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日記2006


12月
2006年12月29日(金)
今年の総括2(研鑽編)

 今年は、家庭、JC、仕事の両立にかなり苦しんだ面もあり、その中で、地域のこと、自分の周囲のことなど、色々と考えさせられることも多々ありました。
 現在、新渡戸稲造の「武士道」を読んでいますが、そこで引用されている孟子の「天が人に大任を与えようとするとき、まずその心を苦しめ、その筋骨を苛み、餓えを知らせ、その人が行おうとしていることを混乱させる。かくして、天は人の心を刺激し、性質を鍛え、その非力を補う」という言葉に、ある種の親近感を抱いてしまいますし、そのような中で、家族をはじめ、職員、顧客の方々など支えていただいている方々に対し、改めて感謝の念を強くしています。
 勉強関係では、なかなか企業法務の受任が伸び悩んでいる一方で、岩大の講義(半期のみ)のテーマをビジネス法務とし、その中で、私自身が改めて東京時代に取り扱った企業法務の復習をしたり、新会社法・知財法などの勉強をするなどということもありました。それ以外でも、消費者問題、労働法分野などで、相談ないし受任業務を通じて特に勉強する機会に恵まれたように思っています。
 環境問題関係でも、日弁連地球温暖化プロジェクトチームに参加して地球温暖化問題の勉強をしたり、廃棄物分野では、高名な先生方と共同して廃棄物処理法の解説書を執筆する機会を持つこともできました(2月頃に出版予定らしいです。業界向けの特殊な本なので、一般向けではないですが)。
 また、以前の日記にも書きましたが、判例時報を中心とする判例のデータベースも、時間を見つけて少しずつ作成しています。
 今はまだ日の目を見ない事柄の方が多いですが、こうした地道な努力を、今後に活かしていくことができればと思っています。

2006年12月28日(木)
今年の総括1(業務編)

 おかげさまをもちまして、どうにか平成18年も無事に事務所を経営していくことができました。
 平成18年は、前年に受任した事件の処理に追われることが多く、新たな事件の受任というのはあまり多くはありませんでしたが、さすがに昨年よりは法廷に立つ機会も増えました。といっても、債務整理に伴う過払金請求事件のウエイトがかなり高いというのも考えものだとは思っていますが・・・。
 大きなものとしては、前年から続いている労働事件でも色々な展開があり、前年末に受任した企業再生事件も色々あったもののまずまず順調に進めることができました。両事件とも、まだまだこれからが本番ではありますが。
 また、筆界調査委員をはじめとして色々な新しいチャレンジがありましたが、少額で採算性の悪い仕事ばかりで、どうやって事務所の維持に貢献しうる状態に持っていくかが悩みの種です。
 岩手は司法過疎と言われながら、盛岡ばかりは弁護士が増え、弁護士会主催の法律相談等を通じた事件受任のチャンスが低下してくることは否めませんので、来年もなお一層の研鑽を重ねると共に、人の輪を広げて地域社会にさらなるリーガルサービスを提供すると共に、健全な事務所経営を図っていきたいと思っています。

2006年12月27日(水)
年末の勝訴判決

 12月に、2件の勝訴判決を裁判所からいただきました。特に、1件は依頼者の勝訴に向ける思い入れが非常に強く、思った以上に苦労させられたこともあり、ホッとさせられました。
 裁判ではソフトランディングを希望される方が少なくなく、特に盛岡では東京と異なり控訴による費用負担が馬鹿にならないこともあって、盛岡に来てからはほとんどの訴訟事件が和解で終了してきたため、勝訴らしい勝訴判決をいただいたのは、本当に久しぶりのような感じです。

2006年12月25日(月)
心神喪失者等医療観察法

 心神喪失者等医療観察法は、心神喪失等により不起訴処分になった犯罪者に対する適正な処遇を図る目的で平成17年に成立、施行された法律であり、検察官が心神喪失等により被疑者を不起訴処分をするにあたり同法に基づく入院等の決定を求める審判を申し立てた場合に、裁判所の判断により弁護士が国選付添人に選任されることがあります。
 先日、はじめての国選付添人の要請があり、選任を承諾すると共に、記録を閲覧の上、対象者に面会してきました。処方された薬を指示通り服用しているようで、比較的落ち着いた印象は受けましたが、どうなることやらです。
 裁判所からは、受任直後と意見書提出直前の2回は面会に行って欲しいと言われたのですが、入院先が片道2時間近くかかる遠方の病院にもかかわらず、ガソリン代に達するのかも怪しい金額しか日当が出ないらしいとのことで、またボランティア仕事か・・・と思ってしまいます。最近、町弁向けに新たな仕事がそれなりに作られてきているようには思うのですが、どれもこれも事務所を維持するに足る収入が期待できなさそうな仕事ばかりという感じがしていて、これだと新人が大手渉外事務所に行きたがるのも無理はないと思ってしまいます。
 新たなチャレンジということで、基本的にはやる気がないわけではないので、何とか食っていけるための工夫をしたいところです。

2006年12月22日(金)
ホームローヤー展望

 最近、ホームローヤーという言葉がよく使われるようになりました。要は、個人向けの少額の顧問契約ということで、昔からある(少なくとも日弁連旧報酬規程にもはっきりと規定されている)ものですが、最近になって、一部のマスコミや弁護士から「ホームドクターのように、ホームローヤーを持ちましょう」などとキャンペーンが張られるようになったことから、脚光を浴びてきているようです。
 ただ、「ホームドクター」自体、現実に利用しているのはごく一部ではないかと思われますし、少なくとも、私はもちろん実家でも聞いたことはありません。大概の方は、病気になって初めて病院に行くのと同様に、困ったときにはとりあえず知り合いの弁護士に相談するか弁護士会にでも電話すればいいということで、敢えて少なからぬ額を支払って顧問契約をしようと考える人がどれほどいるのか、よく分かりません。なお、旧規程や幾つかの弁護士さんのHPを見ると、年額6万3000円(月額5250円)というのが多いようです。
 顧問契約は、よほど高額のものでなければ、相談料・簡易な文書作成・添削のみ無料で、それ以外の事件の受任は割引に止めるのが通常ですので、それを聞く限りでは、大概の人にとっては割に合わないと思うのも無理はありません。弁護士にとっても、よほど多くの方と顧問契約をしない限り、事務所経営を支えるに足る収入源にはなりませんので、弁護士増に伴い業務拡大が望まれる状況といっても、さほどのインセンティヴはなさそうです。
 ただ、一般論として、顧問先の獲得に力を入れている弁護士や次々に高額案件の依頼が舞い込む売れっ子弁護士にとっては、「一見のお客さん」よりも「顧問先」からの依頼を優先する傾向がありますし、顧問先なら無理にでも時間を作って速やかに相談に乗り仕事に着手するのに対し、一見さんはお断り(或いは相談は数週間先)という面がありますので、そうした弁護士に対する優先権料のような意味で、顧問弁護士を持とうとする企業は少なくありませんし、いずれ弁護士間の競争が厳しくなり、町弁レベルでも「人気のある実力弁護士」と「人気のないビンボー弁護士」との優勝劣敗がついてくるようになれば、力のある町弁が顧問契約でますます儲かる、という現象も出てくるのかもしれません。
 個人的には、顧問契約はいざという時のための掛金的要素があると思っていますので、弁護士費用保険と結びつけて商品開発してくれれば、より利用価値が高まるのではないかと思っています。

2006年12月21日(木)
弁護士会の忘年会

 昨日は岩手弁護士会の忘年会があり、この1年は弁護士会の行事等には全くと言って良いほど参加しておらず、このままでは私の存在の方が忘れ去られそうだと怖くなって、一応出席してきました。
 修習生の歓迎会も兼ねていたらしく、私も、他の先生に経営等のノウハウを相談するつもりだったのに、気が付くと修習生とばかり話している有様でした。
 数ヶ月前の59期修習生の大量落第のショックが大きいようで、皆、無事に修了できるか不安だというスピーチをしていたことに、改めて時代の変化を感じました。

2006年12月20日(水)
二戸駅と浄法寺漆

 岩手県は、漆の生産量日本一、シェア57.1%(県庁HPより)で、その相当割合を浄法寺漆が占めています。
 あまり知られていない話ですが、漆器は英語で「JAPAN」と呼ばれ、日本を代表する工芸品なのですから、日本を代表する名産品の原料産地として、もっとPRして欲しいなと思っています。
 いっそ、浄法寺町と二戸市の合併を記念して、街の顔ともいうべき二戸駅の壁や柱を漆で塗り固めて首里城や日光東照宮のような?華麗な装飾を施してみてはどうかと思うのですが、そんな金銭的余裕はないでしょうね・・・

2006年12月19日(火)
「なまはげ」に学ぶ文化発信法

 私が勤務していた銀座の法律事務所が入居していたビルには、秋田の「なまはげ」を活かした店作りをしている居酒屋があり、なまはげショーなどを売り物にして、たいそう繁盛していました。私も何度か足を踏み入れようとしたのですが、いずれも満席で断られた記憶があります。
 先日の日経新聞をみて驚いたのですが、そのお店は、秋田の青年会議所の有志が、東京の外食業者と組んで作ったものなんだそうです。確かに、お店自体にも十分に集客力がありますし、秋田に関心を持たせて観光につなげるなどという役割も果たしているかもしれず、良い意味でJCらしい仕事ぶりが感じられます。
 岩手の青年会議所の人達も、これに対抗して、地域文化に根ざしたテーマパーク的要素のある飲食店でも作ってみればいいのにと思うのですが、座敷わらしやチャグチャグ馬っこだとインパクトのあるショーなどというのは難しいでしょうし、鬼剣舞などは迫力はあるでしょうが知名度不足・・ということで、遠野の河童くらいしか対抗馬はないのかもしれませんね。
http://r.gnavi.co.jp/g078501/

2006年12月18日(月)
ノロウィルス来襲

 先日の土日は、ノロウィルスに感染してしまったらしく、頭痛と腹痛でほとんど寝込んで終わってしまいました。
 これまで、インフルエンザなど流行り病の類にはほとんど罹ったことがないのですが、ノロウィルスの感染力の高さには驚嘆するばかりです。

2006年12月15日(金)
欠陥住宅被害救済に関する弁護士会講義と岩手の実情

 今日は、上記の内容の日弁連のサテライト講義があり、受講してきました。欠陥住宅問題については、東京時代にも非常に特殊な形で携わり、100頁以上の大準備書面を起案するなどして大いに苦労させられたことがありますが、それ以来まったく縁のない状態が続いているため、当時のことを思い出しながら聞いていました。
 それにしても、岩手に戻って約2年、色々な法律相談を担当してきましたが、不思議なほど欠陥住宅問題に関する相談に巡り会いません。泣き寝入りしているのか、他の先生のところに流れているのかは知りませんが、企業法務や交通事故と並んで、このままでは忘却の彼方になりそうな法分野の一つですので、事件との出会いがあればと思っているのですが。
 当時のボスによれば、昔と比べて腕のよい大工さんがめっきり減ったそうで、欠陥住宅問題は今後も幾らでも発生しうる事件類型でしょうから、せっかくの勉強を生かせればと思っています。
 ただ、紛争長期化もさることながら、立証のため建築士に調査等を依頼しなければならず、経費が相応に必要となるところが、岩手では厳しいものがあるのでしょうね・・

2006年12月13日(水)
誰がための法テラス

 弁護士会より、来年度の各種法律相談の希望を募集する書面が届きました。これまで2年間、二戸市役所の法律相談を担当してきましたが、任期切れということもあり、翌年は他所の法律相談を担当させていただくつもりです。ただ、二戸と縁切りはしたくないので、今後も、二戸方面で開催される各種相談事業等には、積極的に参加していきたいと思いますが。
 ところで、弁護士会からの通知によれば、従前、法律相談担当者の日当の一部を法律扶助協会からの援助で賄っていたのが、法テラスの発足後に打ち切りとなったため、日当が1回あたり1万円減額されたそうです。例えば、二戸市や宮古市など1日がかりになる遠方の相談では、従前は1日5万円であったのが4万円に減額されたとのことです。
 1日4万円でも十分高いじゃないかと言われそうですが、弁護士はサラリーマンではなく自営業者ですので、その日当で交通費、事務所の維持や書籍備品等の購入、職員の人件費の支払等をしなければなりません。当事務所のような零細企業でも毎月7桁の経費が飛んでいきますので、1日の売上が4万円では、1ヶ月25日働いたとしても、4万円×25=100万円で、経費を賄うことすらできないというのが実情です。これでは、弁護士会活動のようなプロボノなど夢のまた夢です。
 この点、法律相談で、相応にペイする大口の事件の依頼を受けることができればまだ救いがあるわけですが、往々にして無料相談では無料に相応しい相談のみに止まることが多く、赤字事業に陥るリスクを強く孕んでいます。
 刑事国選といい扶助といい、私がここまで経験した限りでは、扶助協会が無くなって法テラスになったことで、従前より良くなったと思うことが一つもないというのが正直なところです。無論、弁護士の犠牲のもとで国民一般にとっての利便性がよくなったとかいうのであれば、やむを得ないというべきかもしれませんが、今のところそのような印象もありません。
 相応の報酬がなければ、受任する弁護士や仕事の質も覚束なくなるおそれがあるように思われるのですが、法律扶助の少ないパイ(予算)を、広告費だの人件費だの余計なところで食い潰していなければいいのですが。
 東京時代にお仕えしていたボスが、「自分達の時代は弁護士は恵まれていた。これからの弁護士は大変だよ。」と仰っていた予言は、着実に現実化しつつあるようです。

2006年12月12日(火)
公共モラルの低下

 最近、図書館で貸出用の雑誌等を勝手に切り抜いたり本に線引きなどする悪質な利用者が後を絶たないそうです。
 最近は私も図書館はご無沙汰していますが、かつてはそれなりに利用していた人間の一人として、大いに怒りを感じます。器物損壊罪で警察に突き出すくらいの厳しい対処をすべきではないでしょうか。逮捕勾留までするかどうかはともかく、任意調べで厳しく叱られるだけでも相当の効果があるはずです。
 廃棄物問題では行政(都道府県)の生ぬるい対応が不法投棄を横行させたなどとよく言われますが、教師の生ぬるい対応がいじめを横行させたとか、図書館司書の生ぬるい対応が切り抜きを横行させたなどと言われないよう、現場を担う方々には、関係各所のしかるべきバックアップのもと毅然とした対応をとっていただきたいものです。

[告訴するにしても当事者を特定するのは難しいですね。貸出時には既に前に貸し出した人間によって破損されていたということもあるでしょうし、貸出時の本の状況を証拠として出せないのなら司書としても利用者を疑うようなことはなかなか出来ないのではないでしょうか。 by妻]

2006年12月11日(月)
MOSS開業

 12月9日に開業したMOSS(盛岡大通ショッピング&スクリーン)ですが、先日、付近を通りかかりました。
 建物は、これまでの盛岡にはない、それなりに垢抜けた外観で大変よいと思いましたが、建物周辺の雰囲気がそれについていけていません。
 岩手公園の名称問題なんぞにお金を使っている余裕があるのなら、多少の税金は使ってでも、付近の電柱を地下化したり、建物正面の通りを整備するなどしたらどうでしょうというのが納税者の意見です。

[どうでもいい話ですが、MOSSという略称がモスバーガーと紛らわしいです。 by妻]

2006年12月10日(日)
拘置所からの脅迫文

 裁判中(拘置中)の被告人が被害者の周辺住民に脅迫文を送りつけたとのことで、脅迫容疑で再逮捕されたそうです。
 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061209i201.htm
 何年も前、東京にいた頃は、否認事件の勉強のためと思って、否認事件の上告事件(いずれも一審、二審とも有罪となった事件)を国選で何件か受任していましたが、その中に、一審段階で拘置中の被告人が、担当弁護人(私選)に「被害者に送ってくれ」と頼んで被害者宛ての手紙を送り、担当弁護人が被害者に実際に送ってしまったところ、その内容が、脅迫的な言辞をちらつかせて被告人に有利な証言を求めるものであったことから、強要罪で追起訴されたという事件がありました。
 その事件では、担当弁護人は、警察等から取調も受けた上、発覚後直ちに辞任したのですが、より厳しい処分もあり得たと言わざるを得ず、さすがに軽率の誹りは免れないと思われます。
 私も、控訴審を担当したある国選の否認事件で、敗訴(控訴棄却)判決後に被告人から脅迫的な言辞で非難する趣旨の手紙をもらったりとか、事件の本筋と外れたところで変な苦労をさせられたことがないわけではありません。
 刑事事件を担当する弁護士は、そうしたリスクも踏まえて適切な対応が求められているということを自覚しなければなりませんし、一般の方にも、弁護人がそのように見えないところで苦労している一面があることも多少は知っていただければと思います。

2006年12月9日(土)
交通事故の無罪と民事賠償

 先般、バイクが自転車を追い抜こうとした際に生じた衝突事故で、無罪判決があったそうです。この事故では、バイクが追い抜こうとした際に自転車が急に右折してきたため、当該右折が予測不可能であったとして無罪としたようです。
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061209-00000023-mai-soci&kz=soci
 私が関心があるのは、この事故が、どうして公判請求されたのかという点と、この加害者は任意保険に加入していたのかどうかという点です。このように(加害者に過失があるかどうかは別として)被害者の過失が大きいことに争いのない事件では、通常、不起訴処分(起訴猶予)となるか公判請求(=正式裁判)はせずに、略式起訴で30〜50万円程度の罰金刑で済ませるはずで、起訴がされたのは、@被疑者=加害者が、徹底して無罪を主張して争ったか、A検察庁側にどうしても公判請求せざるを得ない特別な事情があったか(例えば、被疑者が何度も事故を繰り返しているなど略式請求に適さない事情があるなど)のいずれかということになると思われます。
 また、任意保険との関係で言えば、@加害者=被疑者が不加入であれば、自賠責で補填される以外は加害者が自腹を切って支払わなければならないので、徹底抗戦ということで無罪主張を選択しやすくなり、A加害者が任意保険に加入していれば、賠償関係は保険でやってくれますので、気の毒な被害者のためにも、長期間の刑事裁判に出廷し続け、さらには私選弁護人費用を支払うリスクを背負ってまで無罪=賠償責任なしの主張をするのは考えにくいと思われます。
  ですので、仮に、この事件で、加害者=被疑者が無保険であったのなら、加害者=被疑者にとっては自腹を切らずに済むので相応にハッピーな結論で、被害者にとっては地獄ということになります。
 これに対し、仮に、加害者が任意保険に加入していたのであれば、このような過失の有無が微妙といえるグレーゾーンに属する事故は、加害者=被疑者も上記のような無理をしないで略式起訴で少額の罰金を支払い、被害者も任意保険から相応の賠償を受け取ることはできる(但し、過失相殺が大いに問題となり、裁判せざるを得ない可能性もある)ことになる可能性が高いと思われます。
 先日も、任意保険どころか自賠責保険すら対象外という被告人の事件を取り扱ったことがあり、被害者保護のためには、飲酒運転の撲滅だけでなく、任意保険加入を罰則付で強制した方がよいのではないかと感じています。

2006年12月8日(金)
公判前整理手続と裁判員裁判の不合理な?準備状況

 現在担当しているある刑事事件が、公判前整理手続(正確には少し違いますが)の対象となり、同手続を経て先日、第1回公判が行われました。被告人が罪を争っていないため、1日のうちに結審し、次回に判決の運びとなりました。
 公判前整理手続は平成16年の刑訴法改正で導入された制度で、重大・複雑案件などで主に刑事裁判の迅速化を目的として、法廷で公判期日を行う前に主に裁判官・検察官・弁護人が集まり争点整理などを行う手続であり、裁判員制度の対象となる事件では必ず用いられることが予定されています。
 しかるに、その事件では、自白事件であり従前の制度でも1回結審で次回判決となったであろう(最短で起訴から2ヶ月程度)にもかかわらず、9月に起訴された被告人のため2回も公判前整理手続を行い、結局、第1回公判期日は12月になってからという有様でした。
 これでは、果たして新制度によって審理が迅速化されたのか、疑問の余地があります。
 それ以上に疑問が大きいのは、法廷での審理のあり方です。というのは、この事件は裁判員制度の導入後は裁判員裁判の対象となるため、それを見越して検察庁がわざわざ冒頭陳述でパワーポイントを使うなどしているのですが、さらに、被害者・被告人の検察官調書を、冒頭から終わりまで、延々と口頭で読み上げたのです。どうやら、裁判員裁判でも、裁判員に説明するためこのような調書の読み上げを考えているらしく、試験的に行っているようです。調書の読み上げは以前からありましたが、犯行状況の重要部分や被害感情を端的にまとめた箇所だけをピックアップして手短に読み上げているだけでしたので、ひどく検察官の事務量(公判中に占める時間)が増えたことになります。
 その事件でも、調書が数十ページになるため、この読み上げで相当な時間が必要となりました。その日は午後1時半開廷で5時過ぎに結審したのですが、私の記憶では、調書の読み上げだけで1時間半以上は食いつぶし、証人尋問が始まった時点で4時くらいになっていたという記憶です。
 また、読み上げは担当検察官が一人で延々と行うので、最後の方になると喉も枯れ、声も途切れ途切れになり、痛々しい限りです。
 しかし、何十分も延々と(しかも結構早口で)調書を読み上げたからと言って、一般人である裁判員が、調書の内容を飲み込めるはずがありません。私は、以前に証拠を閲覧して内容を把握していた(しかも、手元に調書のコピーもある)ので、それなりに分かりますが、さしたる事前知識もなしに、調書の内容を口頭で聞いて了解するのは無理がありすぎると言わざるを得ず、延々と調書を読み上げるなどということに意義があるとは思われません。
 その事件が事実関係に特に争いのない事件ということもあり、バックの中の本でも出して時間を有効活用したい衝動に駆られつつも、さすがに堪え忍んで一緒に聞いていましたが、苦痛以外の何者でもありませんでした。裁判官にしても、そんなことに時間を使うくらいなら、すぐに調書を渡してもらって速読した方が合理的なはずで、恐らく、その場にいる人で「調書を全文読み上げてくれて良かった」と思っている人はいなかったと思います(被害者の関係者が傍聴していれば、そう思ったかもしれませんが・・)。
 というわけで、その日の経験に限って言えば、とんでもない制度が導入されたものだと思わずにはいられませんでした。裁判員制度の関係で裁判員に分かりやすい手法が必要だというのなら、調書の要約書面をA4で1〜2頁くらいで作ってその場で交付・朗読するとか、いっそ公判前整理手続の段階で証拠提出・冒頭陳述書面も提出し、裁判員は公判期日前に裁判所に来て書面を読んで予習してもらうくらいのことをした方が、まだ迅速・分かりやすい公判に資するのではないかと思います(後者は起訴状一本主義との関係などでかなりケチがつきそうですが・・)。私と違って多数の公判前整理手続や裁判員用模擬裁判などを経験している法律家の方々は、そのようには思わないんですかね?
 裁判員制度を巡っては、かねてより様々な不合理・無駄が罷り通っているという印象を抱いていましたが、率直に言って、こんなところでも無駄が積み重ねられているのか、という思いを禁じ得ませんでした。
 刑事裁判(特に国選)は、本質的に生産性の低い営みである(間接的には特別予防・一般予防などによる生産性はあるでしょうが、それ自体が経済的利益を生み出すものではないでしょう)以上、検察庁・裁判所・弁護人とも、いかに金と時間と労力をかけずに、それぞれの立場での最大効果を得られるようにするかという費用対効果の視点を欠かすべきではないと思っています(私選ならともかく国選では死活問題です。事務所の維持に苦労せずに済む一部の弁護士さんを別として)。そういう意味で、裁判員裁判を巡る様々な狂想曲を垣間見ていると、この業界の人々が、いかに費用対効果を考えずに済む恵まれた立場であるかがよく分かる・・というのが率直な印象です。
 そういう印象(偏見?)を持っているので、私は、現在のところ、あまり裁判員制度を巡る過熱な?イベントには関わらないようにしています。

2006年12月7日(木)
即決裁判の課題

 岩手県で、即決裁判第1号の記事がありました。いかなる事情かは知りませんが、盛岡ではなく宮古だそうです。
 http://www.iwate-np.co.jp/news/y2006/m12/d07/NippoNews_5.html
 ところで、新聞の見出しを見ると、「30分で結審」「40分で判決」という点が強調されていますが、そのこと自体は全然目新しい話ではなく、従前から、争いのない事件では、裁判官の訴訟指揮により、40分前後で審理(論告弁論含む)を終え、直ちに判決が言い渡されることが幾らでもありました。以前にも書きましたが、被告人に執行猶予が見込まれる場合で、被告人の家族が遠方に居住しているケースでは、家族の負担を考慮して特に即日判決が選択される傾向がありました。
 ですので、目新しいのはそのことではなく、起訴日から公判日までの間隔が短いという点でしょう。つまり、従前は、争いのない事件でも起訴されてから公判まで1ヶ月〜1ヶ月半程度の間隔が空くことが大半でしたが、半分以下に短縮されたという点が、ささやかな進歩(?)と言えるのではないかと思います。
 ただ、「即決」を徹底するのなら十数日後に釈放というのは中途半端な感じで、勾留期限当日か翌日までには公判を行うくらいの改革があってよかったのではないかなと思います。検察庁が起訴前に裁判所に通知し、弁護人を確保しておけば十分可能ではないかと思われますが。

2006年12月4日(月)
いじめ問題と弁護士の出番

 先般、国の教育再生会議が、いじめ問題に関し、いじめた子の出席停止(学校教育法26条、40条)を含む厳しい措置を執るべきとの意見書を提出したそうです。
 そのこと自体は当然のことと思いますが、問題は、教育現場に適正に当該規定を適用できるに足る能力があるのかということでしょう。もともと現場を担う教師や現場を支える諸々のアクターのすべてに、生じた問題に対処するだけの力がないからこそ、いじめや学級崩壊などの問題が生じているのであって、適正な権限行使がなされないだけでなく、提言の趣旨をはき違えた誤用濫用も続出するのではないかと危惧されます。
 出席停止のように抽象的な要件のみで強力な効果を及ぼす規定を適用するにあたっては、正しい事実認定と法の解釈適用、さらには停止期間経過(又は解除)後の対応をどうするのかという点まで深く検討する必要があると思われます。もちろん、だからといって従前のように慎重を期すとの名目?で法を死文化させるのも適正ではありません。
 結局のところ、教育現場には相応の能力のある者による外部のチェックが必要というべきで、例えば、教育委員会等に弁護士等を起用して現場の監査をさせるなどの措置が講じられた方がよいのではないかと思っています。そのような重装備が難しいのなら、地域社会の思慮分別のある大人たちが、もっと教育現場に足を運ぶようにするだけでも違いがあるはずです。
 少なくとも、「教育関係者OB」ばかりの教育委員会が機能不全であることが未履修問題でクローズアップされている現状にあっては、様々な社会的立場の人が、何らかの形で学校教育に関わる必要があるのではないかと思っています。

[いじめ問題に関しては、学校の非ばかりがクローズアップされておりますが、就学前の子を持つ親としては、我が子がいじめの加害者にも被害者にもならないよう家庭環境のあり方も考えていかなければいけないのではないかと考えさせられる物があります。 by妻]

2006年12月2日(土)
JC対決は幻に

 残念ながら、自民党岩手県連は、高橋雪文県議の岩手県知事選への擁立を断念したそうで、盛岡JC対決は幻に終わってしまいました。
 http://www.iwate-np.co.jp/news/y2006/m12/d02/NippoNews_7.html
 その後の候補者選びも難航しているようですが、このまま岩手県知事選は、事実上の達曽氏の信任投票になってしまうのでしょうか?


11月
2006年11月30日(木)
知事選は盛岡JC対決?

 国会議員の達曽氏の立候補表明と増田知事の不出馬表明により、無風選挙かと思われていた岩手県知事選ですが、今日の新聞の報道で、県議の高橋雪文氏の出馬が有力視されていることが明らかになりました。
 http://www.iwate-np.co.jp/news/y2006/m11/d30/NippoNews_9.html
 実は、高橋氏は盛岡青年会議所(JC)の現会員であり、達曽氏は元会員にあたります(JCは40歳で卒業のため)。ですので、これが実現すれば、盛岡JC同士の対決ということで、盛岡JC会員の一人としては、大変興味深く見守っているところです。
 余談ですが、私は、来年は盛岡JCが主催する公開討論会を運営する委員会のメンバーとして運営の手伝いをすることが予定されています。政治家Jr.でもないのに若くして県議まで上り詰めた高橋氏なら、達曽氏とも十分に伍して戦えるだけの力があると思われますので、公開討論会が今から楽しみです。
 ただ、「JCなんて商売の役に立たないから家族を犠牲にしないでさっさとやめろ」との妻の脅迫に来年も悩ませられる姿が目に浮かびますが・・・。

[そういうわけで、JCの皆様、高額請求事件の依頼お待ちしております。 by妻]

2006年11月29日(水)
はやて利用者過去最高に

 はやて盛岡−八戸間の利用客数が、2002年の開業以来、最大のものとなったそうです。
 http://www.iwate-np.co.jp/news/y2006/m11/d29/NippoNews_2.html
 私も、この2年間は毎月1回二戸市役所の法律相談に行ったり八戸の祖母を見舞いに行くなど、かなり貢献していますので、JRには感謝状の代わりに割引券でも発行して欲しいところです。
 利用者が旧特急「はつかり」時代の6割増になったとのことですが、そうであれば、相応に利潤も発生しているでしょうから、ぜひとも利用者に還元していただきたいところです。
 前にも書きましたが、「はつかり」時代の盛岡二戸間には「Sきっぷ」という割引切符があり、往復で3680円でした。私は、左耳が難聴のため小学時代から大学まで半年に1回、岩手医大に通っていたため、その都度Sきっぷを利用して、診察後に大通界隈をブラブラして帰る生活をしていました。そのため、子供の頃から「自分はいずれ盛岡に骨を埋めたいと思うだろう」と感じていたので、若いうちに外に出ようと思って、函館の高校に行き、大学は東京方面に進み、予定通り?盛岡に辿り着いたと思っています。
 何が言いたいかというと、盛岡以外の岩手県民にとっては、やはり盛岡へのアクセスが相応に容易であるべきということは、広大かつ混成国家である岩手県の同一性維持のため非常に重要ではないかということです。
 それが、今や往復5800円(しかもIGR=鈍行列車も大幅値上げ)になり、二戸人受難の時代と言わざるをえません。私の場合も、弁護士会経由で支給される相談料は、新幹線代等の実費で大半が消えてしまいます。このようなことが続いては、一部の金持ちを除き、二戸人はますます盛岡へのアクセスが困難になり、盛岡を疎遠に感じ、八戸の方ばかり向くようになるでしょう。その逆もまた然りです。先日も、八戸市が二戸・久慈方面との越境合併を模索しているとの報道がありましたが、自称「盛岡人兼盛岡の二戸人」としては、寂しいことこの上ないというほかありません。
 JRは可及的速やかに、盛岡八戸間の運賃値下げ又は割引切符の拡充などの地元対策を行うべきでしょう。新幹線ができて喜んでいるのは、高い金を出してもどうということのない東京の金持ちと企業であって、地元の人々がどう思っているか、もっと考えていただきたいものです。
 とりあえず、回数券の有効期限を倍以上にすることからはじめてみてはどうでしょうか??
 知事選の候補者の方々にも、この問題は、ぜひご一考いただければと思いますが・・

2006年11月28日(火)
県内各地のひまわり弁護士さんと当事務所

 岩手県内で増殖を続ける日弁連ひまわり基金事務所ですが、ついに釜石にも開設されたそうです。
 http://www.iwate-np.co.jp/news/y2006/m11/d28/NippoNews_2.html
 私も、ひまわり事務所の先生方とは面識があり、稀にお会いすることもありますが、皆さん、「非常に忙しくて、相談は早くても2週間先でないと入らない」と仰っています。
 それに比べて、最近の私なんぞは急ぎの仕事があまりなくなってきたせいか(溜まっている書類仕事はそれなりにありますが・・お待たせしている皆様すいません・・)、急ぎの方なら下手をすればその日のうちに相談可能という日もある状況になってきてしまいました。
 岩手は弁護士過疎と言われますが、ついに65人になった岩手の弁護士のうち41名が盛岡在勤という超偏在状態は相変わらずで、私も最近は訴訟事件の受任は少なく個人の方の小口の債務整理絡みばかりという有様で、やっぱり盛岡は過当競争時代に入ったのかな?と感じてしまいます。
 多忙なひまわり弁護士さん達をひがんでいるわけではありませんが、巨額の請求額等を巡って熾烈な攻防を繰り返す複数の訴訟事件に明け暮れていた東京時代が無性に恋しくなるときがあります。

2006年11月23日(木)
信用生協休日クレサラ相談会

 本日は、信用生協の主催で県内数カ所でクレサラ相談会が行われ、私は二戸の担当ということで、なにゃーとに行ってきました。
 8人ほどの相談者の方がお見えになり、弁護士は私が一人で担当しましたが、悪質な地元系金融業者に絡む相談をはじめ色々な相談があり、小口ばかりとはいえ数件の受任もありました。
 ところで、今回の相談会ですが、数日前に岩手日報に広告を出したそうで、その直後に、県内(特に盛岡地域)で数十人の予約依頼が押し寄せ、大盛況となったそうです。
 当事務所も、本HPが若干なりとも営業力を発揮してくれてはいるものの、いっそ盛岡駅前あたりに大看板でも出そうかな・・との誘惑にもかられますが、そんな勇気?もありませんので、当面は地味に地道に既存の仕事を淡々とこなしていきたいと思っています。

[『なにゃーと』って響きがかわいいですよね。県外出身者の私は、初めて聞いた時『ナンジャタウン』を連想しました。 by妻]

2006年11月18日(土)
蝦夷の強制移住

 岩手日報の夕刊で古代東北についての長期連載をしており、時折垣間見ています。この日の掲載分では、敗亡した蝦夷が大和朝廷により全国各地(特に関西方面)に強制移住させられたが、その後の消息は不明であるとの話が述べられていました。
 これについては、大学時代に何某かの本で、「部落問題=穢多・非人の起源は、かつて大和朝廷に敗亡して強制移住され奴隷化された者の子孫である」という趣旨の記載を読んだことがあります。真偽のほどはよく分かりませんが、当時の為政者なら十分に行い得る話だと思っていますし、部落問題が関西方面ばかりで東北ではほとんど聞かないことともよく符合すると思っています。
 そうであれば、部落問題に縁の薄い東北人ほど、この問題は他人事ではないと思うのですが、このような説は巷間にはまったく知られていないようで、残念に思っています。
 現在、愛国心教育ということが焦点になっていますが、私自身は、かつてこの国土に生まれ住んできた人々が、何千年もの間、互いに殺し合った末に現在の国を作り上げてきた歴史をきちんと学んでこそ、初めて内実やバランス感覚を伴った愛国心なるものを身につけることができると思っていますし、自分が住んでいる地域の歴史や文化をきちんと学んで郷土愛を育むのでなければ、そのような土壌のない「愛国心」などというのはインチキだと思っています。
 そうであればこそ、地域の先人がどのような過酷な運命を辿ったのかという強制移住の問題は、東北人には知るべき権利と責務がある問題というべきであって、歴史家にぜひ解明していただきたいと思っています。

[歴史から学ぶことは多いかもしれません。しかし、子供たちが学んだことを自分の中でどのように受け止めるのか。歴史教育は、誇りを育て憎しみを生まないよう細心の注意が必要だと思います。 by妻]

2006年11月17日(金)
田中舘愛橘博士・晩年の素顔

 http://www.iwate-np.co.jp/news/y2006/m11/d17/NippoNews_16.html
 田中舘愛橘先生は、二戸が生んだ偉人で、我が国の物理学・航空学・地震学の祖と言われる方です。
 引用しているのは岩手日報の記事ですが、写真の背景に写っているお店は、実は私の実家です。若干増築しましたが、雰囲気は今もあまり変わっていません。ちなみに後列右から二人目の中年?女性は、今年亡くなった私の祖母だそうです。
 愛橘先生は日本はおろか世界中を飛び回っておられた方ですが、話し言葉は亡くなられるまで二戸の方言そのままだったそうです。戦前の岩手には、愛橘先生や米内光政元首相のように、中央でどんなに偉くなっても言葉はそのままという方が少なからずいたようですが(隣県青森の寺山修司もしかりですね)、最近では東北のどこに行っても方言をあまり聞きません。
 私自身も地元の言葉を話すことができなくなって久しいのですが、このまま故郷の言葉が失われていくと、郷土固有の風土や精神文化まで失われてしまいそうで、恐ろしく感じます。
 現在、教育関係の議論等が盛んですが、私自身は、郷土の言葉や歴史等を、より多く伝えることに力を割いて欲しいと思っています。

田中舘愛橘記念科学館 
http://www.civic.ninohe.iwate.jp/aikitu.html

2006年11月16日(木)
1万アクセス達成

 このHPも、ついにというかようやくというか、ともあれアクセスカウントを始めてから1万アクセスを達成することができました。
 ただ、初期のころは、ヤフーやグーグルで上位検索されるようにしようと、私と事務局長とでアクセスしまくっていたので(笑)、1万といってもかなりインチキが含まれていますが・・・

[多くの方に見ていただいているようで更新のし甲斐があります。事務所の概要だけでなく、今後は、暮らしの法律基礎知識のような来訪者に役立つコンテンツも作れたらいいなと考えております。 byHP管理者]

2006年11月15日(水)
グレーゾーン金利報道の影響

 債務整理を手がけるようになって5年ほどになりますが、1年ほど前までは、相談者の方からグレーゾーン金利などという言葉が出てくることはなく、利息制限法による引直計算の説明をすると、皆さん驚くのが当たり前でした。
 ところが、最近は、報道等の影響でこの点をご存知の方が多数派になり、完済事案で過払金請求をしたいと相談される方も少なくない状態になり、隔世の感というか、率直に驚いています。

2006年11月13日(月)
判例データベース

 当事務所では、今のところ、法律雑誌は判例時報のみ定期購読し判例タイムズ等を判例秘書でフォローするという体制をとっています。
 そして、買いっぱなしで必要なときだけ調べるというのでは不勉強ということで、少し前から、判例時報については、最高裁判例や気になった下級審裁判例の要旨を簡単にまとめて、個人的なデータベースを作ることにしています。
 これまで急ぎの仕事に追われて余裕が無く溜まる一方でしたが、最近少しは時間ができるようになったので、一気に遅れを取り戻したいと思っているところです。

フレーム
2006年11月10日(金)
稲庭高原

 稲庭高原は、二戸市浄法寺地区(旧浄法寺町)の青森県境付近に位置し、岩手山・八幡平、北上山地北部(北岩手中部)の山並みから青森県南東部(名久井岳周辺)までよく見渡すことができ、隠れた名景スポットと言えるでしょう。
 写真は紅葉最盛期前の10月ころのものです。

2006年11月7日(火)
HPでの受任その後

 幸いなことに、最近になって、少しずつですがHP経由での相談・受任が増えてきました。ただ、小口の相談や債務整理ばかりで、本格的な訴訟事件の相談にはなかなか巡り会えません。

2006年11月1日(水)
増田知事の引退宣言

  http://www.iwate-np.co.jp/news/y2006/m10/d31/NippoNews_10.html
 あまり大きなニュースのなかった(ように感じる)今年の岩手県では、間違いなくトップニュースでしょう。
 個人的には、県境不法投棄事件において、いち早く全量撤去方針を打ち出し、県の厳格な対応を指揮されてきたことに、二戸人として改めて敬意と感謝の念を表したいと思います。
 今後もさまざまな場で力を発揮されるでしょうから、ご活躍をご期待します。

10月
2006年10月31日(火)
外部監査人研修会

 昨日、自治体の包括外部監査(地方自治法252条の27以下)を担当する外部監査人になりたい弁護士のための研修会(日弁連のサテライト講義)がありました。
 私は、以前から、法律家の立場で地域行政と関わりを持つ仕事ができればと思っており、3年前にこの制度のことを知ってから、いつかはやってみたい仕事と思って、なるべくこの研修には出るようにしています。
 外部監査人については、まだまだ公認会計士の方が財務的な観点から監査をするに止まる例が圧倒的のようですが、東京や西日本方面では、弁護士が中心となって公認会計士等とチームを組み、自治体の施策の法適合性を積極的に検証しているらしいです。
 岩手でも、どこまでできるか分かりませんが、競馬場問題や教育関係など、色々とテーマになりうることはあると思われます。
 外部監査人は、法曹10年以上の経験が必要とのことで、実際に選任されている方も弁護士会長経験者などの大物に限られているらしいので、現時点では補助者にしかなり得ませんが、いずれチャンスがあれば、ぜひ関わってみたいと思っています。

2006年10月30日(月)
管財人協議会

 盛岡地裁では、毎年この時期に、裁判所と岩手弁護士会との間で管財実務に関して協議会をしています。私も、今年を含めて2回出席しましたが、主に問題提起は裁判所からなされており、裁判所の解釈運用についての弁護士側の承認を求めることが主になっているようです。
 ところで、東京時代には、債務額が大きいとか若干でも換価資産があれば全件管財とする東京地裁の方針もあって、小規模の管財事件を何件か手がけていましたが、盛岡に来て以来、あまり管財事件を好まない(申立代理人に自主配当をさせて同時廃止で処理するのを勧める)裁判所の方針もあってか、なかなか裁判所から管財人の依頼がありません。
 東京では裁判所が複数の管財人名簿を用意し、事件の難易に応じて基本的には順送りに配点しているそうですが、岩手では、管財人名簿のようなものはないそうで、裁判所が一本釣りする場合もあれば、申立代理人の推薦で選任する場合も少なくないそうです。私も独立間もないころ、ある先生から推薦をいただき、1件手がけたことがあります。
 ただ、今後、弁護士が増えてくれば、申立代理人の推薦でばかり選んでいると、地元の先生と面識の乏しい私のような新参者が管財人を拝命する機会がなくなり、昔から地元でやっている方だけで寡占化される弊害のおそれもあるでしょうから、いずれは盛岡も管財人名簿を整備するなどして、選任の透明化や公平を確保する措置を講じていただきたいと思っています。
 管財人協議会でも、そのことについて聞いてみようかな、とも思ったのですが、「配点してもらえないのをひがんでるだけだろ」と言われそうな気もしたので、度胸のない私には聞けませんでした・・
 自分が地道に実力をつけるほかないというところでしょうね。

2006年10月28日(土)
地域ブランド登録第1弾発表と地方知財の西高東低

 日経新聞で、先般導入された「地域団体商標」(地域ブランド)の登録第1弾52件が発表され、関さばや長崎カステラなどが商標登録されたそうですが、岩手では1件も登録はありませんでした。南部鉄瓶が申請するのではという話があったような記憶があるのですが、どうなったんでしょうね。
 ところで、新聞発表を見る限り圧倒的に西日本(静岡以西)ばかりで、東日本は十数件しかなく、東北に至っては田子にんにくただ1件のみというのは寂しい限りです。法律上の保護というだけでなく、記事にもあるとおりブランドのアピールや地域活性化につながる面があると思われるので、積極的に活用していただきたいところです。
 ところで、私が一応加入している「弁護士知財ネット」のメーリングリストでも、西日本方面の弁護士さん方からは勉強会やら講演会やらの案内がよく投稿されているのですが、東京以外の東日本ではあまり活発な動きはなく、知財に関しては、どうも西高東低のきらいがあるようです。
 私も、事務所で購入した知財関係の書籍を腐らせたくないので、北東北の方々には、もっと知財に関心を持っていただきたいです。

2006年10月19日(木)
一日合同行政相談所

 この日、総務省岩手行政評価事務所の主催で、一日合同行政相談所なるものが開催され、岩手弁護士会も1名派遣することになったことから、私がその担当者として参加してきました。
 私自身は、行政相談所ということで、住民訴訟含みの紛争など行政絡みの相談があるのではないかとの淡い期待を抱いて参加したのですが、蓋を開けてみると、いつもの市役所等の無料相談と同じ、事件性のない小口の民事関係の相談ばかりが持ち込まれ、事務所的にはあまり収穫のない1日でした。
 ところで、私のところには9件の相談があった(らしい)のですが、他のお役所等の窓口には、一日かけて多くて3、4件の相談で、1、2件に止まったところも少なからずあったようです。
 行政絡みの行事ですので、広報やら新聞やらテレビやらでもっとPRした方がよかったのでは?と感じました(少なくとも、この日の岩手日報の朝刊では記事にはなっていないようでした。)。

2006年10月11日(水)
簡易生命保険法55条1項2号

 先日、ある法律相談で、ご主人を亡くされた奥さんから、相続絡みの相談がありました。聞けば、ご主人が生前にご主人の親を被保険者として簡易保険を契約しており、受取人欄が空欄のまま亡くなったところ、その保険金をご主人の兄弟が受け取ろうとしているというのです。
 このように、保険契約者が受取人欄を空欄にしたまま死亡した場合について、以前に、遺産分割関係の本で、「受取人欄が空欄のままだと契約者が受取人となり、その契約者の権利を相続人が相続する結果、相続人が受取人になる」という趣旨の記載があったという記憶があったので、貴方がたご家族が受け取ることが出来るはずで、ご兄弟が受け取るのはおかしいのではないかと答え、至急、郵便局に確認に行くようアドバイスしました。
 念のため、事務所に戻ってから文献を調べたところ、やはり、新日本法規「遺産相続訴訟の実務」134頁に、同趣旨の記載がありました。
 すると、今度は、郵便局の人から電話があり、簡易生命保険法55条1項2号により、受取人欄の指定がない場合には、被保険者の遺族(老親の子である兄弟全員)が受取人になるので、相談者(未亡人)は、亡くなったご主人の相続分の限度でしか受け取る権利はないとの説明がありました。
 簡易生命保険法などという法律は、六法全書にすら登載されていない超マイナー法律ですが、ネットで調べると、次のようになっています。
 
(無指定の場合の保険金受取人)
第五十五条
 終身保険、定期保険、養老保険又は財形貯蓄保険の保険契約(特約に係る部分を除く。)においては、保険契約者が保険金受取人を指定しないとき(保険契約者の指定した保険金受取人が死亡し更に保険金受取人を指定しない場合を含む。)は、次の者を保険金受取人とする。
一 被保険者の死亡以外の事由により保険金を支払う場合にあつては、被保険者
二 被保険者の死亡により保険金を支払う場合にあつては、被保険者の遺族
(以下略)
 
 上記の「遺産相続訴訟の実務」の記載は、このような法律の定めがない場合の解釈について述べたものと言わざるを得ず、私も引き下がるほかありませんでした。
 理論的に、受取人欄を空白とした保険契約者の合理的意思が、自己(保険契約者自身)ないし自己の相続人を受取人とする趣旨と解すべきか、被保険者の遺族を受取人とする趣旨と解すべきかは、一概には言えない難しい問題はあるとは思います。しかし、当該保険契約において保険料を支払っているのは保険契約者であって、被保険者の遺族は何の負担もしていないことに鑑みれば、受取人欄が空欄の場合は出捐者である受取人の有利に解釈するのが合理的と言うべきで、私自身は、上記文献の解釈をこそ是としたいと考えます。それだけに、簡易生命保険法55条が何故に上記のような定めをしたのか、その合理性には疑問を感じずにはいられません。
 さりとて、同条が憲法違反だなどという主張にも無理があり、立法で解決すべき問題と言わざるを得ないと思われます。
 前述の未亡人に、そのような説明をしたところ、保険金の積立は亡くなったご主人が生活費を切りつめて払ってきたものだそうで、何もしていない兄弟に保険金をほとんど持って行かれるのは大変悔しいと話していました。
 結局のところ、生命保険を契約する方は、受取人欄は空欄のままにせず、きちんと書いておくべきというほかはありません。
 長文になりましたが、似たような話は、日常生活に色々と潜んでいるでしょうから、参考にしていただければと思います。

2006年10月6日(金)
ご苦労様問題

 6月7日の日記に書いた「ご苦労様は相手に対し失礼にあたるか」という話ですが、先日、日記をご覧いただいたある方から、「少数説かもしれないが、目上の人に対しても、ご苦労様と使う場合もある。自分はそうしている。」とのご指摘(反論?)をいただきました。
 私自身は、この種の言葉の問題は、ある程度の多様性、柔軟性があってよく、大事なのは、どのような考え(ポリシー)があって使用しているか、受け手の気持ち・反応をどれだけ忖度し配慮しているかという点だと思っており、どちらが正しいとかいう類の議論はしたくはない上、この種の問題で余計に気を使いたくないので、議論の余地のある表現は避け、「お世話になっております。」などの、内容中立的?な表現に頼ることにしています。何となく、ある種の言葉狩りみたいで好きにはなれないのですが。
 若い頃は、様々な言葉、表現ひいては思想が濫立するのを好まず、一つの言葉、表現、思想に統一されるべきだという気持ちが強かったのですが、歳をとったせいか、多様な言葉、表現、思想が同居する曖昧で寛容な社会に、居心地の良さを感じるようになってきたような気がします。

2006年10月5日(木)
島田・新最高裁長官

 最高裁の次の長官に、島田仁郎最高裁判事の起用がほぼ固まったそうです。
 島田裁判官は、私が修習生をしていた際に研修所の所長をしておられ、一度、十和田湖で行われた東北地方の修習生の研修会でもお目にかかったことがあり、温厚な方との印象を受けた記憶があります。
 刑事事件のご経験が豊富とのことですので、廉価な報酬をますます減らして手続ばかり煩雑にさせている感のある新たな被疑者国選・法テラスの制度の合理化や国選弁護人の待遇改善にも配慮いただきたいものです。

2006年10月2日(月)
知られざる名勝・秋田編

 先日、秋田県の仙北地方にある温泉に泊まりに行きました。
 宿泊先は、山奥にある一軒家で、携帯電話どころか地上波TVも視聴できない辺境にあるのですが、十二分に満足できる宿でした。
 宿に行く途中、神代調整池という人造湖のそばにある林道を通っていくのですが、翌日の朝、林道を運転しながら木々の間に垣間見える調整池は、神々しいほど美しいものでした。
 調整池の性質上、観光地化は難しいのかもしれませんが、林道内に展望台を設けるなどの工夫があってもいいのではないかと思いました。
 また、角館にも立ち寄り、武家屋敷街に加え、丘の上にある角館城址にも立ち寄ってきましたが、角館城址から見える角館の街並みは、桜の季節には、さぞ美しかろうと思いました。
 角館城址は、「荒城の月」の風景そのものであった昔日の九戸城址を思わせる草茫々の有様で、個人的には大好きな空間でしたが、観光という点からすれば、勿体ないと感じました。
 写真撮影をしなかったので、添付できないのが残念です。

09月
2006年9月29日(日)
59期司法修習生の大量落第

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20060929k0000m040100000c.html
 先般、ニュースで大いに取り上げられた話題ですが、私自身について言えば、私が属していた52期6組は全員が無事に2回試験(卒業試験)をクリアしており、他にも、2回試験を落ちた知り合いが誰もいないので、どのような人が、どのような原因で落ちるのか、まったく分かりかねます。
 2回試験は確かにしんどい試験ですが、私が知る限り、たとえ実務修習中に多少(とことん?)堕落したとしても、後期修習をそれなりに真面目に頑張れば、落ちる試験ではありません。
 修習生の数も倍以上になり、色々な意味で、私達の時代とは、研修所も様変わりしたということなのでしょう。

2006年9月26日(火)
新司法試験最終合格発表

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20060922k0000m040099000c.html
 先日、大学の同期の友人から、法科大学院生として新司法試験に挑戦し、無事に合格を果たしたとのメールをいただきました。
 祝福のお返事はしたものの、在学当時から、早期合格の力を十分に持っていた人だったので、どうして彼がこんなに回り道をすることになったのか、改めて不思議に思わざるを得ませんでした。
 私は天命というものを信じている人間なので、自分がさしたる学力もなかったのに運良く卒業2年目で司法試験に合格し、この歳で事務所を開業して郷里で弁護士業を営むことができたのも、何某かの理由、役割があるのだと思っていますし、それが社会に資するものであれば、きちんと果たしてから死にたいと思っています。
 冒頭の彼は、社会人としての力量は私を遙かに上回る人であり、修習修了後の活躍が大いに期待されます。彼の回り道も、天が与えたそれなりの理由があるのだと思って、今後に大いに活かして欲しいと思います。

2006年9月25日(月)
東京新聞特別取材班「検証 国策逮捕」

 現在も公判中のライブドア事件・村上ファンド事件について、事件の概要や検察の捜査の推移、堀江・村上被告ら主要人物の生い立ち等について、丁寧にまとめた本で、両事件の関連や全体像を掴みたい方には、もってこいの一冊と言えるでしょう。
 読み始めたら止まらず、久しぶりに徹夜で読み切ってしまいました。
 学生時代、オウム事件をテレビなどで見ていたとき、断片的にせよ、オウム信者を他人事に思えない自分がいましたが、また同じような読後感を覚えました。
 私には、オウム信者ほどの極端さ(純粋さ?)もなければ、堀江・村上氏らほどの能力もありませんが、いずれも、色々な意味で、時代を象徴する事件であったということなのでしょう。

2006年9月22日(金)
麺BAR閉店?

 先日、仕事で東京に出張し、帰りに若干時間が余ったので、以前に新橋でよく通っていたラーメン店「麺BAR」(9/1の日記参照)に行ってみたのですが、お店のあった場所には、別の飲食店が入っていました。
 付近をウロウロしたのですが、近くに移転したわけでもなさそうで、ネットで調べたところ、かなり前に、閉店してしまったそうです・・・
http://jage01.hp.infoseek.co.jp/Menbar.htm
 ショックでした。
 また一つ、好みの担々麺が伝説の彼方に消えてしまいました・・。
 もし、どこかに移転して営業しているなどの情報がありましたら、是非、教えていただきたいものです。

2006年9月21日(木)
岩手公園愛称論争と八戸越境合併問題

 先般、すったもんだの議論の末、盛岡市役所によって、岩手公園に「盛岡城跡公園」という愛称なるものが付されることになりました。
 ただ、私自身は、納税者の一人として、他になすべきことは幾らでもあるのに、なんでこんなことに時間と税金(諸経費と役人の人件費)を浪費するのだろうと感じています。
 正式名称である「岩手公園」が廃されるわけではないようですが、盛岡南部藩の一部と伊達藩等の一部を足して形成された混成国家ともいうべき岩手県にとっては、岩手公園という存在と名称は、単なる県都の公園という位置づけを超えて、県民の統合のシンボルとなりうる存在ではないかと思われるのですが、その点はどうなのでしょうか。
 盛岡市は、現在、「盛岡ブランドの構築」なるものに躍起になっているようで、その一貫としての「愛称付与」事業のようですが、岩手県内の他の市町村からすれば、県民の共有財産を盛岡市が自分達の好き勝手にしているかのような印象を与える結果になりはしないかと危惧されます。
 ところで、隣の青森県では、先日、八戸市議会で、岩手県との越境合併が取りざたされたそうですが、津軽と南部の混成国家である青森県で、南部である八戸が冷遇されてきた?歴史がその背景にあるそうです。
http://www.iwate-np.co.jp/news/y2006/m09/d09/NippoNews_11.html 
 盛岡も、自圏ブランドに固執するあまり、何でも「盛岡」にして市内から「岩手」的なものを排除したり、県境の市町村との結びつきを軽視したりする弊害に陥ってしまうと、そのうち、二戸地方や久慈地方が八戸方面と越境合併したいとか、旧伊達藩領あたりから、宮城県と越境合併したいなどと言い出すこともあるかもしれません。
 岩手は良くも悪くも盛岡一極集中県であり、盛岡市は県内全域の人と金を吸い集めて膨張している印象がなきにしも非ずですので、県内の他の市町村が離反することのないよう、十分な心配りを図っていただきたいです。

2006年9月20日(水)
高金利引き下げと治安維持法

 佳境に迫っている高金利引き下げ問題ですが、以前から危惧されていたとおり、自民党が、利息制限法の利率引き上げを伴う改正案の提出を画策しているようです。
 これについての私の意見は、基本的には日弁連の会長談話と同趣旨であり、絶対に阻止されるべきであると考えています。
http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/statement/060919.html
 この件で思い浮かべるのは、戦前、普通選挙制度(納税額による選挙権制限の撤廃)が導入されたとき、それと引き換えに治安維持法が制定された話です。好事魔多しで、そのような事態も十分に起こりうることでしょう。高金利引き下げ自体は望ましいことというべきでしょうが、このような逆撃を受けないよう、関係者の方には努力していただきたいです。
 ちなみに、私自身は、高金利引き下げに連動して、利息制限法の上限金利も引き下げるか、少なくとも、民事再生以外で、債務整理等を行う多重債務者救済のための特則的な救済ルール(例えば、弁護士介入等による利息損害金の発生停止等)を立法で設けるべきであるというスタンスです。ですので、現在議論されている高金利引き下げは、その意味で不十分だと思っています。

2006年9月19日(火)
盛岡秋祭りと二戸祭り

 先日、盛岡八幡宮のお祭り(盛岡秋祭り)があり、多くの山車が市中を練り歩いていました。私も、小学生の頃は、二戸で9月初旬に行われる「二戸祭り(三社祭)」で、地元の町内会の山車を牽いたり、山車に乗って太鼓を叩いていました。
 ところで、八幡宮のお祭りでは、当事務所の前にも山車が練り歩いて来るのですが、山車を牽くかけ声は、子供の声で、「ヤレヤレヤレヤレー」という声が延々と続くという形になっているようです。
 これに対し、二戸祭りの場合、行列を主導している大人の人が、拡声器で、「ヨース、ヨイサー」と言い、これに山車を牽いている他の人(子供)が呼応して「ヨース、ヨイサー」と叫ぶというスタイルになっています。そして、大人のかけ声は、「ヨース、ヨイサー」だけ言い続けるのではなく、「オーラーヨイサー」「元気出してヨイサー」「も一つヨイサー」など、適当にアレンジ?したかけ声を何パターンか続けたあと、最後に、「ヤレヤレヤレヤレー」などと双方が言って締めくくる形になっているので、私に言わせれば、二戸祭りの方が、遙かにリズム感があって、聞いている方も参加している方も楽しいと思っています。
 ともあれ、お祭りは地域の宝ですので、八幡宮のお祭りも、さらに盛り上げていただきたいと思います。

2006年9月15日(金)
新会社法と定款変更

 先日、ある会社さんから、定款を、新会社法に対応した内容に改めて欲しい旨の依頼を受け、定款を起案してお送りしました。
 私にとっても、後回しにしていた新会社法の勉強も兼ねることができ、それなりに有意義な仕事でした。
 ただ、これを機に新会社法対応の定款モデル本なども購入したので、同社以外にご依頼がないと、書籍代が勿体ないことこの上ないので、これを機に定款変更をしておきたい中小企業の方々には、ぜひ、依頼していただきたいなぁというのが正直な本音です。
 倒産事件などで、会社の定款を見たりすると、典型的な同族企業なのに、株式譲渡制限すら規定していないなど、基本的なリスク対処もできていない問題のある定款が散見されるので、まずは弁護士に自社の定款を見てもらう程度のことは、検討された方がいいと思っています。

2006年9月14日(木)
高金利引き下げとバタフライ・エフェクト

 高金利引き下げ問題は、数年の移行期間があるにせよ、ほぼ、利息制限法に合わせてグレーゾーンを廃止する形で話がまとまりそうになっています。
 消費者保護の見地からは望ましいことではありますが、債務整理や過払金請求訴訟が事務所の収益源として相当部分を占めている立場からすれば、グレーゾーンが廃止され、引直計算による債務の減額や金融業者相手の過払金請求訴訟が消滅することには、経営上、相当な不安はあります。
 この点、弁護士だけなら、収益性の乏しいものも含め、他に幾らでも仕事を見つけて何とか食いつなぐことはできるのではないかと楽観視していますが、問題は、事務局を養っていくことができるのかという点です。
 特に、当事務所のような零細企業はまだしも、債務整理に特化して大量に職員採用をした事務所では、業態転換に伴い大量の首切りが発生するのではないかと危惧されます。
 高金利引き下げに伴う債務整理業務の大幅縮小により発生する問題への対処について、私が知る限り、きちんと検討されフォロー(事務局を有効活用できる新規業務の開拓等)されているという話は存じません。各事務所が自己責任で対処すべき事柄とはいえ、数年後、大問題にならなければいいのですが。

2006年9月11日(月)
盛岡のアルバム

 http://www.nihonkai.com/morioka/
 かなり前に偶然発見したサイトですが、盛岡の街並みの変化についての速報性には驚嘆するばかりです。
 一体どなたが何の目的で作成しているのか存じませんが、ぜひ、100年先も続けていただきたいと思います。

2006年9月1日(金)
伝説の白い担々麺

 7年前、盛岡で修習生をしていた頃、仙北町駅(盛岡駅の南隣駅)の駅前に、蘭亭という中華料理店があり、一度、担々麺を食べに行きました。
 白い担々麺でした。まろやかな味でした。それまで、赤色の辛い担々麺しか食べたことのなかった私は、衝撃を受けました。
 その後、時間が作れず、ついに再び行くことができないまま盛岡を去り、再び戻ってみると、お店はなくなってしまっていました。
 最近になって、胡麻などを多く使った白い担々麺を色々なところで食べるようになりましたが、自分の中では、あの店で味わった感動を超えることができません。
 もし、あの味を継承しているお店があれば、ぜひ教えていただきたいところです。
 余談ですが、東京でまろやかな担々麺を食べたいなら、地下鉄東西線竹橋駅下車すぐにある「赤坂飯店」か、新橋駅烏森口近くにある「麺BAR」がお勧めです。

2006年8月30日(水)
附帯私訴に関する期待と疑問

 最近、刑事訴訟において、被告人の刑罰を定めるだけでなく、被害者の被告人に対する民事上の損害賠償請求権を確定させる手続(附帯私訴)を導入しようとする動きがあります。
 不勉強なので最新の議論を知りませんが、被害者の被害額は、犯罪の行為態様や被害態様(死亡の事実や怪我の内容等)を明らかにすれば足りるのではなく、死亡・後遺症なら逸失利益、有職者の休業なら休業損害など、色々と問題になりうる論点が山積し、刑事手続にとって過剰な負担になったり、訴訟遅延等の問題も生じうると思われます。
 その程度のことは審議会等にとっても自明でしょうから、どのような工夫がなされるのか楽しみですが、いずれにせよ、最大の問題である債権回収の実現が担保されるのでなければ、画餅の域を出ないでしょう。

2006年8月29日(火)
修習生との会食

 かなり前の話ですが、盛岡に配属された司法修習生の一人が、私の大学のゼミの先生から紹介されたとのことで、仲間の修習生を連れて、事務所に訪問に来ました。
 昔から、我が業界には、弁護士のもとに修習生が遊びに来ると、飲み食いさせなければならないという掟?があるので、私も、某中華料理店で奢ってあげた次第です。
 私のころもそうでしたが、彼らがいうには、大手渉外事務所の話は事務所訪問などで幾らでも伝わってくるが、私のような一般の街弁の情報に接する機会が乏しいとのことで、あくまで一つの例として、開業に至る経緯や開業後の苦労、今後の展望など、それなりに説明しました。
 色々な意味で余裕のない生活を送っているため、私が修習中に受けた恩恵に匹敵するほどの還元はしてあげられそうにありませんが、修習生にとっては、修習先の街を楽しみ、好きになって研修所に戻ることも仕事のうちだと思って、修習生活を満喫して欲しいです。

08月
2006年8月28日(月)
福岡中学校野球部の全国優勝

 私の母校である二戸市立福岡中学校(福中)の野球部が、全国大会で優勝する快挙を遂げました。
 私は野球部とは何の関係もありませんが、福中では、県大会(地区予選)における野球部の試合には、必ず全校生徒を動員して応援をさせるので、野球部と聞くと、この応援と、応援団による応援歌練習のことを、思い出してしまいます。
 今は存じませんが、当時の福中は、新入生が入学して間もなく、朝の時間帯に、突然、応援団が大挙して各クラスに押しかけ、何十分か、無理矢理?応援歌練習をさせるということをやっていました。声が小さかったり立つ姿勢が悪かったりすると、応援団員に廊下に引っ張られて、延々と説教されたりするので、新入生にとっては、なかなかに恐怖というか、煩わしい時間であったように記憶しています。
 あの頃は、嫌なものとしか思いませんでしたが、あれも学校の個性だと思うようになったのは、単に他人事になったからというだけのことでしょう。

フレーム
2006年8月24日(木)
観光立国に本当に必要なもの

 先日、二戸警察署に被告人の接見に行きましたが、ついでに、男神岩展望台に立ち寄って来ました。
 写真は、展望台からの風景です(指付で恐縮ですが)。
 大変驚いたことに、展望台の中に、明らかにお役所製ではない、個人の方が作成した観光案内文が置いてありました。案内文は、チラシの裏紙らしき紙などを使った大変素朴なものでしたが、地元の人でも知らないような貴重な観光・自然・文化等の情報が満載で、非常に関心させられました。
 ただ、あれでは、雨が降ればどうなってしまうのやら、心配です。
 二戸市が真に観光立国を実現したいのであれば、このような貴重な人材を埋もれさせることなく、作成者の方と協議し、あの案内文を整理してパネル化させるなどして、活かすべきではないでしょうか。
 下手な箱モノなどを作ったりするより、人材を活かし、その知的財産を継承していくことの方が、遙かに大切なことだと思います。

2006年8月23日(水)
消費者当番弁護士

 今日は、消費者当番弁護士(5/12の日記参照)の担当日でしたが、まったく要請がなかったので、長らく途絶えていた日記を埋めることにしました。
 岩手弁護士会消費者問題対策委員会で行っている、この消費者当番弁護士という試みは、それなりに有意義なものだとは思うのですが、一般の方にはまったく認知されていないようで、少なくとも、googleやyahooで検索しても、まったくヒットしないですね(見つかったのは、唯一、私の5/12の日記だけでした・・)。
 県民生活センターや盛岡市消費者生活センターだけなどと言わず、地元紙なども使って大々的に宣伝しても、よいのではないかと思いますが。そういえば、岩手弁護士会のHPにも載ってないですね・・

2006年8月22日(火)
二戸市役所の花壇

 今日は、久しぶりの二戸市役所相談でしたが、相談件数が少なく、受任事件もなく、相変わらずの低調ぶりでした。私以外で担当されているもう一人の先生も以前に同趣旨のことを言っておられたので、二戸は本当に司法過疎なのか、市役所のPRが不足しているのか、どちらなんだろうと思ってしまいます。
 ところで、市役所の正面入口には立派な花壇があり、何色もの様々な花々が美しい姿を見せていますが、私が子供のころには、このような花壇があれば、蝶や蜂などが飛び交っていたように思うのですが、その花壇にしても、市役所周辺を散歩しても、さっぱり見かけません。
 それだけ、二戸も自然が少なくなってきたということでしょうか。或いは、虫たちは素直な心をもった子供の前にしか姿を現してくれないのかもしれません。

2006年8月18日(金)
祖母の死

 7月に祖母が亡くなり、8月には、仏教で言えば四十九日にあたる「五十日祭」というものを執り行いました。
 私の実家は数代続いた商家で、私が生まれる前の時代には地元でも相当な力があったそうで、私が子供の頃にも、一般的な普通の核家族などにはない、独特の雰囲気や因習めいたものがありました。
 そういったものに対する愛憎半ばする感情は、私の前半生を支えた原動力の一つではなかったかと思っていますが、古い小保内家の象徴のような存在であった曾祖母と、光と影のような関係にあった祖母の二人が亡くなったことで、私の心の中では、私の知る古い小保内家もこれで終わったというか、一つの大きな区切りがついたような気がします。
 神道では、人は死ねば神になりますので、今後も迷える生者達を善き方向に導いていただきたいものです。
 葬儀等にご参列下さいました方々には、改めて御礼申し上げます。

2006年8月10日(木)
新司法試験の環境法設問

 以前、今年の新司法試験を見て、非常に難しい試験で驚いたという趣旨のことを書きましたが、環境法の設問を見たところ、県境不法投棄事件の関係で私が個人的に勉強していた、廃棄物処理法19条の5や6の改正等について問う問題になっており、僭越ながら、これだけならホームラン答案が書けるかも、とほくそ笑まずにはいられませんでした。
 仮に、私がどこぞの法科大学院で環境法の講師になっていれば、絶対にこの問題は取り上げていたと思いますが、他の環境問題については講義できるだけの力もありませんので、夢想の域を出そうにありません。

2006年8月4日(金)
レジ袋の有料化

 容器包装リサイクル法の改正に伴い、おってレジ袋の有料化が義務づけられることになりました。そのせいか、私が日頃から利用している大手スーパーで買い物する際にも、心なしか、これまでなら大きな袋を惜しみなく渡してくれていたはずなのに、最近では小さい袋を必要最小限しか渡してくれない感じになってきています。
 ただ、レジ袋をゴミ袋として徹底活用している立場からすれば、これまで買わずに済んだ有料ゴミ袋の購入を余儀なくされるという点で、とばっちりという印象もあります。そういう点では、牛乳パックのデポジット等を義務化したり、最近流行らなくなった飲食店での割り箸利用を規制したりする方が、まだ容器包装やその他の一般廃棄物の減量化や再資源化に資するように思われるのですが。
 レジ袋を有効活用せず廃棄するような輩がいるのであれば、有料化で利用抑制を図ることもやむをえませんが、有効利用してきた側の人間のための何某かの手当てもしていただきたいと思います。例えば、マイバッグを持参してポイントを溜めれば、有料ゴミ袋をタダでもらえるとか。

07月
2006年7月24日(月)
岩大第15回講義

 今回は、岩手大の講義の試験日でした。大学側から、非常勤講師も教室に通常通り臨場して試験官をせよとのお達しがあったので、試験時間中は、私も受任事件の書面書きの仕事をしていました。
 ただ、どういうわけか、打ち込んだデータを上書き保存するのを失念したらしく、入力したデータがすべて消えてしまい、相手方の呪いかも・・と思わずにはいられませんでした。
 試験については、講義で取り上げたテーマをそのまま出題したこともあって、全員、それなりによく書けていました。また、オマケ問題として、講義の感想を書くように指示したのですが、軒並み肯定的な評価であったので、それなりに頑張ってよかったと思いました。まあ、そのように書かないと点数がつかないとでも勘違いしたのかもしれませんけど・・
 受講者の中にはロースクール受験をしている人もいるそうで、余力があれば、論文添削指導などもできればよかったとは思いますが、事務所の維持のため今日も明日も明後日も仕事に追われる身には、なかなかしんどい話です。

2006年7月10日(月)
岩大第14回講義

 今回は、実質的な最終回ということで、企業におけるコンプライアンスをテーマにして講義しました。
 雪印事件をはじめ、ライブドア、村上ファンドなどの著名事件に触れつつ、現代の企業は、消費者の信頼を裏切ったり市場取引の公正さを確保するため設けられている法規制に違反すれば、企業としての存続すら危うくなる社会であると共に、法を学び遵守すると共に、上手に活用していくことが、今後の競争社会で勝ち抜いていくための有効な武器になるのだということを、関連する法分野の論点などを挙げて講義しました。
 駆け足の講義でしたが、登録した受講生は、少数精鋭と呼ぶにふさわしい熱心さで授業に食らいついてくれたと思っています。今後のさらなる健闘を期待したいと思います。

2006年7月3日(月)
岩大第13回講義

 今回は、知的財産権法を巡る実務の2回目ということで、主に、特許権紛争の著名事件(青色発光ダイオード事件等)や商標権、不正競争防止法などについて講義しました。
 特許や商標などは、純然たる法律問題のみであればともかく、特許の要件を巡る争いなどは、弁理士さんでなければ対処しきれない面が大きいのですが、不正競争防止法は、弁護士こそ対処しうる分野というべきで、研修所でも、これから一般の町弁も必ずマスターしておくべき重要な法律だと8年前に教官から教わりましたし、現にそうなっていると思います。
 事案の核心から離れたところで、ちょっとかすめる程度の相談ならないわけではないのですが、本格的な受任事件にまではなかなか巡り会えません。
 本当に需要がないのか、需要を開拓し自分に引き寄せるだけの力が自分にないだけのことか、未だその辺はわかりませんね。

2006年7月1日(土)
地球温暖化PT