北奥法律事務所

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狂歌

顧問先とのやりとりと弁護士の不養生

先般、ある顧問先から破産管財手続中の不動産の購入に関する問い合わせ受けて、実務の一般的な見通しなどを説明しました。

当方は顧問契約を月額3300円からお引き受けしており、年2時間は電話・メールを含む相談に無料対応(超過時間は追加料金ですが柔軟な運用となっています)としていますので、

富裕層や大企業のような高額な顧問契約なんか出来ないけれど、年に1回~数回は弁護士に聞きたいこと・聞くべきことが生じる

という方には利用価値があると思いますが、他の同業の方々に比べるとさほど多くの申込を頂戴したわけでもなく、目立つ広告でも出した方が良いのかなぁと思いつつ何もできていない状態が延々続いています。

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で、宣伝はこの辺にして、ここからが毎度の本題?です。

上記の有様ですので、何年もお世話になっている昼飯割引帳(昨年12月から本年3月末までの版)を、今年の4月1日に開いたところ

最終頁のグルメスタンプラリーの投函締切日が、前日(3月末)だった!

ということに気づきました。ちなみに、2月末までにはハンコを全部揃えて、郵送だけ忘れてました。

これぞ、ホントのエイプリルフール(4月1日のバカ)。

で、次号では同じ過ちは犯さないぞと固く決意し、4月の最新版も6月頃にはハンコを全部揃えていました。

が、昨日、パスポ終了。

で、昨日、今回のグルメスタンプラリーの投函締切日・・

というわけで、たった今気づいた我が身に捧げる一首。

俺バカと自分で言うバカ言わんバカ
二度あることは三度ありなむ

というわけで、ご祝儀・・ではなく慰めの顧問申込募集中!

なんて書いていると既存の顧問先の皆様にまで逃げられそうなので、止めておきましょうね・・・

ともあれ、一仕事終えたあとの戯言はほどほどに、普段は仕事に邁進しておりますので、ご容赦のほどを。

あと、本業では期限徒過(一発懲戒)したことはありませんので、念のため。

新人時代に、やらかした大センセイの尻拭い(後始末)を担当し大変な目に遭ったことはありますが・・

本年最初のご挨拶と「いいね」の嵐

正月をかなり過ぎてしまいましたが、本年もよろしくお願いいたします。

早速ですが、正月から実話をもとに全開で行ぐべの一首。

年賀状 ようやく見つけた手書き付き
めくると 破産者・転送郵便

(日弁連年賀状あるある狂歌集・令和3年度応募作品)

それはさておき、かくいう私自身が年賀状の衰退容認派で、数年前から手書きをする気力(精力)も失われてしまい、今年も「ほぼ全員、シール貼っただけ」という体たらくでしたので、他人様のことを申せる身分ではありません。

そんなわけで、約10~15年前から、顧問先・仕事関係など一部の例外を除き、新たに知り合った方には親しくなっても自分からは年賀状を全く送っていません。

で、昨年(当方から送らなくても)頂戴した方のみ投函し、想定外の来書の返信用に若干の予備を残し、足りなければゴメンナサイで済ませ、今年来なかった方は、(生身の世界で良好な関係を続ける意思があっても)来年は出さないという、「徐々に減らすべ作戦」を続けています。

それでも、15~20年以上何の音信もなく、当時から関係も希薄で、きっと二度と接点を持つこともないだろう東京等の先生や一度も会ったことも話をしたこともない県内の同業の先生などから沢山の印刷だけの年賀状をいただくと、「お互い、もうやめませんか・・別に、年賀状交わさなくとも、万一にも仕事等の機会があれば話はできるでしょうし・・まあ、文章つきのものは色々と参考にさせていただいてはいますが・・」と、複雑な思いにかられてしまいます。

ともあれ、(事務局任せの流れ作業でなく)ご自身の意思で当方に年賀状を下さった皆様は、誠にありがとうございました。

と、新年早々からネガティブな投稿はさておき。

昨年暮れに、当事務所のWEBサイトについて、技術的な修正(http→httpsへの変更。といっても何のことやら私にはよく分かりません)を行い、併せて私自身が主要ページの文面を訂正できるようにしたので、年末に、主立った記載のうち内容が古くなっていたものを微修正しました。

が。

これに伴い、これまでトップページから各ブログ記事まで、作業前に付いていたfacebookの全ての「いいね」が消え、ゼロカウントに戻ってしまいました・・・

ブログ記事の中には、皆さんに数十の「いいね」を付けていただいたお気に入りの作品や、たった一つだけ、某著名人に紹介いただいたおかげで数百の「いいね」が付いていた投稿もあり、公私あれこれで傷ついたとき密かに読み返しては我が身を慰めていたので、これから先、何を楽しみに生きていけばいいんだと、ますますネガティブなことばかり考えてしまいます。

消滅前にトップページに頂戴した「いいね」は、記憶では、41個でした。

そこで。

本年の目標その1。

トップページに42個以上の「いいね」をいただく。

記念すべき42番目の方には、お年玉ならぬ豪華「無料相談山ほど可能券」付き!

っていうか、誰が押したのか検証できないので、10人くらいから「俺が押した!」と言われたらどうしよう・・

いや、それ以前に、10年かかっても42個以上付かなかったらどうしよう・・(たぶん、そうなりそう・・)

仕方ないから、明日以降も、あの手この手でトップページの引用投稿を延々と続けるほかなさそうな気が・・

というわけで、不憫に思って下さる方は「もう、新年挨拶投稿への『いいね』ボタンは押し飽きたよ」などと仰らず、愛の手をポチッといただければ幸いです。

・・・という投稿を正月にfacebook上で行ったところ、大変ありがたいことに、沢山の方からご温情を賜り、HP(トップページ)には、本日現在、83個もの「いいね」を頂戴しています。

なんと昨年の2倍以上ということで、押していただいた皆様には改めて御礼申し上げます。

これに味をしめて?今後も何と理由をつけて、HPへの「いいね」をお願いしたい誘惑にかられますが、しつこい奴は嫌われるでしょうから、今後も、皆さんのご理解をいただけるのに相応しい投稿のネタがあるとき、こっそり励んでみたいと思います。

ともあれ、本年もご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。

 

加除式書籍の追録執筆は続くよどこまでも

平成18年に、新日本法規出版社から日弁連廃棄物部会(のメインの先生)に「廃棄物処理法の各条文に関する網羅的解説を掲載した加除式書籍を出版したい」とのお話があり、平成15年に加入した私も執筆陣に加えていただき、措置命令の条文などの解説を担当したことがあります。
http://www.sn-hoki.co.jp/shop/product/book/detail_0572_8_0.html?hb=1

加除式書籍は改訂が必要になれば追録を作成しなければならないのですが、廃棄物処理法の性質上、法改正などが頻繁にあり、私が担当した箇所も、2年に1回くらいの頻度で作業の指示がなされています。

で、昨年12月に平成29年改正の追録の要請があり、年末が提出期限だったのですが、今年の年末年始は本業等に加えて私事で厄介事が勃発したこともあり、正月明けになってようやく、一晩で仕上げて提出しました。

今回の追録は重要な新設条文がある一方、それに対する解説書の類は手元に何もありませんので、開き直って、ネットであれこれ調べて大胆な仮説?を交えつつ、無理矢理仕上げたというのが正直なところです。

代表の先生方と出版社との協定で、最初に気持ち程度の報酬を頂戴したあとは、追録の原稿料は一切無しという日々を送らせていただいておりますが、そんなことにもめげずに、本年最初の一首。

新年の最初の徹夜はタダ仕事 今年の計も推して知るべし

と愚痴半分の戯言をFBにも投稿したところ、日弁連の医療観察法の解説書籍などを刊行されているO先生から「委員会活動で執筆したものは、印税=原稿料も含めて全て日弁連の収入になり、執筆者には(実費支給を別とすれば)一円も来ないので、最初の原稿料が入るだけ恵まれているよ」とのコメントをいただきました。

そのようにせざるを得ない合理的な事情(活動費や大勢の合宿など実費類が多いとか、出版元の経費リスクなど)があるのでしょうが、それだけ伺うと、日弁連から「中村修二教授もびっくりのブラック弁連」に改称した方がよいのではというか、いつか裁判する人が出てくるかもなどと、余計なことを考えてしまいます。

まあ、我々の書籍もそうですが、法律書籍の出版は自身の勉強を兼ねてという色合いが非常に強く、研鑽と発表の機会が与えられただけで感謝すべきというほかないという感じはあります。

追録の作業も直近の重要な改正を否応なくフォローできるというメリットは大きく、そうした意味では有り難いお話なのですが、困ったことに私自身が住民・業者・行政いずれの立場でも、未だに本格的な廃棄物紛争の訴訟等を受任したことがなく、せっかく勉強したことを仕事で活かす機会に恵まれていません(自宅建設用に購入した土地から廃棄物の不法埋設が発覚し関係者に責任追及した事案があり、その際は相応に役立ちましたが・・)。

まあ、東京から遠く離れた岩手で「何でも屋のしがない田舎の町弁」として仕事しているせいか、それとも岩手は廃棄物を巡る民事紛争などがほとんどない恵まれた土地柄だからなのか?、その辺は分かりませんが、まだ勉強が足りないから「そうした仕事」にも巡り会わない(選ばれない)のかもしれないと謙虚に受け止め、今後も廃棄物部会の活動を含めて精進していければと思います。

忘れられる不祥事と風刺の文化

6月は首が回らない日々が続き、更新が遅れてすいません。

舛添知事の辞任表明とEU報道で、税金等を使った権力者の贅沢を巡る話が萎んでしまった感がありますが、国民は選挙のときだけ主権者と昔から言われているだけに、せっかくの参院選の機会なればこそ、こうした話題をきっかけに、政治資金などを巡る制度・運用の改善を求める良質な議論がなされて欲しいと感じます。

以前、FBで選挙絡みの投稿をした際、アンチ達増知事の方からコメントをいただいたのですが、私のように支援者でも積極的なアンチでもない「どっちつかずの正義」の信奉者からすれば、折角そうした表明をなさるのでしたら、立場ありきの言説に止めず、多少とも一ひねりあるお話をいただければと残念に思ったりしたものです。昔なら、

雲上で 知事はタラフク食ってるぞ 貧乏県の希望王国

などと狂歌の一つも詠まれたのかもしれないと思うと、今の「自由」な言論空間の方が、むしろ退化の道を進んでいるのではと感じる面はあります。

もちろん、「知事は激務だし健康第一だから、長距離の飛行機移動はファーストクラスで良いじゃないか。ただでさえ、ファースト(一郎)が好きなんだし」とか「自民党(の支持者)の方が富裕層が多く、FBリア充投稿の山をはじめ、遙かに贅沢してるんじゃないか」、「いやいや、FBグルメ投稿の類なら野党サイドこそ労働貴族のような人達が沢山いるんじゃないか」などというご主張があれば、それはそれでそうかもしれないとも思います。

が、そうであれば、なおのこと、政治批判をしたい方は風刺の腕を磨いていただき、心に染みわたるような一言を投げかけていただければと願っています。

FBの政治家や著名人の方の投稿に、「ヨイショの嵐」と言わんばかりの追従コメントの山や、その逆の立場ありきの悪口投稿などを拝見して残念な気分になることがあり、言論空間に磨きをかけたいという心意気がもっと盛んになっていただければ幸いです。

政治を巡っては、「悪口ではなく政策を」という言葉がしばしば語られますが、私自身は、悪口であれ政策であれ、よく学び、よく感じ、よく考えた上で、(時に果断に)語るべきなのだろうと思っています。

幕末を代表する「たった四杯で夜も眠れず」の狂歌を政策を語ったものだと述べる人はいないでしょうが、外圧に対応できない幕府の狼狽ぶりを当時の「日本国民」に知らしめ、幕府の権威失墜への共通認識=体制転覆の素地を作った言論という点では、盲目的に攘夷を口にするだけの「薄っぺらい自称志士の政策論」よりも遙かに国家と人民への影響を与えたと思います。

それと同じで、新聞に掲載される「各党の主張一覧」程度のことをオウム返しに繰り返すだけの「自称政策論」は、自身の立場を述べているだけ=安っぽい悪口と大差なく、本当に聞く(語る)べきは、聞き手の心に響く、突き刺さるような言葉を伴うものであるべきで、それが悪口(風刺)の形をとっていても、社会のあり方を前向きに考えるエネルギーとして生きてくるのではないかと思います。

そうした言葉を紡げる人間になれるよう研鑽につとめたいと思っていますが、私自身はご覧のとおり、恥ずかしながら未だ暗中模索の日々です。