北奥法律事務所

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新幹線

信用生協相談と北上とのご縁の今昔

先日、信用生協(岩手弁護士会消費者委員会と協力関係にある岩手独自の特殊な金融機関)の相談事業の担当者として、北上駅前に行きました。

この相談会は、電車賃+α程度の日当が支給されるだけですので、新幹線で来ると実費だけで赤字になりますが、債務整理案件の相談を受けて受任することが多いと言われており、それ=受任報酬で「モト」をとってね(モトがとれるから担当してね)と内々では言われています。

私の場合、かつての弁護士過疎+債務整理特需の時代の後遺症?で、一人で稼がなければならない事務所の経費が若い同業の皆さんよりもかなり高額となっており(盛岡も、今や私のようなボチ弁は少数で、経費を分担する複数事務所が多い)、事務所の存続のためにも、こうした機会に少しでも債務整理事案の受任ができれば今月もどうにか事務所が存続できる・・との思いで、恥ずかしながら参加させていただいています。

が。

今回、北上地区を担当する弁護士は2名で、配点表を拝見したところ、債務整理系の相談は隣のブースで相談を受ける某先生に集中的に配点され、私の担当案件は、家族が残念サイトに手を出したとか、相続放棄したいとか、○○書にハンコ押しちゃったのよとか、相談のみで終了する(せざるを得ない)案件ばかり・・・

さすがに意図的というわけではない(偶然そうなった)のでしょうが、弁護士会の消費者委員会でも、ほぼ幽霊部員と化しているので、そうした人間には「日頃の行いが」の見えざる力が働いてしまうのでしょうね・・・

(と思っていたら、最後、早く終わった方に配点すると言われた1件だけ無事に受任見込みとなりましたが)

幸い、お昼は弁当を出していただき、実費ベースでもモトをとることができました。

が、数年ぶりの参加ということもあり、弁当を頂戴できるのを当日まで失念しており、昨日は北上のラーメン店情報を検索し、駅のすぐ北にあるオサレラーメン店の食べログ情報を眺めて脳内唾液を流しまくっていたのです。

というわけで、弁当をいただいた後、散歩がてらお店の目の前まで赴き、いつの日か必ず来るぞと脳内ヨダレ由来の涙を休憩時間が終わるまで落としはべりぬでした。

北上には、当番などで出動していた昔々と異なり、今はあまり行ける機会がないのですが、数年前に悪を打ち砕いたとしか言いようがないほど完勝させていただいた大事件があったほか、現在も電話やメール相談などで顧問料のモトをとっていただいている顧問先が複数あり、もっとご縁ができればと思っています。

ただ、いつ来ても、活気のある四号線エリアなどに比べて、駅西の寂れ具合はどうにかならないか、脱クルマ社会等のためにも?ぜひ、駅前の活性化やオサレ再開発に着手いただければと願っています。

あと、行きの新幹線は全席指定で立席ボタンもなく3360円も取られたのに対し、帰りの新幹線は自由席で1740円で済みました。この落差、何とかしてよJR。

 

その「座席」が似合う人、似合わない人

東京都の舛添知事の公費使用や政治資金の問題で、岩手の達増知事が「海外出張でファーストクラスを利用している知事」として報道されるという出来事がありました。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20160513_3
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20160517_6

弁護士になった直後の平成12年5月頃、勤務先の東京の事務所で関西方面への日帰り出張が3回ほどあったのですが、最初の出張の際に渡された新幹線の切符がグリーン車でした。

2回目の出張からは畏れ多いと辞退したため、それが人生最初で最後?のグリーン車でしたが、このような経験ができたのは、弁護士会の旧報酬規程に「グリーン車」の定めがあったことや依頼主が相応の規模の企業さんだったことが影響していたのだと思います。

10年近く前に仙台である会合に参加した後、新幹線のホームで、その会合に参加されていた国会議員の方がグリーン車に颯爽と乗車されていたのを拝見しました。議員さんは電車には無料で乗車できると聞いたことがあり、それ自体を軽々に批判するつもりはないのですが、同じ会合に出ていた者同士で、かたや税金でグリーン車、かたや自腹で普通車というのも、身分の違いを感じて少し寂しくなりました。

政治家であれ弁護士であれ、受任者にどのような待遇の交通手段を提供するかは発注者(納税者)が決めるべきことでしょうから、私も、グリーン車であれファーストクラスであれ遠慮なく使って下さいと仰っていただけるような依頼主にお目にかかれるよう(それだけ、自分の仕事で大きな成果を上げて依頼主に激賞されるよう)、地道に研鑽を重ねたいと思います。

まあ、田舎の町弁では、そうした「太っ腹なお金持ち」の依頼主との出逢いはあまり期待できないかもしれませんが・・

それはさておき、税金で仕事をなさっている方々の「使い道」のあり方については、報道はもちろんのこと、誰のため、何のために用いるかということも含めて、議論が深まって欲しいと思っています。

(R03.5追記)

先日も、国会議員さんのJR無料パスの目的外使用に関する報道があり、引用の記事を拝見しながら上記の投稿を思い出しました。私が拝見した光景(参加した会合)も、国会議員さんの本来の仕事とは関係のない事柄なので、議論の余地があるのかもしれません。
国会議員特権の「JR無料パス」、公私がグレーな利用実態とは (msn.com)