北奥法律事務所

岩手・盛岡の弁護士 北奥法律事務所 債務整理、離婚、相続、交通事故、企業法務、各種法律相談など。

〒020-0021 岩手県盛岡市中央通3-17-7 北星ビル3F

TEL.019-621-1771

法テラス気仙

法テラス気仙の落日?と「被災地」無料相談事業の行方(前編)

平成24年頃から月1回の頻度で法テラス気仙(大船渡市)に通っていますが、今年になってから私の担当日には相談件数が一挙に減り、3月から7月まで、5回連続でゼロ件(6月に受任事件の関係者に私から頼んで来ていただいたものが1度あっただけ)、8月は当日に飛び込み1件のみという惨状が続きました。

片道2時間ほどかけ、丸一日潰して(拘束されて)通っていますので、相談者ゼロ件が延々と続くと、さすがに厭戦気分というか、担当から抜けられるものなら抜けたいという気持ちを抱かざるを得ません。

私に限らず、沿岸に開設された2つの法テラス事務所(気仙、大槌)とも、最近は弁護士への相談件数が大幅に減ってきたとの話を伝聞ですが聞いており、下手をすると今年度末には法テラス気仙が廃止されるのではないかという噂も聞いたことがあります。

ただ、司法書士さん(週1回の担当)への相談状況がどのようになっているかは聞いたことがなく、ひょっとしたら土地の区画整理・自治体買収などに伴う相続登記の関係などで閑古鳥の弁護士と異なり大盛況になっているのではと想像しないこともありません。

そうであれば、すぐにでも弁護士相談=原則週4回を減らして、司法書士の相談日を増やした方がよいと思いますが、司法書士さんの担当日の来客状況などを伺ったことがないので、よく分かりません(先日、某先生のFBで、今日は来客なしと仰っていたのを拝見したので、弁護士と同じような現象が生じているのかもしれません。弁護士と異なり?高台移転や区画整理などで登記手続などの需要は多いのではと思いますが・・)

昨年の段階から1回あたりの相談件数がかなり減ってきたので、今年の相談担当の更新の際は辞退するか悩んだのですが、現時点で沿岸被災地の関係で従事している「弁護士としての支援活動」が他に特段なく、縁を切るのも忍びないということで無為に続けているのが恥ずかしい実情です。

気仙地区に関しては、訴訟等が必要な場合、地裁の管轄が一関市(盛岡地裁一関支部)になるため、私のように盛岡から出張してくる弁護士に相談するよりも、端的に一関で執務する弁護士さんの事務所に相談に行くという方も少なくないのかもしれません(統計情報などがあれば、ぜひ見てみたいものですが、恐らく誰も調査などはしていないのでしょうね・・)。

そうした話に限らず、いわゆるアウトリーチ問題(法テラス自身が沿岸の自治体や団体・企業などに働きかけ、担当弁護士を相談日に事務所に置いておくのでなく、ミニ講義+プチ相談に派遣するなどの事業をしなくてよいのかという類のもの。「役所」の典型たる法テラスには期待し難いかもしれませんが)を含め、「沿岸被災地の無料相談事業の低迷」は、様々な要因が複合的に関わっているのでしょうから、幅広い視野での総合的な検討が必要でしょうが、そうしたものもほとんどなされない(或いは、私のような現場の末端には伝わらない)まま終わってしまうのかもしれません。

と、ここまで書いて9月下旬の担当日のあとにでも載せようと思っていたところ、9月には過去最高?の5件(飛び込みを含む)のご相談があり、開設時に戻ったかのような感じがしました。

或いは、法テラス気仙を廃止をさせてなるものかという「見えざる力」が働いたのかもしれません。

(写真は4月の担当日の際に撮影したものです)

DSC00439   DSC00445

 

冬季事故渋滞の巣・住田町荷沢峠と改善策など~被災支援の地元弁護士の一コマ~

本日は法テラス気仙の相談担当日のため朝から大船渡に向かい、いつもどおり宮守ICから遠野の小友町経由で住田町の荷沢峠を下るルートをとりましたが、峠の下り坂に入って間もないところで突如、渋滞に遭いました。

この峠は冬季は凍結等によるスリップ事故の多発地帯で、震災に伴い大船渡や陸前高田の相談を担当するようになってから、この時期は何度も脇道に乗り上げた車両などを見かけています。

ですので、今回も恐らく同様と思われますが、事故で道路全体が塞がれてしまったのか延々と停車状態が続き、30分以上待っても動く気配がなく、どこで事故がおきたのか(現在の位置が渋滞の始点から何㎞地点なのか)も全く分からず、どれだけ待てば解消されるかも目処が立たなかったので、やむなくUターンし、宮守ICに戻って遠野IC→仙人峠道路入口→住田町という遠回りルートで大船渡に行きました。

そのため、ただでさえ盛岡・大船渡間で片道2時間を要するというのに、これに加えてトータルで2時間近くもロスし、午前中の相談予約の方は、やむなく午後に変更して対応いただきました(幸い、午後の予約が少なく、その点は助かりました)。

で、法テラス気仙に来てから事故情報が出ていないかネット検索したところ、今回の渋滞のニュースは見つけることができませんでしたが、その代わりに、過去の同じ時期に荷沢峠で生じた事故で渋滞被害に遭った沢山の方の怨嗟の声が見つかりました。

釜石道は、先般、遠野ICまで延伸されたものの、大船渡・陸前高田方面に向かう人にとっては、今後も荷沢峠方面が主要ルートであり続ける可能性が高いでしょうから、国道管理の関係者や「復興支援」としての道路対策を掲げている方々などにおかれては、事故渋滞対策を真剣に検討いただきたいものです。

さすがに、原資(税金)を考えると、釜石道から分岐した高規格道路というのは無理なのでしょうけど、峠の坂道のうち上りルートを登坂車線を含めて2車線化すれば、下り側の車両にとっても道幅が広くなり、事故渋滞のリスクはかなり減るのではと思われます。

ただ、事故そのものは撲滅困難でしょうし、道路の拡幅などもすぐにできることではないでしょうから、直ちにできる策として、この道路を通って気仙方面に向かう方(逆を含め)に、事故直後から事故による通行不能の情報を早急に伝えて別ルート(遠野IC廻り)を促す仕組みの強化が必要ではと感じます。

例えば、釜石道に事故情報を表示するなら今でもできることでしょうが、宮守ICと荷沢峠は片道20分程度は離れており、高速道路の管理者側の対応の問題なども含めれば、迅速な対応は難しいでしょうし、見落としの問題などもあり、対策としての実効性はあまりないと思います。

それよりは、事故渋滞などの情報が、なるべく事故直後の時点で、走行中の車両のカーナビ(や携帯電話)に警察や国道の管理事務所からダイレクトに送信され、画面にはっきりと表示されるような仕組みがあれば、とても有り難いように思います。

携帯電話であれば、すぐにできそうに思うのですが、まだそうしたサービスは提供されていないのでしょうか?或いは、信頼できる民間業者が情報提供の全般を担当しサービスの質などで行政と競争するとか、行政は情報の把握や公開だけを担当し、これを利用者に届けるサービスは民間が行うなどの仕組みもあってよいと思います。

とにかく、一定の時間までに目的地に着かなければならない長距離ドライバーの立場からすれば、「迂回路」が近くにはない山間部の国道の事故渋滞のような「分かった時点では進むも退くも地獄」という事態は非常に困りますので、渋滞地点に到着するよりも遥かに早い走行中の段階で事故渋滞の情報(復旧予定時刻に関する見通しなども含め)を提供いただき、他の迂回路を早めに選択できるよう、「ICT革命」を起こしていただきたいと願っています。

ちなみに、本日の法テラス気仙の相談内容は、「お子さんがいない高齢の方の相続のあり方が主たる課題であるもの」が多く寄せられ、現時点で相続が生じた場合の見通しのほか、お住まい(借地)の原状回復の問題や養子など、関連する様々な論点や選択肢を説明し、まずはご自身や承継者となりうる方と協議して、どのような相続などの形を望むのか(目的)をはっきりさせてください、現行法のどのような制度を利用できるかという話はその後のことですよ、と毎度ながら説明しました。

こうしたケースでは、兄弟姉妹も高齢のため、甥姪などに後事を託さざるを得ないものの、問題の所在や対処のあり方などについて認識の共有や協議がなされておらず、そうした方(事後対応のメイン人材)の同席がないことがとても残念と言わざるを得ないことが通例という現実があります。

いつも書いていることですが、福祉的なものや地域のつながりなども含め、高齢者の方のご相談は、お一人ではなく適切なつながりのある方とご一緒にお願いしたいと繰り返し述べざるを得ません。

相続からはじめる「家族の物語」と遠野ICの残念な動線

先日は、以前のブログで告知した「相続対策セミナー」の1回目(大船渡会場)でした。事前に明治安田生命さんに問い合わせても参加予定人数を教えていただけなかったので、全然集まらなかったらどうしようとビクビクしていたのですが、数十名もの方にご参加いただき、大変ありがとうございました。

以前に記載した「きみまろネタ」を繰り出すかギリギリまで悩んだのですが、冒頭に少し軽口めいたことを述べても全く笑いが起きる気配がなく、やはり自分には笑いを取るセンスは無いのだろうと諦めました。

予想どおり後半はかなり端折ってしまい、冒頭で「早口で話さないように頑張ります」と述べていたのに全く達成できませんでしたが、レジュメで取り上げた項目そのものは、概ねすべてお伝えすることができました。

相続は、ご家庭の事情で対象となる論点が全く異なることから、敢えて各論よりも総論(相続で問題となる場面の整理や考え方の要諦)を強調し、それぞれのご家族・一族が、どのような物語を紡いできたのか、それは、特定の人(長男など)に承継されていくべきものか、むしろ解体・清算されるべきものか、そうしたコンセプトは全員に共有されているのか、といったことを考えていただきたいとお伝えしました。

アンケートによれば、ご高齢の参加者から基本用語の説明など基礎的な話をじっくり聞きたいとの要望が強かったとのことで、次回はそうした声に配慮した構成で考えていますが、技術的なこと以上に本セミナーが「家族・一族の物語」を改めて考えるきっかけになればと思っています。

そんなわけで、19日の水沢や28日の盛岡も奮ってご参加いただければ幸いです。

ところで、往路はいつもの法テラス気仙と同様、宮守IC→小友町から峠道を下るルートで行きましたが、帰路はせっかく開通したばかりの遠野IC・宮守IC間を通ってみたいということで、住田町の国道の分岐路から滝観洞・仙人峠道路方面に進み、遠野バイパスから遠野ICに入りました。

遠野の街は1年ぶりくらいで、道路工事中に通過したときから違和感を感じていたのですが、遠野ICの出入口(国道との連絡路)は、遠野の道の駅(風の丘)の近くにあるものの市街地寄りにあり、市街地方面からの車両からすれば、「市街地→遠野IC入口→風の丘」という順序になっています。IC・風の丘間も隣接しているわけでなく、少し離れた位置になっています。

そのため、「高速に入る前に道の駅に寄って買い物等をしたい」という人は、IC入口を通過し、しばらく走行して風の丘に行き、再びICに戻ってこなければならないので、煩わしいという感覚が避けて通れません。

かくいう私も朝食なし昼飯抜き(車内サンドのみ)でセミナーをした後でもあり、風の丘で小腹を満たしてICに乗り込むつもりだったのですが、土壇場で行く気が失せ、空腹のまま高速で一気に盛岡に帰りました。

もとより、遠野市民(遠野IC利用者)の大半はICの西側(風の丘・宮守方面)ではなく東側(市街地)に居住しているので、今後、ICの利用時に風の丘に寄る人は非常に少なくなってしまうのでは(結果、これまで県内では道の駅の最優等生とも謳われた風の丘の営業成績にも大きく響いてしまうのでは?)との印象を強く抱かざるを得ませんでした。

もし、遠野ICの入口となる連絡道路(猿ヶ石川に架かる橋)を、風の丘の敷地脇に作ってさえいれば、このような展開にはならないのでは(それこそ、東名高速の富士川楽座SAのように、事実上、SAと道の駅の双方を兼ねる施設として大いに発展したのではないか)と強く感じました。
http://www.fujikawarakuza.co.jp/

地図によれば風の丘の対岸には人家や工場があるようですので、そうした点が原因なのかもしれませんが、遠野ICや連絡道路の位置選定について関係者でどのような議論が交わされたのかご存知の方がおられれば、ぜひご教示いただければと思っています。

今日(17日)も法テラス気仙の日曜相談の担当日となり大船渡に来ましたが、昼は「ラーメンパスポート」を利用したいと思って、市内にあるパチンコ店の建物内にあるラーメン店に行きました。

日曜なのに、パチンコ店の広い駐車場はほぼ満車状態といってよいほど埋まっており、食堂でも、いかにもという感じの寂しそうな眼差しの中高年男性を多く見かけました。

すでに5年近くを過ぎ、被災直後に陰口?のように言われた「義援金で云々」ということもないのでしょうが(建設・土木などの従事者で復興特需による給与を原資にという人ならいそうな気もしますが)、「日曜最大の繁盛店がパチンコ店」というのは、被災地に限らず高齢化等が進む過疎地一般にあてはまることなのかもしれません。

今日は末崎半島の方まで運転してきましたが、そうした光景も視野に入れると、「地域最大級の集合住宅」という様相を呈する災害公営住宅であれ防潮堤の巨壁群であれ、各種の大型の土木・建築工事が進んでいる沿岸一帯の風景についても、人々の精神的なつながりが薄れたり損なわれたりしている姿に光があてられないまま、ハコモノやカネばかりが投入されているような感じがしないこともなく、複雑な心境を禁じ得ない面はあります。

坂の街・大船渡の景観を考える

現在も、法テラス気仙の担当の一人として、月1回のペースで大船渡に通っています。宮守ICの開通後は、交通状況次第では2時間弱で大船渡に到着でき、渋滞問題もほとんどありませんので、気持ちの上では宮古市よりも近い(移動時間という点では、沿岸では盛岡から最もアクセスがよいのでは)と感じるところがあります。

先日は、再建した大船渡魚市場の食堂がオープンして大盛況になっているとのニュースを見ていたので、是非と思って行ってみたのですが、30分待ちということで時間的に断念し、テラスの眺望だけ拝見して帰りました。場所柄、大船渡湾が一望できますので、この景色を見るだけでも十分に立ち寄る価値はあると思います。

ところで、大船渡市の中心部(主に盛~大船渡地区)は、大船渡湾を囲むようにして坂の街が形成されており、対岸(赤崎地区など)から見れば、坂に沿って建物が林立している景観を楽しむことができます。

このような「港に沿って形成された坂の街」は、瀬戸内海や地中海、或いは長江中流域(重慶~三峡ダム。平成11年の夏に行ったことがあります)などでは珍しくないと思いますが、岩手ではとても珍しく、それ自体、景観としての価値があると言ってよいのではないかと思います。

小規模な港町を別とすれば、岩手の他の沿岸都市は、いずれも北上高地から各地の沢水を集めて流れてくる河川の河口付近に出来上がった細長い平野部(扇状地)に形成されており(宮古、釜石が典型で、ご無沙汰していますが久慈も同じような感じだったと思いますし、陸前高田も細長くはありませんが気仙川河口の扇状地という点は同じでしょう)、街の景観(地勢)という点では、大船渡は岩手的には異彩を放っているように感じます。

その点は、大船渡湾が外洋から深く入り込んだ形状をしており、湾内が比較的穏やかな海になっていることも関係しているのではないかと思われます。

ともあれ、大船渡を訪れて中心部周辺を周遊していると、この街は、もっと坂の街としてのアイデンティティを押し出し、その景観を市街地形成や観光等に活かすべきではないかと感じられます。

例えば、対岸=赤崎地区に、景観を楽しめる南欧・地中海料理の飲食店など出店してはいかがかと思うのですが、どうでしょう。この地区は、中心部からは若干離れているものの、質が高ければ客が殺到するのは、同じく中心部からは離れていると言って良い魚市場食堂が証明していると思います。

岩手弁護士会の公害対策環境保全委員会では、地元の景観資源に関し地元の弁護士として何らかの貢献ができないか模索しており、法規制や運用などを通じ、こうした事柄にも関わりを持てればと思っているのですが、何のツテもスキルもなく、どうしたものやらです。

DSC00026

 

 

法テラス気仙と「くもじい」

先日2ヶ月ぶりに法テラス気仙の相談担当で大船渡市に行きました。今回は相談が2件しかなく、うち1件は無料相談には避けて通れない「ある種の心の病を抱えた、コミュニケーションに困難を伴う年配の方からの、不毛さを感じずにはいられない、実質的に事件性のない相談」でした。

ここであれこれ書きませんが、少し前に担当した岩手弁護士会の電話相談でもこの種の相談者に遭遇したほか、私以外の弁護士の方がその種の話に接したという話を聞くことも増えているせいか、そうした相談者の増加(社会の他の部門で対応できていないという点も含め)といった問題から司法資源や公金の運用のあり方まで、色々と考えずにはいられないものがありました。

大船渡の相談担当の際には、必ず、昼休みに末崎半島の手前で国道を降りて大船渡駅周辺などの激甚被災エリアを車窓から拝見して戻るというコースを辿っているのですが、昨年くらいから、漁業や加工関係の大小様々な建造物が建ち並ぶようになってきました。

建設中と思しき正体不明の巨大建造物も幾つか見られ、水産業界等に知見の乏しい山国育ちの身には、不思議な光景と感じるものも少なくありません。

漁業関係の会社事務所や加工場が立ち並んでいるエリアには、司法書士さんの事務所もありました。弁護士の場合、このような場所に事務所を作ることは到底考えられないこともあって、この先生はそれらの企業の人達から登記に限らず様々な書類作成業務を独占的に引き受け、それを原資に経営をしているのだろうか?と興味をそそられました。

ところで、当家ではテレビ東京系の「空から日本を見てみよう」という番組(日本の様々な地域を空撮を交えて取り上げる番組)を録画し視聴するのが習慣になっているのですが、私の知る限り、この番組で被災地を取り上げたことは、未だほとんどありません。少し前に、八戸~十和田を取り上げた際に、八戸の港が少しだけ出ていましたが、被災状況や復興等にはさほど焦点が当てられていなかったとの記憶です。

さすがに震災から間もない時期であれば、この種の番組で被災地(沿岸)を取り上げるのは不謹慎との批判を受けるのかもしれませんが、震災の風化が叫ばれる今こそ、このような番組で被災地を取り上げて、復興に向けて悪戦苦闘している被災地に新たに出現した「変なもの」に光を当てるなどして、ニュースや真面目なドキュメンタリーとは違った角度・視点から、全国の人々の関心を喚起していただければと思っています。

いっそ、県知事や地元市長さんなどがテレビ東京にトップセールスをなさってもよいのではと思うのですが、いかがでしょう。

 

被災地等に対する広報を通じた弁護士の関わり方について

先日、法テラス気仙の相談担当で大船渡に行きましたが、予約ゼロで当日飛び込みの簡単なご相談が1件あっただけで、ほぼ一日、内職等に潰して終わりました。

法テラス気仙には約1年前から月1回の頻度で通っており、毎回4名前後の方が来所していたので、このような経験は初めてでした。

ただ、法テラスは国?の資金で強力な宣伝活動を行っているので、ゼロ件となるのは滅多にないのですが、弁護士会や県(沿岸の出先機関)が主催の被災者向け相談事業などでは、宣伝力の格差のせいか、ゼロ件になることが以前から珍しくありませんでした。

集客できないなら規模縮小すればよいのにと思わないでもないのですが、仕事を減らせと安易に口にするわけにもいかず、集客等につなげる工夫をもっとできないのだろうかといつも思ってしまいます。

例えば、全戸配布される各自治体の広報やタウン誌、或いは地域内の業界団体等の広報などに簡単な連載コーナーを設けていただくことはできないでしょうか。

そして、被災関係に限らず、地域で取り上げるべき法的トピックについて、弁護士が執筆して説明したり、読者のアンケート等で要望があったテーマも積極的に取り上げつつ、記事の末尾で地元の窓口も紹介すれば、多少は集客力も向上するのでは?と思うのですが。

私は、岩手弁護士会の原発被害賠償に関する支援活動に関与しているのですが、この件も同様に集客力(相談等のアクセス)のなさに喘いできたので、可能なら岩手日報などで他の震災関連も含めた連載などの企画を採用していただければと思ったりもします。

他県の取り組みなどはまったく存じませんので、そうしたものが行われている例などご存知の方がおられれば、ご紹介いただければ幸いです。