンションにも、「このマンションは、件の建築士とは無関係です」という販売会社からのビラが入っていました。
 建設工事が絡む事件は、東京時代に何件か担当していますが、特に印象に残っている事件として、下請業者が誤って工事面積を過小に計算した見積書を作成し、採算割れになる金額で請け負ってしまったため、過当に大きな利益を手中に収めた元請業者に対し、後日、下請業者が、当該見積書に基づく請負契約が錯誤により無効であることを理由に、適正な工事代金額の支払いを求めて提訴したケースがあります。その事件では、元請業者は、本件で手に入れた利益を、工事受注に便宜を図った?政治家に献金したので自社には残っていないと主張して、和解協議では出し渋りの態度に終始していました。
 今回の偽装事件でも、鉄筋等を違法に減らしてコストを浮かせた一方で、誰かが高額な利益を手中に収めているはずで、その利益がどこにどのように流れているのか、気になります。単に、業者は全然得をしておらず、購入者が安価にマンションを手に入れただけということであれば、出来過ぎた話に飛びついた購入者の自己責任の色合いが出てくるような感じもしますが、業者側に利益が生じて、それがどこかに流れている、ということになれば、それを究明した上で、相応の救済措置をとることが望ましいということになるのではないかと思われます。少なくとも、その点が究明されるのでなければ、税金を投入又は軽減して無関係の一般国民に負担を転嫁することは許されないでしょう。

2005年12月1日(木)
PFI

 先日、青年会議所でお世話になっている方が、PFI事業(公共事業に民間企業のノウハウや資金力を活用することで、官が断片的に入札等で一部の業務を発注するよりも、コストを削減しつつサービスの質を高める手法)を自治体から受注したということで、地元紙のニュースで大きく取り上げられていました。以前、その方に、「これからの公共事業はPFIの占める率が高くなる。そうなると、弁護士の出番も増えるから勉強しておいた方がいいぞ」とアドバイスを受けたため、少し勉強していましたが、確かに、PFIは仕組みも複雑で、関係当事者間のリスク配分も事前に明確化し合意しておくべき面が大きいことから、弁護士の出番が少なからずあるように思われました。
 現在は、一部の大規模事務所の弁護士さん方を除けば、あまりPFIに弁護士が関与する話は聞かないようですが、弁護士が関与しないで作成された契約書のいい加減さ(文言の曖昧さゆえの責任の所在の不明確さ)は嫌というほど見てきましたから、いずれ、そのことで紛争が生じた場合には、弁護士の出番が来るでしょうし、それを回避したいと思う企業からは、契約書審査等の依頼もありうるでしょうから、このような新しい成長分野には、何とか時間を割いて、今後も勉強していきたいと思っています。


11月
2005年11月30日(水)
慰謝料の増額事由と準備書面

 交通事故などの不法行為に基づく損害賠償請求訴訟では、事故(不法行為本体)による負傷に基づき慰謝料額が定められるのが本則ですが、加害者がひき逃げしたとか、事故態様から過失責任が明らかなのに責任逃れの態度に終始して不当な交渉態度をとったとかいような、悪質な事由があれば、慰謝料の増額事由にあたるとされています。
 私は以前、交通事故で損保側の代理人として多数の訴訟を担当しており、原告(被害者)が、法律上は理由がないと認められる請求をしてきた場合には、法理論や裁判例を引用して徹底して批判することも少なからずありましたが、稀に、原告側から、「被害感情を逆撫でするから慰謝料の増額事由だ」などと主張されたことがあります。しかし、訴訟は、双方が互いの主張を裁判所に認めてもらうよう攻撃防御(主張立証)を尽くす場であり、相手方の主張の問題点を様々な根拠を挙げて徹底的に指摘することは当然のことです(無論、下劣な人格攻撃などになってはいけませんが。)。
 保険制度は、適正な賠償の支払を担保するために存在しているのであって、法律上の根拠のない過当請求に応じていたのでは、保険制度は根底から瓦解していまいます。損保側代理人は、そのような認識のもと、被害者側が請求する金額が適正な賠償額と言えるのか、査定する見地から業務を行っているものであり、不当な出し渋りをしているわけではありませんので、そのことは理解していただきたいと思っています。

2005年11月29日(火)
転落弁護士とトップ弁護士

 先日刊行された、内山哲夫「転落弁護士〜私はこうして塀の中に落ちた」と、荒井裕樹「トップ弁護士に学ぶ、相手を納得させる技術〜プロの論理力!」の2冊を、立て続けに読みました。
 前者は、独立開業して間もない新進気鋭の弁護士が、「自分なら大丈夫だろう」などと過信して、いかがわしい人物の依頼を受け、さほど苦労もせずに大金を稼いで享楽に耽っているうちに、弁護士としての熱意も倫理観も失い、仕舞いには依頼者とトラブルを起こして多額の負債を抱えて、その返済のため明らかに筋の悪い事件に首を突っ込んで転落していく様が、克明に描かれていました。弁護士の転落は、性悪の人間に生じるものではなく、普通の弁護士が、自己への過信と怠慢により陥るものであることを痛感せざるを得ず、独立開業して間もない身には、色々と考えさせられました。
 後者は、面識はありませんが、私と修習同期の方で、28歳で年収1億円を実現したのだそうです。筆者が述べている弁護士のあり方は、私も同業の先達からよく言われたことがありますが、そのことを求道者のように徹底して実践し結果を出していることには、強く感銘を受けました。
 弁護士のみならず、「個人の実力」で生き抜こうとする方は、この2冊を読み比べて、何がこの二人をここまで分けたのか考えてみるのも、面白いと思います。

フレーム
2005年11月28日(月)
冬の訪れ

 25日の玉山村の法律相談の際に、村役場付近で撮影した岩手山です。岩手山は、盛岡市内からは、右半分のみコニーデ火山の形状に見えるため、「南部片富士」と呼ばれていますが、玉山村からは、このとおり、綺麗なコニーデ火山の形状を楽しむことができます。
 岩手山が白に染まると、冬の訪れを実感することができます。

2005年11月25日(金)
玉山村社会福祉協議会法律相談

 今日は、玉山村(盛岡市北部にある啄木の故郷)の社会福祉協議会が行っている無料法律相談の担当者として、同会のセンターに行ってきました。
 といっても、相談の予約が少なく、キャンセルも続出したため、あまり相談のないまま終わってしまい、大変残念でした。ご担当の方いわく、このような日は稀で、普段は予約が殺到して断っているとのことでしたが、村内の情報網を活用して、より周知していただきたいと思いました。
 特に、社会福祉協議会(社協)は、成年後見の法人選任・共同選任など、今後、弁護士と協働していくことがますます期待される組織であり、法律相談を担当するだけでなく、様々な形で交流の機会を持っていくべきではないかと思いました。

2005年11月24日(木)
国選の否認事件

 国選事件の受任は、東京では特定の委嘱日に弁護士会館に行き、先着順で起訴状と予定日を確認して選んでいきますが、岩手では、弁護士会から個別に連絡が来て、予定が合えば受任ということになります。いずれにせよ、公訴事実以外の事件の中身に関する情報は、まず教えてもらうことはないので、自白事件か否認事件かは、受任してからでないと判明しません。
 本日は、弁護士会から久しぶりに国選依頼の連絡があり、受任してみたところ、実は否認事件であるということが判明。先が思いやられます。

2005年11月22日(火)
実刑判決

 今日は、受任していた国選事件の判決言渡しがあり、担当した被告人は、実刑判決を受けてしまいました。被害額の大きさもさることながら、以前にも同種事件を同じ共犯者(主犯格)の手伝いとして追従していたことが重視されたとのことでした。
 同種前科といっても、何年も前のことであり、正直なところ、猶予判決になるのではないかと思っていました。見通しの甘さに反省するばかりです。

2005年11月21日(月)
証人尋問期日

今日は、ある重要な受任事件の証人尋問でした。前回の期日もそうでしたが、事前準備が非常にしんどく、尋問終了後は心底ほっとしました。といっても、まだまだこれからですが・・。
 継続中の重大事件であり、この場では、この程度のことしか書けないのが残念です。

2005年11月18日(金)
日弁連公害対策環境保全委員会

 今日は、標記の委員会の開催日ということで、朝から東京に出張してきました。数ヶ月ぶりの東京ということで、大量の法律書の買い出しもすることができました。
 私が所属している廃棄物部会では、現在、容器リサイクル法の改正問題に関して意見書を発表する予定であるほか、来年には現行のリサイクル法制等についての調査研究の一環として、ヨーロッパ視察を予定しています。ただ、零細事務所を開業したばかりの私には、予定期間中に3つも出張法律相談日が入っているなど、とても参加する余裕はなく、羨望の目で予定表を見るばかりです。先日も、四日市の不法投棄事件の視察にも参加できず、幽霊部員化しそうな勢いで、少し不安です。

2005年11月17日(木)
犯罪被害者保護

 本日の岩手日報には、いわて被害者支援センターという団体が、交通事故遺族の支援のためのフォーラムを行う旨の記事が載っていました。私が東京で勤務していた事務所は某損保共済の顧問事務所だったので、加害者側代理人として何件も裁判を行いましたが、当方の主張立証を尽くした上で裁判所から適正な和解案が提示されれば、常にそれに従っていたため、円満に和解したのがほとんどでした。
 問題は、保険がついていない事故・事件であり、これらのケースでは、常に損害が回復できない危険に晒されています。以前に読んだ、中嶋博行氏の「罪と罰、だが償いはどこに?」という本では、犯罪被害の場合に刑務作業等を通じて確実に賠償義務を果たさせるためのシステム作りが提唱されていましたが、私も、数多くの刑事事件で賠償されない犯罪被害を垣間見てきた身として、基本的には同氏の主張に賛同せざるをえないと思っています。

2005年11月16日(水)
ペルーと日本の国交断絶?

 フジモリ前大統領の関係で揉めているこの問題ですが、私は、修習が修了した際に、10日間ほどペルーに旅行したことがあり、このような事態を非常に残念に思っています。
 今もなお克明に覚えている、夜行バスで行ったナスカで見た、地平線の果てまで延びている地上絵の線。「猿の惑星」のラストシーンのような海岸の砂漠地帯と、そこに忽然と現れる灯台状の地上絵「カンデラブラ」・・。その他、書き出したら止まらないのでこの辺でやめますが、とにかく、国交断絶は避けていただき、両国の関係改善に努めていただきたいと思います。
 少なくとも、私にとっては、ザックを担いであてもない旅をしたあの思い出は、今もなお、仕事ばかりの毎日を乗り切っていく原動力の一つになっています。

フレーム
2005年11月15日(火)
釜淵の滝

 先日のクレサラ集会の帰りに、花巻温泉で撮ってきた写真です。
天然の滑り台のような印象で、夏には飛び込んでみたいですね。

2005年11月14日(月)
全国クレサラ等被害者交流集会

 12日と13日に、花巻温泉で開催され、私もスタッフの末端として、参加してきました。なお、正式な集会の名称は、商工ローンやらヤミ金やらもくっついて、長たらしいです。
 多重債務に陥ると、総借入額の3割、引直計算をしたとしても2割近い金額を、貸金業者に貢ぐ結果となるわけで、確かに、「被害者」といっても過言ではないと思います。それだけに、暗くならずに明るく振る舞おう、という被害者の会の方々の姿勢が印象的でした。ただ、サンバを一緒に踊ろうという気にはなりませんでしたが・・

2005年11月11日(金)
信用生協夜間相談

 昨夜は、信用生協(10/14参照)の夜間相談の担当日でした。信用生協の性格上、基本的には債務整理に関する相談を取り扱うはずですが、その日は、アパートの家主さんからの立ち退きに関する相談やら、債権の取立に関する相談やら、多重債務とは関係のない相談も多かったです。
 こんなことを言うと信用生協に怒られるかもしれませんが、こちらの相談も無料だそうですから、盛岡市の無料法律相談に応募して漏れた方などは、こちらに頼んでみてもいいかもしれません。

2005年11月10日(木)
県境不法投棄事件で問われていること

 先日、岩手青森県境不法投棄事件に関して、地元紙の岩手日報に投稿を出したところ、掲載されました。先日まで、同社のHPにも載っていましたが、現在は閲覧できないようで、「雑記帳」に載せることにしました。
 投稿にも書きましたが、この事件の核心部分は、何の落ち度もないはずの我々田舎人が、都会の人達のゴミ処理の手間と80億円にもなる費用とを肩代わりさせられようとしているという点にあります。次世代のことを考えると、それはとんでもない話なのに、岩手にせよ青森にせよ、県民からは、その点についての怒りの声がまったく出てこない。それで、思わず書いて送った次第なのですが、残念なことに、同世代の知り合いから、「読んだよ」という声がまったく聞こえてきません。単に日報論壇を読んでいないだけなのか、事件そのものに関心がないのか。これでは、岩手の奴らにはどんどん自分達のゴミ処理をさせてやろうと言われても、言い返すことはできないでしょう。
 ちなみに、岩手日報には書き換えられてしまいましたが、本来の原稿のタイトルは、「忘れられた県境不法投棄事件と郷土愛」でした。

2005年11月9日(水)
刑事記録閲覧の現在

 東京にいた頃は、刑事事件の公判提出記録のため東京地検の15階に伺うと、その場で申込書を書いて提出し、間もなく、受付の事務官の方が記録を検察官室から運んで閲覧できるようになっていました。記録の開示は、公判の2週間前までには行う扱いになっていたはずで、少なくともその後に東京地検に行く場合には、事前に検察庁に電話確認することは、要求されていませんでした。
 盛岡に移転して間もないころ、同じ感覚で盛岡地検に行ったところ、最初、何だか嫌がっているような対応をされているなぁ・・などと思っていたら、間もなく、記録閲覧場所である刑事管理室で、「記録の開示を希望する場合には、予め電話をして下さい」と言われるようになり、その後、予め管理室に電話していたところ、先日は、突然、「ウチは取り次ぎじゃないので、検察官室に電話して下さい。」との話になり、結局、転送してもらい閲覧希望を述べて、間もなく閲覧しに行きました。ですが、記録が管理室に運ばれていなかったようで、結局、「A被告人の件で閲覧希望の電話をしていたんですが」などと、同じような説明を再度、させられる羽目になりました。
 大概の事務官の方には親切にしていただいていますし、取扱の変更それ自体を安易に批判するつもりはありませんが、担当者のその都度の説明に従うことの繰り返しだと、統一されたルールではなく担当者レベルで取扱が違っているかのような印象も受けてしまうので、予め文書で明確に取扱方法を通知するなど、不透明感を払拭していただきたいと思います。
 利用者の立場からの個人的意見を述べれば、東京地検のように、予め電話しなくとも、窓口で書いて申請すれば閲覧させてもらえる、というスタイルが、一番ありがたいです。

2005年11月8日(火)
二礼二拍手一礼

 私の実家は神道の氏子であり、私自身も、昔ながらの素朴な神道(祖先信仰や万物信仰のようなものと理解しています)には強い共感と信仰心を抱いています。
 小泉首相の靖国参拝に対しては、地元紙の投稿欄でも、いつ収束するのだろうと思うほど、議論が尽きない様子です。本HPでは、この種の重要問題で安易に発言するのは避けたいと思いますが、1点だけ。
 以前、S県のA大社に元朝参りに行ったとき、並んでいる参拝の人々が、誰一人として二礼二拍手一礼をしないのに憤慨して、ひときわ大きく手を叩いたことがありましたが、首相も、どうせ参拝するのなら、二礼二拍手一礼はきちんとしていただきたいと思いました。私も、お寺では手を叩きませんし、基本的な拝礼形式を守るのはその宗教に対する礼儀作法に属するものであって、参拝を巡る政教分離の問題は、そのこと(拝礼形式)とは関係ないのではないかと思っています。

2005年11月7日(月)
学校給食の思い出

 学校給食に関して、生徒が学校教諭から受けた「指導」によりPTSDを再発したとして、学校側(市)に130万円の賠償が認められた判決があったそうです(http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/archive/news/2005/11/05/20051105dde041040050000c.html)。
 私も、小学生のころ、トマト(丸ごと)その他が食べられなくて、昼休みはおろか、掃除の時間まで座席に居残りを命じられたことがありました。幸い、私の方は、学校教師不信病だけが発症したに過ぎませんでしたが。
 嫌いな物を無理矢理食べさせようと恫喝するエネルギーがあるのなら、調理法など、嫌いな物を好きにさせようと知恵を絞ることに振り向けてほしいものです。

2005年11月4日(金)
先物取引被害全国研究会

 福島市で本日と明日、開催されましたが、都合により本日のみ出席してきました。この種事件に積極的に取り組んでおられる先生方の熱意には、感銘を受けるところ大でしたが、かなり専門性の強い話もあり、「向かい玉」の専門的な話になってくると、?の連続でした。
 先物被害事件は岩手でもかなりあるにもかかわらず、熱心に取り組んでいる先生がまだ少数とのことで、今後も研鑽に努めたいと思っています。

2005年11月2日(水)
男神女神の秋

 二戸にある名勝「馬仙峡」のシンボル、男神岩と女神岩です。別々の写真になってしまいましたが、すぐ隣り合わせにあり、夫婦岩としては国内最大級と言われています。
 より綺麗な画像をご覧になりたい方は、二戸市のHPへどうぞ。

2005年11月1日(火)
日記帳の更新状況

 現在、諸事情により、なかなか頻繁に日記帳を更新することができません。相変わらず大したことは書いておらず、本HPの品位を落としているだけのような気もしますが、それなりに気晴らしにはなっているので、個人的には続けていきたいと思っています。


10月
2005年10月31日(月)
管財人協議会

 盛岡地裁では、年1回、破産管財実務の向上等の目的で、裁判所と弁護士会の協議会を行っています。東京と岩手の実務の大きな違いとして、東京では、比較的小規模な案件でも、「少額管財」という名称で、低額の予納金でどんどん管財人を選任していくのに対し、岩手では、なるべく管財人を選任せず、小規模事件における申立人(破産者)に対するチェックは裁判所のみで行い、高額な配当が予測される大規模案件のみ管財人を選任する傾向があるようです。その理由として、岩手では弁護士が足りないので、管財人をなかなか選任できないということが、よく指摘されます。
 ただ、私の東京での経験だけで言えば、少額管財実務は、弁護士にとってそれほど大きな負担になるものではなく、事案によっては、配当がなくとも、手続の公正の確保のため管財人を選任し調査事務をさせた方がよい案件もあるので、今後、弁護士が増えていけば、今よりも管財事件を増やし、若手のうちに少額管財事件を多く経験させ、慣れてきたころに、相応の規模の事件で選任していく、という方向にシフトしてよいのではないかと考えます。

2005年10月28日(金)
自殺者対策

 我が国で最も自殺者の多い県は、秋田、青森、岩手の北奥三県だそうで、そのこと自体、この地域の地力が低下している証拠であって、非常に残念なことに思われます。自殺の原因の中には、多重債務による借金苦も含まれており、現に、当事務所に相談された方にも、かつて自殺未遂を経験したことがあるという方もおられます。
 新聞報道によれば、県庁等がいよいよ本腰を入れて対策に取り組んでおられるとのことですが、ご本人の精神面のケアだけではなく、借金のような外的悪環境を除去することが必要な場面は少なくないはずで、弁護士等その筋の専門家とネットワークを組んで、必要に応じてバトンタッチしていく体制が求められると思われます。

フレーム
2005年10月27日(木)
種市の夕景

 前日は、二戸公設事務所開所式に出席する前に、仕事で県の沿岸部北端にある種市町に行ってきました。写真は、海岸に面して走るJR八戸線の線路を写したものですが、午後3時とは思えないほど陽が陰り、北東北らしい哀愁を感じさせます。

2005年10月26日(水)
二戸公設事務所開所式

 本日、日弁連ひまわり基金による二戸公設事務所の開所記念パーティがあり、私も、若干の開業準備のお手伝いをした身として、出席してきました。以前、私も二戸の公設事務所に応募すべきか悩んだことがありましたが、地元出身の自分が行ってしまうと、他の人が来なくなってよくない、むしろ、閉鎖的気風の強いこの地は、外の人に刺激を受けることが必要だと考えて、あえて応募はしませんでした。
 二戸にはよい面もあれば悪い面も沢山あり、小野木先生は色々とご苦労されると思いますが、二戸の地がよい方向に発展していくきっかけを沢山作っていただければと思います。

2005年10月25日(火)
窃盗行脚の人々

 岩手での国選事件で侵入窃盗が多いということは、以前にも書きましたが、中でも、東京等からわざわざ岩手まで盗みにやってきた、という窃盗行脚事件が、相当数見られます。ちなみに、私が接した範囲では、日本人だと町の小さな酒屋さん・雑貨店等を狙い、外国人だと郊外型商業施設を狙う傾向があるようです。
 以前、「鉄道が通ると悪者が来る」などと言われて駅が迷惑施設視された時代があったそうですが、確かに、社会が発展すると、無防備な田舎にまで悪人がやってくることは否定できず、「自分たちは狙われているのだ」という危機感を持って、防犯措置等は十分に講じていただきたいです。

2005年10月24日(月)
被疑者国選制度

 この制度は、重大犯罪事案等については、被疑者段階から国費で弁護人をつけることを可能にする制度であり、裁判員制度の影に隠れて目立ちませんが、我々にとっては同じくらい重要な改正で、現在、日弁連等で盛んに研修がなされています。
 また、岩手弁護士会でも、この制度に対応すべく準備していますが、どうやら、盛岡以外の先生の負担を減らすため、休日には盛岡在住の若手が全県派遣の負担を負わなければならない方向にまとまりそうです。もう少し落ち着いたら、家族と一緒に遠方に旅行にでも行きたいのですが、ますますそのチャンスは減りそうな雲行きです。

2005年10月21日(金)
盛岡青年会議所

 今年から、盛岡青年会議所(http://www.moriokajc.org/)に入会しています。盛岡には縁もゆかりもない私にとっては、地域内の様々な業界でリーダーシップを発揮している同世代の方々から触発を受け、さらには本業以外の形で地域社会のために汗を流す貴重な機会ということで、できれば40歳で卒業するまで続けていきたいと思っています。
 ただ、本業との両立もさることながら、会合が夜になり懇親会=飲み会に突入することが少なくないため、妻からは、すっかり敵視されている有様です。

2005年10月20日(木)
二戸市役所法律相談

 本日は、二戸市役所主催の無料法律相談に出張してきました。無料相談にふさわしい、身近なちょっとした相談や、あえて費用を払ってまで聞くのもどうか・・というような細々とした相談が多く、そのような需要を満たす意味で、自治体が無料相談事業を行うのは意義のあることだと思われます。
 ところで、この日の相談の中には、市議会議員さんが相談者に同席され、当初、ご自分が相談を受けて対応してきたが、法律的な問題があるとのことで、弁護士に聞くために連れてきたのだ、との説明がありました。このような方々に、地域社会の方々の身近な相談相手として窓口的役割を務めていただき、法的な問題がありご自分の手に余るようなケースでは、速やかに弁護士にバトンタッチする、という仕組みを作っていくことの必要性を、改めて感じました。

フレーム
2005年10月19日(水)
盛岡風景シリーズ 姫神山遠望

 盛岡市内から撮影した姫神山です。ピラミダルな山容が非常に印象的です(盛岡市の北の玉山村からは、もっと美しく見えます)。姫神山は、盛岡市北東方面にあり、北西方面にある岩手山と向かい合うようにして屹立しており、伝承では、この2峰は夫婦である(あった?)と言われています。伝承では、岩手山はあまりよい夫ではなかったようですが、その点は見習わないようにしたいものです。

2005年10月18日(火)
悪質商法110番

 本日、県民生活センターで行われ、私も相談員として参加してきました。外国為替証拠金、高齢者の建築リフォーム絡み、マルチ商法など、典型的な消費者被害に関する相談が幾つかありましたが、おいしい話に対する猜疑心の強い私などに言わせれば、どうして、この人達は、こんな話にひっかかってしまうのだろう?と不思議に思うことが少なくありません。事後的救済の法規制も大切ですが、消費者教育の充実化の必要性を痛感させられます。

2005年10月17日(月)
探偵被害

 不倫問題に関する相談を受けることは少なくないですが、その際に、探偵を頼んでかえって被害を被った、という相談を受けることがあります。探偵の活用を一概に否定するつもりはありませんが、単なる不倫事実の調査に止まらず、現場で不倫相手を押さえて示談代行までやってやると言って相談者に持ちかけ、異常に高額な費用を相談者や不倫相手などに支払わせようとする不届きな探偵もいるようです。
 裁判はもちろん、示談などの法律上の権利義務関係が問題となる事柄は、十分な法的知識や職業倫理等を備えている者でなければ適正に行うことは期待できないとの見地から、司法書士への一部門戸開放などを除き、弁護士ではない者が報酬を得てこれを行うことは法律で禁じられています。不倫現場を押さえて相手が弱気になっているときに、探偵から不倫相手に詰め寄って自分に有利な示談をまとめてやると言われれば、それを頼んでしまう誘惑にかられるのかもしれませんが、往々にして裁判における通常の慰謝料額よりも異常に高額な示談金が定められたりすることもあって、適正な示談がなされない恐れが高いことは否定できないと思われますし、本人にとっても、後で、相手方から監禁だ、恐喝だなどと言われ、裁判では慰謝料が減額され、不利益な結果になると思われます。

2005年10月14日(金)
信用生協二戸市出張債務整理相談

 本日は、岩手消費者信用生活協同組合(信用生協)の出張相談に同行して、二戸市役所に行ってきました。
 信用生協は、多重債務を免れるため「まとめ融資」を受けたい人を対象に、自治体のバックアップを受けて低利の融資を行い、これと共に、提携している岩手弁護士消費者問題対策委員会の弁護士が債務整理の業務を受任して同融資により和解等の解決を行うという方法を中心に業務を行っており、融資が困難な案件でも、弁護士を紹介して善処方を模索、提供するなどのサービスをしていることから、多重債務者救済機関として、岩手県内では独自の地位を確立しているようです。
 出張相談は、弁護士過疎地域へのテコ入れのため県北の二戸と久慈に限って今年から実験的に開始した制度だそうで、私は二戸を担当しています。
 今日も、融資案件もそうでない案件も含め、複数の相談があり、受任してきました。市役所の無料法律相談に比べれば、認知度が低いのか、あまり相談のない日もあり、もっと周知され利用が広まってくれればよいと思います。

2005年10月13日(木)
隔世の感

 先日、盛岡に実務修習に来た司法修習生の「配属先事務所リスト」が弁護士会から送られてきましたが、今年の盛岡には、10名も修習生が来ているそうです。私が修習していた平成10年ころは4人だったことを思うと、隔世の感があります。各人の生き方や能力にもよるでしょうが、実務に入れば大なり小なり仕事に追われる毎日になることを思えば、修習生のうちに、可能な限り人生を謳歌していただきたいと思います。

2005年10月12日(水)
起業家大学とリスク対策

 かつて、当県に「いわて起業家大学」というものがあり、起業家の育成、支援を行っていたとの新聞記事を読みました。現在は、OB会を設立して支援を行っているそうです。
 勤務弁護士時代、脱サラをしてビジネスを始めたものの、事業における責任や権限の所在などを書面により明確に取り決めをしていなかったため、紛争が勃発した際に自分が極めて不利な状況になってしまった、という方の依頼を受けて裁判をしたことがあります。逆に、顧問先企業の要請で作成した取引先との契約書により、当該取引で生じた損失を顧問先企業が被ることを予防できたということもありました。
 上記の記事からは、起業家大学に弁護士が関与しているのかどうかは読み取れませんでしたが、新規にビジネスを起こすことは、往々にして多大なリスクと隣り合わせですから、手遅れになる前に、弁護士に相談なさることをお勧めしたいです。

2005年10月11日(火)
滞留案件

 私一人に限った話ではないと思いますが(たぶん)、受任業務の中には、他の急を要する仕事等に追われているうちに、処理が滞留してしまう事件もないわけではありません。その典型が、個人の方の自己破産で、これは、債権者(主に金融業者)の本人への督促を弁護士介入通知によりストップさせることは大至急行うにせよ、その後の申立準備は、特定の締切があるわけではないので、時には、半年以上も申立が遅れてしまうことがあります。
 稀に、依頼者の方の中にも音信不通になってしまう方もおられますが、その場合には、最悪、辞任せざるをえなくなり、結局、債権者からの督促が再開し、依頼者ご自身にとっても不利益なことになります。やむをえない事情により業務が遅れる場合も少なくないので、とにかく連絡だけは取ることができる状態にしていただきたいと思います。

2005年10月8日(土)
認知症高齢者保護と成年後見

 先日、盛岡市内で、認知症の高齢者から多額の金員を騙し取ったとの容疑で、ホームヘルパーが逮捕されたとの報道がありました。このような話は、リフォーム詐欺などでもよく耳にすることですが、親族等により成年後見開始の審判がなされ、その届出が銀行に行われていれば、恐らく防ぐことができたでしょうから、非常に残念に思います。
 なお、少し文献を見てみたところ、本人確認法施行前に本人以外の第三者により払戻がなされた事案に関して銀行の責任が問われた事例(民法478条の成否が問題)が幾つか載っており、大要、払戻請求に対して銀行側が不審を抱くような事情があれば銀行に過失が認められると判断されているようです。本件は本人が被疑者の付き添いのもと払戻請求をしたケースのようですが、具体的事情によっては、銀行に過失責任(不法行為責任?)が認められる可能性もないわけではないかもしれません。

2005年10月6日(木)
季節の変わり目

 最近めっきり寒くなり、冬物スーツの出番も近くなりました。去年は、10月の中旬に東京を引き払って盛岡に来ましたが、東京はまだ夏のような暑さで、他方、岩手に来ると、あっという間に紅葉が終わってしまい、秋のない年になってしまったと記憶しています。
 今年こそ紅葉ドライブにでも行きたいですが、望み薄ですね。

2005年10月5日(水)
盛岡の通訳人事情

 先日、東南アジア某国出身の被疑者が窃盗容疑で逮捕され、当番弁護による出動要請を受けました。盛岡の場合、弁護士会で県内在住の通訳人リストを作成、配布しており、同書記載の方に弁護士が電話をして同席を願うのですが、今回の言語を通訳できる方は、一人しか登載されておらず、その上、警察・検察側の取調の通訳を担当されているとのことで、拒絶されてしまいました。
 結局、弁護士会等を通じて、仙台在住の方に盛岡まで来ていただき、通訳をしていただきました。容易ではないのでしょうが、弁護士会も、HPなど様々なツールを通じて、通訳人候補者の増員を図っていただきたいと思います。

2005年10月4日(火)
集団面接

 本日は、自己破産事件の免責審尋に関する集団面接がありました。出頭している人は、いずれも免責許可に問題がないと判断された方々なので、裁判官の簡単な説明がなされただけで、すぐに終わりました。ただ、これまで私が出頭したことがある東京地裁や関東近辺の裁判所との違いとして、担当の書記官より、今後の免責許可の確定や書類の送付等の手続について丁寧な説明があり、この点は、他庁も見習ってよいのではないかと思いました。
 その後は、自宅の引越作業に忙殺されていました。引越祝いに寿司屋(但し、廻る方)に行ったところ、味は上々でしたが、混雑のせいか、注文した寿司がなかなか届かなかったことなどで、うんざりさせられてしまいました。

2005年10月3日(月)
弁護士会無料相談会

 本日は、弁護士会主催の無料相談会に出席してきました。10月1日が「法の日」だそうで、それに因んで毎年行っているそうです。なぜ「法の日」なのかはよくわかりません。むしろ、天丼やラーメンが安くなりそうな日ですね。ちなみに、銀座で働いていたころは、9月25日の松本楼10円カレーの大行列に、今年こそ並ぼうと思いつつ、果たせずに終わってしまいました。
 ともあれ、お医者さんと違って保険制度がない現状では、無料相談行事は非常に意義のあることだと思います。


9月
2005年9月30日(金)
駅前の名店

 先日、最近リニューアルされた盛岡駅前「フェザン南館」の地下にある「めんこい横丁」内のパスタ店に食べに行きました。個人的には、盛岡のパスタ店ではトップクラスの美味しさではないかと思っていますが、私が行く時間が遅い時間になるためか、空いているときの方が多いような気がします。盛岡駅周辺では非常に貴重なお店なので、もっと多くの人に利用してもらいたいです。

2005年9月29日(木)
水沢出張

 今日の午後は、盛岡地裁水沢支部に出張し、当事者の尋問をしてきました。新幹線水沢江刺駅は、裁判所がある水沢市街から遠く離れ、バスの便も非常に悪く、裁判所へはタクシー往復にならざるを得ません。幸い、今回の仕事では依頼者に交通費を全額出していただくことになっていますが、裁判が長引くと、相当な負担になってしまいそうです。ところで、行きのタクシー内で、運転手さんから、突如「執行裁判所って何ですか?」との質問が。簡潔に説明してあげましたが、家か給料でも差し押さえられたんですか?とは、さすがに聞けませんでした。

フレーム
2005年9月28日(水)
盛岡風景シリーズ 9月の岩手山

自宅から職場へは、岩手山を仰ぎ見ながら通勤しています。東京から引っ越してきたころ、商業施設等については、「東京と違ってアレもコレもない」などと痛感しましたが、岩手山を仰ぐ都度、そんな不満も吹き飛んでしまいます。

2005年9月27日(火)
弁護士のブログ

 文才のない私の日記と違って、世の中には面白いblogを連載されている弁護士さんが幾人もおられます。私は、落合洋司先生のblog(http://d.hatena.ne.jp/yjochi/archive)と、新人弁護士の方による「町弁のひとりごと」(http://lake.269g.net/)は、ほぼ毎日欠かさず見ています。前者は非常に勉強になりますし、後者は、我が身の数年前を振り返り、ほのぼのと思ったり、追い抜かれないよう頑張らねば、という気持ちにさせられます。後は、盛岡修習の先輩である豊崎寿昌先生のblog(http://www.toyosaki-law.com/blog/index.html)も、含蓄があって面白いですね。
 他にも面白いものがあれば、ぜひ教えていただきたいです。

2005年9月26日(月)
東京と岩手の犯罪事情

 岩手での執務を開始して1年近くになりますが、開業したばかりの頃は、「食えない弁護士のための救済措置」として、弁護士会から、刑事国選や当番弁護の出動を多数割り当てていただきました。
 その際、大いに感じたことは、岩手では、建造物侵入窃盗事件の占める比率が、東京と比べると非常に高いのではないかということです。岩手は車社会のため、自動車を利用して敢行しやすい面があり、そのような結果になったのかもしれません。あと、非常に気がかりなのは、少年や30歳未満の若年成人の占める割合が高いのではないかという点であり、特に、侵入盗にはその傾向が顕著です。彼らの多くが、人生に展望を抱けず、親の適正な監督も受けず、その場限りの享楽を追い求めるだけの生活に堕していました。
 刑事手続による対症療法も大切ですが、しかるべき機関が相互に協力し、地域の若年者犯罪を予防する対策をよく講じていただきたよく講じていただきたいと思います。

フレーム
2005年9月22日(木)
盛岡風景シリーズ 9月の北上川

 盛岡市内某所で撮影した写真です。眼下に流れているのは北上川です。
 北上川は、松尾鉱山事件が起きた数十年前は、真っ赤に染まり、死の川と呼ばれていましたが、現在は、ご覧のとおりの美しさを取り戻しています。先日、日本有数の廃墟で名高い松尾鉱山跡地付近を見てきましたが、独特の迫力がありました。

2005年9月21日(水)
HPでの受任

 現在まで、HPを見て相談依頼をされた方は、まだ5人前後。大阪で開業している同期の弁護士は、HP開設で相談が押し寄せたと話していましたが、田舎ではこんなものかもしれません。本HPは、事務局が、HPビルダーで作成していますが、以前にHP作成代行の売り込みを受けた際には、その高額な見積費用にビックリ。低コストの自作HPにしたのは、見栄えはともかく、経済的には賢い選択であったと言えそうです。見栄えが悪いから依頼しない、というほど単純な話でもないでしょうし・・

2005年9月20日(火)
日記欄の増設

 本HPを立ち上げて約半年になります。おかげさまで、それなりにご依頼もあり、多忙な日々を送っていますが、本HPを作成してくれた事務局より、「アクセス数を上げるため、日記をつけろ」とのお達しが。やむなく、試験的にやってみることにしましたが、そんな暇があるならさっさと受任事務をこなして欲しいとの依頼者の方々の白い目が脳裏をよぎり、しばらくは、大したことは書けそうにありません・・・