北奥法律事務所

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岩手・北東北など

廃墟ホテル解決策としての「ジブリ・蝦夷の隠れ里とイケメンの湯」

先日のモーニングショーで、花巻・台温泉の入口にある、数十年放置された廃墟ホテルが取り上げられていたそうです。番組自体は見逃しましたが、少し前に現地に赴いたことがあり、この廃墟をチラ見して残念に思っていました。

番組では例の如く解決困難で話が終わっていたようですが、一つ、大逆転の知恵が無いわけではありません。

キーワードは「蝦夷とジブリ」です。以下、詳細を述べます。

番組によれば、撤去には数億円が必要で、跡地を観光目的に利用するなら1億円まで補助が出るものの、行政(花巻市)には数億ものカネは無理で、利用法も良い知恵が出ない、とされています。

ところで、台温泉は、坂上田村麻呂と関わりがある温泉なのだそうで(岩手でも最古級の温泉でしょうか)、田村麻呂といえば阿弖流為=蝦夷、蝦夷といえば縄文の末裔、ということになりますが、岩手でも東北でも、蝦夷や縄文を前面に打ち出した観光施設的なものは、私の知る限り、ほぼありません。

ただ、いくら世界遺産云々とはいえ、縄文=地味そのもの、蝦夷なんて知名度も全然ないのに・・・と思っている貴方は、大事なコンテンツを忘れています。

もののけ姫のアシタカです。
あのイケメンのアシタカです。

彼は蝦夷の末裔の隠れ里の出身で、製鉄事業に起因して猪神に生じた呪いを浴びたせいで里を離れ、呪いを解くための旅に出て製鉄の里に辿り着き、そこで自然と文明の対立と超克というテーマに立ち向かうことになります。

このテーマは当然ながら現在も色あせたものではなく、むしろ深刻の度合いを深めていると言えるでしょう。

で、作品の性質上、「蝦夷の隠れ里」の推定所在地として、岩手が我こそはと立候補できる地域の一つであることは議論の余地がありません。

田村麻呂との繋がりという、誰も文句を言えない「候補者としての資格(ひいては責務)」が台温泉にはあると言ってよいでしょう。

そして、開園したばかりの「グッズ転売の里」ならぬ大盛況のジブリパークには、現時点では蝦夷の隠れ里はありません(但し後述)。そもそも、蝦夷の隠れ里を愛知県に設ける必然もありません。

そこで、「第2ジブリパーク」とまで銘打つかはさておき、この廃墟ホテルの跡地に蝦夷の隠れ里(ひいては縄文・蝦夷らしい生活空間)を再現し、本家ジブリパークとの何らかの連動性(コラボ云々)を目指せば、「解体費用のモトが取れる観光施設」も夢ではないように思われるのですが、どうでしょう。

温泉が出る場所なので、美人の湯ならぬ「君もアシタカになれる!イケメンの湯!」などと銘打った温泉ホテルを作って、朝晩は静謐なホンモノ感溢れる蝦夷の里の美しい景観を眺めながら贅沢なひとときを過ごせる・・などと構想すれば、もはや陳腐化したグランピングなどと異なる唯一無二の空間として、星のやグループなどの進出も得られるかもしれません。

ちなみに、現地(廃墟ホテル)は裏側に延々と低山が続いているので、ちょっとした開発なら困る要素はない(宅地取得のような苦労はない)ようにも思われます。

大規模な施設は無理でしょうが、北東北の縄文諸遺跡を活かすとか、「賢治と縄文」的な切り口も考えて適度に内部コンテンツの更新を行えば、永続的な集客力を備えることも、十分ありうるのではないでしょうか。

ただ、ジブリパークは第2期工事が予定されており、「もののけ」関連施設として蝦夷の隠れ里も候補になるのではと言われているようなので、そうしたこと(本家は製鉄村の方を作り、蝦夷はこっちに譲って貰う)も含め、ジブリ側との深い交渉が不可欠となります。

また、1億円までしか国の補助が出ないという現状の改善(補助額の増加)や各種カネ主との交渉に関しては、恐らく花巻市長だけでは手に余る話で、岩手県知事をはじめ様々な政治関係者・企業関係者の努力が必要になるでしょう。

で、ある意味、ここが本題?なのですが、来年の岩手県知事選で、この構想をぶち上げて推進を掲げる候補がおられれば、ぜひ応援してみたいように思うのですが、いかがでしょうか。

毎度の戯言として一笑に付されて終わりかもしれませんが、カネまみれ五輪の類よりも、よほど「縄文・蝦夷の末裔の地」たる岩手にとっては、地に足の付いた夢のある話であり、これに「廃墟ホテルで汚された大地を美しい姿に取り戻す」という、宮崎監督の好感触も得られそうな大義名分もありますので、ぜひ多くの方々に考えていただければ幸いです。

アシタカって誰とか、もう忘れたとか仰る残念な方々は、検索ですぐ出てくるこうしたサイトをどうぞ。

私と岩手県庁の20年、そしてその先にある事件

19年前、私は、岩手・青森両県庁などのご協力のもと、全国の廃棄物問題の凄腕弁護士さん達を連れて、岩手青森県境不法投棄事件の現場に行きました。第二の豊島事件になるかもしれないと思われたこの事件は、増田知事の全面撤去の決断を機に、弁護士の出番を必要とすることなく決着しました。

14年前、岩手・青森の海の境界紛争と呼ぶべき「なべ漁場事件」が勃発し、私は、岩手県庁(水産振興課)の全面支援のもと多数の岩手県漁業者の代理人として、青森県庁と闘いました。数十年前から続いていた漁業紛争にケリを付けるため始まった事件は、苦心惨憺の末、実質勝訴と言える和解で終了しました。

7年前、長年の岩手のサケ産業システムに不満を持つ一部の岩手県漁業者による「サケ刺網訴訟」が勃発し、私は岩手県庁(水産振興課)の代理人として原告漁業者らと闘いました。この件も苦心惨憺の末、3年後に全面勝訴で終了しました。

ただ、岩手のサケ産業の現状に照らせば、ある意味、勝者なき闘いだったのかもしれません。彼らが数十年続けた闘争を終わらせるために起こしたのではと感じた訴訟は、裁判で語られたことの意義が世間に伝わることもなく、些か不毛さを残すものでした。

あくまで単発的なご依頼であり「地元の大物センセイ」でもありませんので、県庁の顧問などにご縁はありませんでした。

そして今、数十年前に行われた廃棄物の大量埋設事件で、被害者代理人として、岩手県庁(医療局)を訴える側の代理人として訴訟を提起しました。

自治体と関わる地元弁護士は数多あれど、こうした形で地元県庁と様々な関わりを持った弁護士は、珍しい部類に入るかもしれません。

提訴自体は、当日は地元TVで全局一斉に取り上げられたほか、国内向けWeb記事でも表示されていました。
軽米町が県を提訴 病院跡の廃棄物めぐり 総額1億9000万円の損害賠償請求<岩手県>|FNNプライムオンライン

反面、翌日の岩手日報では紙面の片隅に小さな記事が載っているだけでした。新聞には、訴訟の概要や事件の問題点などについて、提供資料などをもとにTVでは対応できない腰を据えた詳細な記事を書いていただければと願っていたのですが、その点は残念です。

ともあれ、この事件は数十年前に埋設された膨大な廃棄物の撤去費用などの賠償を埋設行為者に請求する事件ですが、以前に投稿した「あなたの街の森友学園事件」のとおり、全国に膨大な数の同種被害が潜在していると危惧されます。

とりわけ、数十年前とはいえ県庁が運営していた施設が起こした事件であることは関係証拠から間違いなく、県庁が県民から借りた土地に、現時点で1億強もの原状回復費用を要する投棄行為を行い放置し続けたことの当否を問うことは、県民にとっての県庁という存在の意味=信頼も問うことに他ならないと思っています。

本件自体の解決もさることながら、将来発覚する同種の事件で適切な対処がなされるようにするためにも、全力を尽くしていきたいと思います。

事件の適正解決のため、県民など多くの方々のご理解・ご協力も賜れれば幸いです。

次期岩手県知事選を巡る待望論と衆院選岩手選挙区への影響

前回、一世を風靡したオガール紫波の物語について感じたことを書きました。5年以上前に読んで、前段はすぐに書いたものの、後段部分をあとで書こうと思っていたら5年以上も経ってしまい、ようやく感想を書き終えることができました。

ところで、先日の参院選岩手選挙区の結果を受けて、来年に予定される岩手県知事選に誰が出馬するのか、様々な憶測が飛び交っているようですが(私は蚊帳の外なので何も存じません)、岡崎さんの待望論は間違いなくあるのだろうと思います。

私自身は、現時点で達増知事に確実に勝てる唯一の候補と思っていますし、岡崎さんが出馬となれば、達増知事の方が対決を避けて知事選ではなく国政選挙などに方向転換する展開もあるかもしれません。

・・などと書くと、ご本人にとっては迷惑千万かもしれませんが(ご覧になっていたら、すいません)、ともあれ、自民党岩手県連などの方々は今回のブログ記事も参考にしていただき三顧の礼を尽くすことも考えていただければと思っています。

まあ、無党派層としては、自民が別候補を擁立し三つ巴の闘いになるケースでも、新たな本格的地域政党の誕生に繋がりそうで、見応えがありそうな気もしますが。

それこそ、木下斉氏なども抜擢し庁内で様々な試みを行っていただけるのであれば、増田知事時代以上に、日本で一番注目される知事になることは間違いないと思います。

なお、近時(参院選=安倍首相の死去前後)の達増知事が反自民的な発言で繰り返し報道に取り上げられている光景を見ると、達増知事は知事再選よりも国政選挙に戻って国政の小沢氏勢力の承継を予定している(希望している)のかな、と感じないでもありません。

その場合、小沢氏から岩手3区を引き継いで「藤原議員への敵討ち」を目指すのか、岩手1区で階猛議員と「野党(岩手小沢党)内の裏切り者?への落とし前対決」をするのか、野次馬たる盛岡市民としては後者の方を期待していますが、いずれにせよ、全国から強い関心を集めることは間違いないでしょう。

知事選が本格化するのはちょうど1年後ですが、その頃、国政を含めてどのような動きが生じるのか、今から楽しみに待ちたいと思います。

 

RPG小説または出会いの熱量の物語としてのオガールと、その先にある私たちの出番

5年以上前の話で恐縮ですが、猪谷千香「町の未来をこの手でつくる 紫波町オガールプロジェクト」を読みました。

当時から一世を風靡し現在も進行中の「オガール紫波」を、立役者であり開設と運営の中核を担っている岡崎正信氏の軌跡を中心に物語風に描いた本ですが、私は岡崎さんの翌年に盛岡青年会議所に入会した関係で平成17~19年頃は何度かお会いする機会があり、いわば「オガール前史」時代の岡崎さんを若干は存じています。

その後は残念ながらお会いする機会がほぼなく、岡崎さんがJCを卒業する際の卒業式でご挨拶した程度の関わりに止まっていますが、幸い、facebookでは「友達」の承認をいただいたので、硬軟さまざまな投稿を日々興味深く拝見しています。

本書で描かれる「オガールの物語」は、紫波町の建設会社の子として高校まで地元で育ち、大卒後は都市再生機構で各地の開発事業で活躍していた岡崎さんが、必ずしもご自身の希望ではない形で帰郷し、地元での生き方を模索していたところから始まります。

そして、ほどなく、長年塩漬けにされていた町有地の開発について町役場の会合で相談を受け、その時点では誰にとっても「雲を掴む話」であった公民連携の手法による開発を提案し、町長の英断で推進に向けて様々な取組みか開始されるところから、一気に物語が進展していきます。

かくして、オガールの誕生から現在(直近)までの全体像や今後の展開などを、プロジェクトに寄与した多数の関係者の証言を通じて描き切ったのが、本書の骨子です。

その物語は、岡崎さん個人の努力と成長に加えて、まちづくり・デザイン・金融など、様々な分野の第一人者が「旅の仲間」のように次々と登場しては重要な役割を果たす姿が日替わりヒーローのように描かれ、最後に次の世代の育成で締めくくられているため、ちょっとした英雄譚を見ている感覚になります。

本書をRPGゲーム風に要約すれば次のようなものになるでしょうし、そうした読みやすさや引き込み力が本書の特徴であり魅力とも言えるでしょう。

「旅の勇者が故郷の小さな町に帰ってきました。町を治める王様は、勇者にある頼みごとをしたところ、勇者はたった一人で町の皆が驚くほどの成果をあげました。

王様は勇者に、その町が抱えた深刻な問題を相談しました。勇者は、隣の大きな町で意気投合した吟遊詩人を皮切りに、旅を通じて培った知恵や度胸を武器に、強い力を持った魔法使いや賢者など次々に優れた仲間を集め、独自の構想でその問題に取り組みました。

王様は国を挙げて勇者と仲間たちの闘いを支え、それまで町を不安に陥れていた脅威は、彼らの努力により町の良さを国中に広めるチャンスへと大化けしました。

今、その町には、新たな勇者たちが活躍の機会を求めて集まってきています。勇者たちと町の挑戦の物語は、まだ始まったばかりなのです。」

そうした意味で、本書は、都会(国=全国組織)から「お金を引っ張る」方法ではなく、まっとうな稼ぎ方を学んで実践したい人にとっては教科書的な本と言えるのかもしれません。

また、都会で何かを学んで帰郷(或いはIターン)したけれど、それを地元(現在の居住地域)で必ずしも生かせてない、という人にとっては福音書のような面もありそうです(見果てぬ夢の物語というべきかもしれませんが)。

そんなわけで、田舎のしがない町弁としての私が本書で描かれているような「都会と地元を行き来する人が担う地方自治の新しい物語」に、どうすれば、また、どのように関わることができるのか考えつつ読みました(残念ながら、いまだ何らの関与も実践もできていませんが)。

もちろん、このような「田舎のスマートな施設」は、いつの日か地元民が「シャレオツ疲れ」を起こして飽きられるリスクもあるのかもしれず、今も行われている様々なイベントをはじめ、ディズニーのようなコンテンツ更新や話題作りのため不断の努力の宿命を負った施設でもあるのでしょう。

事実、以上の文章は数年前に書いたのですが、この数年間で紫波町には学校跡地に新たな技能教育施設を作るとか、町役場跡に温泉施設を作るなどの話が持ち上がっており、岡崎さんが関わった町外の他の案件(盛岡市動物公園やバスセンター、二戸の金田一温泉など)も含め話題に事欠かない状態が続いており、スポーツ指導者としての活動もなさっていることも含め、庶民から見れば驚愕するほかないと言ってよいと思います。

そうした意味も含め、今後もオガールの努力から何かを学んでいければと思います。

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ここからは、現在=掲載時に加筆した文章です(これを書くのが遅れ、ようやく掲載できました)。

本書には、岡崎さんが最終的に目指す道が何であるのか窺わせるような記載はありませんが、私は読了直後=5年以上前、岡崎さんには米国の「シティマネージャー」のような路線を目指していただければと思っていました。

シティマネージャーとは、増田寛也・前岩手県知事が平成22年に出版した「地域主権の近未来図」(朝日選書)で紹介されていた米国の制度で、要するに「市長」という制度を止め、代わりに議会が「自治体の経営者」を選任する制度です。

いわば、議会が、市長に代わり「会社の代表取締役=雇われ社長」のような存在を選任する制度だそうで、米国では、小規模な自治体を中心に、かなり普及しているのだそうです。

岡崎さんが従事した「PPPエージェント」は、シティマネージャー業務の一端ないし先取りという面があるようにも思われ、これが各地に広まり実績が認められれば、やがて、日本でもシティマネージャーを導入してみたい、との機運が高まるかもしれません(同書でも埼玉県内で導入提案がなされた例の紹介があります)。

ただ、そのためには地方自治法の大改正が必要でしょうから、まずはPPPエージェントなど現行制度でも実現可能な手法で実績や担い手を増やすことで制度改正の機運を作る必要があるのでしょう。

そうした営みを中心に運営されていく新しい「地方自治のカタチ」に地元の町弁もお役に立つことができればと願ったりもしますが、現状では夢のまた夢なのかもしれません。

ともあれ、「自民党の憲法改正案(で指摘されている事項)は別段支持しないが、憲法改正或いはそれに類する制度改革はぜひ行って欲しい」という現在の世論は、地方制度を含め、議会(立法)・役所(行政)の制度や文化の大改革を期待していることは、間違いないはずです(それらが良好に改善されることがあれば、やがて司法も追随するのでしょう)。

最近は聞かなくなりましたが、数年前には盛んに報道された「地方議員などのがっかりニュース群」に照らしても、地方自治制度には「我々のまちには、こんな無駄な制度はいらない」とか「自分たちの独自のやり方で町をつくりたい」として、会社法のように、ある程度、自由に(自主自立的に)機関設計できることを期待する声があるのではと思っており、岡崎さん達の営みも、その一助になればと願っています。

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日本の地方制度は、中央官僚による統制を主導した大久保利通に由来すると評して過言ではないと思います。

彼ら=明治政府の先駆者達は、民衆や地元自治体よりも中央官僚(英才集団)による統制の方が、公共の福祉=社会全体のしあわせを実現できるとの強い自負を持ち、曲がりなりにもその努力を積み重ねてきたことが、現在も連綿と続く「民」や地元自治体などの「官」への依存心の根底にあると思います。

それだけに、まちの未来を自分達で創ることを標榜するオガールのPRG物語にとって、最後の敵=ラスボス大魔王とは、人々の依存心を喰らい続けて巨大化した大久保利通の影法師(血の記憶)なのかもしれません

現下の社会情勢では、或いは、岡崎さんを選挙などの大舞台に担ごうとする動きも出てくるのかもしれませんが、そうしたことも含め、ぜひ、人々の範となる闘いを今後も硬軟交えつつ続けていただければ幸いに思っています。

 

菅田義経に与えられるべき「アイヌ王」の物語と、八重と清衡を巡る圧倒的なまでの共通点

話題の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」も中盤となり、先日は義経の最期が描かれていました(後述のとおり、私はまだ見れてません)。

今回の義経は、性格に難があるものの天才的な軍略家として描かれていたので、どうせなら北行伝説を仄めかすシーンがあればよかったのに、と思っているところです。

この点については、以前にブログで

この時代の北方世界(北海道からサハリン広域)では、当時のアイヌ民族(擦文人)が勃興して大陸まで暴れ回っており、北の元寇と呼ばれる大戦争もあった。いっそ、義経はその指導者になって暴れ回っていたという物語を作った方がよいのでは

と書いたことがあり、今回の菅田義経には、その物語を与えてあげたかったように感じています。
岩手県PR動画「都会のオラオラ、岩手のおらおら」そして北方世界を制覇したアイヌ王・源義経の物語 | 北奥法律事務所 (hokuolaw.com)

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ところで、主人公・北条義時の妻として登場するガッキーこと八重は、史実では不明な点が多い御仁ですが、ドラマでは、最初の夫(頼朝)との間の子を実父(伊藤祐親)に殺され、実父や実兄も夫に殺された後、義時と結ばれ、嫡子・北条泰時を授かっています。

この八重の人生を見ていると、平泉の創始者こと藤原清衡に似ているのでは?という印象を強く受けます。

ご承知のとおり、清衡は幼少期に父(藤原経清)を殺され、母は父を殺した勢力(清原氏)に再嫁を強いられ、やがて、父違いの弟(清原家衡)との対決を余儀なくされ、その弟に本拠地を衝かれて妻子を殺され、最終的には弟(家衡)を倒し、東北に平和をもたらしました。

父・経清や父が属した勢力(安倍氏)を滅ぼしたのが源氏の棟梁・源頼義であり、当初は安倍氏の方が源氏(頼義)を圧倒していたのに、現地勢力たる清原氏(いわば北条氏ら反平家の板東武者)の力で逆転した点も、共通しています。

今作で描かれる頼朝の非情・非道さは、経清が頼義に残虐な方法で殺されたこととも通じるものがあるように見えます。

他にも、

・自分の身内の大半を殺されただけでなく、殺した側が源氏の棟梁又はその協力者であること、

・その後、源氏と入れ替わる大勢力(清原氏=北条氏)の主(の妻・母)となったこと、

・その大勢力は、源氏と正面から喧嘩せず、源氏と協力しながら現地を乗っ取ったような面があること、

・そして、後継者は相当の長期に亘り、平和な時代を築いた(が、遙か後年になって、新たな天下の主に滅ぼされた)こと

など、八重と清衡(或いはその母)を巡る物語に、あまりにも共通点が多いことに驚かされます。

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ただ、ここまで考えると、この二人(八重・清衡)とよく似た人生を余儀なくされた超大物が、もう一人いることに気づきます。

他ならぬ、源頼朝です。

言うまでもなく、頼朝こそ、幼くして父(源義朝)や兄など身内勢力を仇敵(清盛)に殺され(滅ぼされ)、若くして授かった我が子(八重との子)を、敵勢力(伊東祐親)に殺され、長じては身内(義経ら)と不和になり、いわば殺し合いを余儀なくされています。

また、親の敵を討つと共に、(その地域では)新たな時代の主となったという点も、三者共通すると言えるでしょう。

(清衡は源氏を倒したわけではないものの、直接の仇敵たる清原氏を倒すと共に、朝廷との政治交渉を通じて源氏を東北から追い出していますし、八重の家族としての北条氏が源氏を事実上滅ぼしたことは言うまでもありません)。

他方、清衡が築いた楽土(藤原四代)は、頼朝に滅ぼされるまで100年ほど続き、八重?の子孫たる鎌倉北条氏は、(同じく源氏の傍流たる)足利氏らに滅ぼされるまで、150年続いたのに対し、「頼朝の天下」は、事実上、彼一代(それも、ほんの数年)か、せいぜい二代(殺された2名の子)までしか続きませんでした。

頼朝が身内(同族)を次々と殺した(殺さざるを得なかった?)報いだからなのか、それに止まらない「業の深さ」が本人や源氏一門などにあったのか、軽々に申せませんが、この陰陽の鮮やかさもまた、色々と考えさせられる面があります。

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余談ながら、当家では、当初、歴史学習の意欲のカケラもないガッカリ同居家族が珍しく一緒に視聴していたものの、「上総介がかわいそうだ、もうイヤだ」などと、子供みたいなことを言い出して放棄したため深夜視聴が後回しになり、まだ屋島で録画が溜まっています。

急を要する書類仕事に一区切りがついたので、そろそろ深夜に消化をと思っているのですが、大物起案が一つ控えているほか、既存の仕事も益少なくして労多しの追加仕事が次々見えてきて、ため息の日々が続くばかりです。

遠野の水光園から二戸の水光苑への追憶とお尋ね

前回も投稿したGW中の遠野巡りの際、観光名所の一つ、たかむろ水光園に行きました。
https://www.tono-suikouen.jp/
https://tonojikan.jp/kanko/suikoen.php

昭和期に作られた人口池ですが、崖上の浄水場から大量の水が滝となって流れ込み、十分に風光明媚な場所と言えるでしょう。

ところで、水光園に関しては、二戸ゆかりの方々にぜひ伺いたいことがあります。

40年前の二戸をご存知の方ならお分かりかと思いますが、現在の二戸ロイヤルパレスが存在している(先般閉鎖されたそうですが)場所には、当時、「水光苑」と呼ばれた宴会施設がありました。

二戸RC(ロータリークラブ)の例会場などで利用されていたせいか、幼少期の私は何度かお邪魔しており、もし現在も存続していれば、昭和レトロ感満載として見直されていたと思える、味わいのある作りだったような記憶が微かにあります。

この二戸の水光苑ですが、その名のとおり敷地に大きな池があったような気がするのですが、幼少期の微かな記憶のため勘違いの可能性が高く、全く自信がありません。

また、たかむろ水光園が開設された時期は、二戸の水光苑の最盛期とさほど離れていないはずで、双方の接点があるのかも不明です(なお、水光園(苑)で検索すると、全国に幾つかの施設があることが分かりますが、互いの関係性は無さそうです)。

もし、在りし日の水光苑の姿をご存知の方がおられましたら、コメントを頂戴できれば幸いです。

ともあれ、たかむろ水光園の庭園施設自体は、現在はさほど注目されることもないせいか、寂れ感が目立っており、上部の温浴施設の収益でどうにか維持されているのだろうという印象は否めません。

イベントや映画撮影などで活用できそうな古民家群があり、少し傷んでいる雰囲気が、かえって味わいを醸し出しているので、どうにか活かしていただきたいものです。

 

薄く延ばした卵とじの「ひっつみ」が世に出る日を求めて

半年ほど前にFB投稿した記事の掲載も、ようやく最後です。この日(半年前のある日)は、昼に裁判所に所用があり、近くの北ホテルのレストラン窯で「ひっつみ定食」を美味しくいただきました。

ただ、大事なことなので何度でも言いますが、私の実家では「卵とじ」のひっつみを長年、愛食してきましたので、市内等のどこにも卵とじのひっつみを提供して下さるお店がない光景は、とても残念に思っています。

盛岡の方々は卵とじに馴染みがないのかもしれませんが(津軽の貝焼き味噌のように、卵とじは青森の文化かもしれません)、ひっつみは卵とじをした方が何倍も美味しいので、市内の飲食店関係者の皆さんにおかれては、プラス100円等で「卵とじサービス」を前向きにご検討いただければ幸いです。

あと、欲を言えば、キノコも椎茸ではなくナラタケ(二戸等ではカックイ。盛岡ではボリと呼ぶそうですが、カックイの方が音がいいと思います)にしていただければ、なお有り難いです(ナラタケ+鶏肉の組み合わせは、ひっつみ・蕎麦・雑煮など、どれにも抜群に相性が良いです)。

関連して、昔々に書いたこちらの記事もご覧いただければ幸いです。
「ひっつみ」に関する照会とお願い | 北奥法律事務所 (hokuolaw.com)

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以上のFB投稿に、地元の先輩でもある二戸の著名人Kさんから「うちも昔は卵とじのひっつみだった(が、今は、見かけなくなった)」とのコメントをいただきました。

苦節四十数年、私の実家以外で、卵とじのひっつみを食べたことがあるという方に初めてお目にかかり、感動するばかりでした(笑)。やはり、二戸には、そのような食文化があるのかもしれません。

ともあれ、ぜひKさんの影響力で二戸や盛岡などの飲食店の方々に勧めていただければとお願いしました。

また、ひっつみは巨大な鍋に、ひっつみを可能な限り薄くのばし、グツグツした状態でひっつみを投入

→その後、グツグツ鍋に卵とじを投入

→共に極薄のひっつみと卵とじのハーモニーを、鶏肉等のダシの利いたツユで味わい至福のひととき、

というのが王道と認識しています。

というわけで、ウイルス禍明けにでも、Kさん?の仕切りで、パークホテルか馬淵川公園?等で

「南東北の芋煮に負けるな!北東北にはこれがある!」

とでも題して、自分たちで大鍋にひっつみ(と溶き卵)を入れて食べる一大パーティを開催いただき、それを皮切り?に、二戸の古くて新しい名物として売り出していただけないかと、願わずにはいられません。

岩手弁護士会もオリジナルゆるキャラを作って欲しいの巻

折角の憲法記念日ですが、最近になってようやく、半年前にFBで掲載した文章をブログに転載できる余裕が若干できたということで、今回も、その一環の投稿です。

本日、FBには真面目な投稿をしましたので、関心のある方は、そちらもご覧いただければ幸いです(後日、ブログにも転載予定)。

【虚構新報いわて支部ほのぼのニュース】

先日、岩手弁護士会の非公認地下組織「第二広報委員会(通称・コホニ)」が、同弁護士会のオリジナルキャラクターを制作、発表したことが分かった。

キャラクターの名は「脛皮なもみん」。

岩手版のナマハゲとして知られる、県北沿岸の「ナモミ」と大船渡市吉浜地区の「スネカ」にヒントを得たもので、「なもみん」という可愛げな名前とは裏腹に、ナモミとスネカを組み合わせたような奇怪で恐ろしい形相をしており、一般的なゆるキャラとは全く異なる印象を与えるものとなっている。

委員会が発表したキャラ設定によれば、

キャッチフレーズは、「怖いぜ!裁判!泣かずについて来な!」。

尊敬するキャラは、名古屋のオレパンダー。

右手に定番の出刃包丁、左手には両皿天秤を持ち、正義の女神像(テミス像)を借用したものとなっている。

特技はマッサージ。20年ほど前まで、若い女性に「手相みてあげる、ボク若いんだよ」などと言っては手を握り揉もうとする悪癖があったものの、現在は封印されたとのこと。

コホニのオボナイ事務局長は、次のように、キャラクター制作の意義を語ります。

「ここ数年、弁護士会などがオリジナルキャラを発表する例が増えていますが、いずれも、世間のゆるキャラの真似というか、「僕たちニコニコ寄り添い隊」みたいな優しさを強調するものばかりですよね。もちろん、その目的が弁護士の敷居を低くしたい、というものであることは百も承知です。

でも、我々の仕事の本質は闘争であり、依頼する方々も弁護士が相手の理不尽な主張と厳しく闘うことを期待しているんですから、ゆるキャラばかりを強調するのは、依頼して下さる方々の気持ち、ひいては我々の仕事の本質に悖るのではないでしょうか。

だからこそ、敢えて、裁判の厳しさ、怖さを前面に打ち出すキャラクターを掲げるべきだと考えたのです。「まつろわぬ地」岩手の弁護士会だから、全国的な傾向とは逆張り路線で行くべきだ、と思った面もありますが。

ただ、怖いキャラだけだと全国の皆さんから抗議を受けそうな気もするので、相棒として、癒やし系の「蝦夷ちゃん(仮称)」の制作も検討しています。

ともあれ、目標は、今一番人気になっている大分の「ふくろん」の打倒・・・もとい、ふくろんのツィッターで引用していただくことです!」

元ネタは、下記の各サイトをどうぞ。

「ふくろん」の記事
なぜ法曹界で「ふくろん」が人気なのか? 大分県弁護士会の「ゆるキャラ」に独占インタビュー – 弁護士ドットコム (bengo4.com)

弁護士会ゆるキャラ一覧。東北・北海道はまだ未了のようです。ガンライザーが泣くぞ。
512_06.pdf (nichibenren.or.jp)

吉浜のスネカ。
ユネスコ無形文化遺産「吉浜のスネカ」 – 大船渡市ホームページ (city.ofunato.iwate.jp)

ナモミ。どうして、こちらは無形文化財の選出から漏れたのでしょう?
今年も縁起ものの「なもみ」が動きだした! | たびこふれ (tabicoffret.com)

みんな大好き、オレパンダー。
やっぱりキレイな缶バッジUCANBADGE:オレパンダーに会いに行こう! (u-canbadge.com)

 

閉伊!閉伊!閉伊!今こそ起こせよムーヴメント

三陸方面の記事を見ているうちに、突如、替え歌を思いついたので、思わず載せることとしました。

***

閉伊! 閉伊! 閉伊! 今こそ起こせよムーヴメント

がっつり津波を被りもしたけど
ミライ見てるから 被災地イメージ捨てるよ

自分が動き出さなきゃ 
何も変わらない街で
何かを叫んで歪みを壊せ!

Wow WowWar WowWar tonight
Wow WowWar WowWar forever・・

***

昨年に宮古振興局の相談担当を終えた後、本年度は沿岸に仕事で赴く機会を全く得ておらず、また、何らかの関わりやお役に立つ機会を持つことができればと願っています。

ともあれ、空腹の方は、宮古の瓶ドン定食をどうぞ(写真は、昨年5月に宮古市内の飲食店でいただいた際のものです)。

   

岩手のご家庭・子供達が「二月の勝者」を視る意義と函館へのお誘い

東京の小学生の中学受験を描いた人気漫画「二月の勝者」がドラマ化され、先週から放送がはじまりました

1年前に、函館ラ・サール中学校に子息を通学させている保護者の方の依頼で、引用の記事をブログに載せたことがあります

岩手の大半のご家庭にとって、お受験は異世界なのかもしれませんが、敢えてそこに叩き込む素養がある(と思いたい)お子さんがいらっしゃる方は、こうした世界にチャレンジなさってもよいのではと思います。

岩手の場合、大学付属中などもありますが、男児に関しては、函館ラ・サール中学も選択肢として考えていただければ幸いです。

今年も、10月30日(土)に盛岡で説明会があるそうです。

数年前この学校に進学した後、本作で描かれる(であろう)何人かのお子さん達のように、入学前は夢ですらなかったであろう栄冠を目指して、今も努力を続けている少年を知っています。

それに続いてくれる子が、岩手からも、より多く誕生してくれればと願っています。