北奥法律事務所

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石川知裕君の健闘と北海道知事選の先にある「道民の魂」の深化を願って

明日に投票が行われる北海道知事選には、以前にも書いたことがありますが、私の高校1年時のクラスメートである石川知裕君が出馬されています。

彼にとっては申し分のない乾坤一擲の大舞台として健闘を大いに讃えたい一方で、様々な経緯から野党統一候補として擁立され、師匠格であり強い信頼関係で結ばれていた鈴木宗男氏や松山千春氏とも袂を分かった形で選挙戦を余儀なくされたこと、彼自身は本質的には野党色の強い方ではなく党派色のない「道民全体を代表したい」との意識の強い方であろうことなどから、心中いかばかりかと察せずにはいられません。

それはさておき、高校3年間、北海道のよそ者として全道各地から集まってきた若者を拝見する中で、「蝦夷の国」こと北東北との異同を感じたり考えるなどしてきた身としては、彼が「北海道独立宣言」なるスローガンを掲げていることには、強い関心を抱くと共に、議論の深まりを大いに願うところはあります。

今回の選挙戦は、与野党の党派対決という見方をするのなら、現政権が現在のところ大きな失政批判も受けずに運営していることなどから、世間の関心もさほど高まらないのもやむを得ない、という感じがしますが、北海道内の本質的な路線対立の闘いという見方をするのであれば、非常に意義のある選挙だと言えるはずです。

大前提として、私もさほど勉強したわけではありませんが、北海道は、極端な「札幌一強(富や権力、人口その他の札幌集中)社会」であることは間違いありません。隣の韓国は極端なソウル一極集中社会ですが、その点では日本で最も韓国に近い社会経済構造になっているのではないかと思います。

日本全体に「東京(首都圏、或いは大都市圏)的なるもの」と「非東京的なるもの」の路線や利害の対立があるように、北海道は「札幌的」な都市住民と「非札幌的」な田舎在住者との間で社会経済生活や意識などの分断・疎遠さがあり、両者は、あたかも「自分達は一つのクニ(北海道)の住民として、アイデンティティを共有しているのだろうか(そうしたものを共有しない、違うクニの住民同士になっているのでは)との様相を呈していると感じる面があります。

東北でも、震災後、猛スピードで一極集中(いわば「札幌化」)が進む仙台と他の地域とで、同種の現象が出てきているでしょうし、岩手でも、規模は遙かに小さいでしょうが「盛岡圏(や花北圏などの一部)とその他圏」との間で同じような分断が一定程度、生じているように感じます。

独立宣言なる石川候補のスローガンは、ご自身が足寄(十勝の田舎)の出身であり議員時代などに道東の農業等従事者の利害代弁を強く意識してきたことからも示されるように、北海道における田舎(地方)の人々の意識を代弁する面が強いように感じますし、そのことは、「ラストベルトの代弁者としてのトランプ氏」に類する面があるのかもしれません。

余談ながら?高校も「北海道の田舎の秀才が集まる高校(札幌や旭川の方は、南高・北高など地元のトップ校に進学されるので、ラ・サールには来ません)」で寮生活を過ごしていますので、その点でも道内の都市的なものよりも田舎的なものの方に親和性があると言えそうです。

これに対し、相手方の鈴木氏は、ご自身が東京出身(元都庁職員)という点もさることながら、破綻した北海道の田舎(夕張)を国家ないし東京的なるものの強い影響のもと(時に現場に様々な疲弊も生じさせつつ?)苦労して再建する事業に携わり、現在も中央政府=自民党政権の強い支援下で選挙選に従事されていることなどから、ご自身のお気持ちなどはどうあれ、否応なく「東京・札幌=都市的なもの」の価値観(バックグラウンド)を体現する候補としての色合いがあるように思われます。

要するに、鈴木氏vs石川氏という対決は、「北海道の都市的なものと田舎的なもの」という路線対立の意味合いがあるように思われるのですが、それは、北海道においては、「東京的なもの」との関係性をどのように捉えるかという点で、東北とはまた違った彫りの深さがあるように感じます。

高校時代、私の学年では東京方面の人は全くおらず、本州では北東北勢と関西方面の方しか見かけませんでしたが、道内から集まってきた面々を見て、この人達は標準語(ひいては東京的なるもの)にコンプレックスを持っており、北海道弁に愛着を示しながらも、それが、標準語よりも表だって言いにくい言語で、なるべく標準語で話さなければならないとの意識を持っているのではと感じるところがありました。

より露骨に言えば、彼らに「一番偉いのは(ここに東京の人がいないのに)標準語、次は北海道弁、関西弁は異世界なので良くも悪くも別格、東北弁は下位カースト」という無意識の姿勢があるのではと感じるところがありました。

少なくとも、関西勢は、声や態度の大きい人も僅かながらいたせいか、言語として弾圧されることはなく寮内で遠慮なく関西弁を通していたのですが、北東北勢は、私に限らず個人のキャラの問題もあったのか、肩身の狭い思いを余儀なくされ、少なくとも「地元の言葉(訛り)では話しにくい」という雰囲気は明確にありました。

余談ながら、私は大学に進学して東京に出てきたとき、「東北の人なのに全然訛ってないね」と何度も言われたことがありますが、良くも悪くも高校時代(大部屋たる高1寮)の経験が強く影響したのだと思っています。

で、何のためにこの話を書いたかと言えば、東北(とりわけ北東北)の民が、「長年に亘り中央政府とは異なる文化や歴史を紡いだ蝦夷のクニの末裔」という意識(プライド)を持ちやすく、それが東京的なるものとの距離感を持つ上で時に役立つ面があるのに対して、北海道は、良くも悪くも明治初期の移民・開拓政策を中心に出来上がった社会であり(それゆえに、最大母体であろう東北のアイデンティティが失われたのは、残念なことだと言わざるを得ないところはありますが)、東北よりも物心両面で東京的なるもの=中央政府との距離感が近く、悪く言えば「東京的なるもの」に依存・従属しやすい面があるように感じるのです。

であればこそ「北海道独立宣言」という石川候補のスローガンは、そうした北海道のアイデンティティを改めて見つめ直し、その上で道民のプライドを再構成しようではないか、というメッセージのようにも読み取ることができますし、ご本人もさることながら、多くの道民(受け手)が、そのような観点で議論を活性化させることができれば、そのことは、今回の選挙で個別の争点として掲げられた事項(原発、IR、JRなど)に負けず劣らず意義のあることではないかと思っています。

北海道の出自やアイデンティティをどのように考えるかという問題は、江戸期から明治初期に北海道に進出した多くの和人を「困難な開拓を生き抜いた誇りある素晴らしい人々」と称賛すべきか「アイヌから土地と文化を奪った悪い奴ら」と糾弾すべきなのか、難しい面も有していると思います。

いわば、北海道は日本で唯一と言ってよい、米国、豪国などと同じ十字架を背負った土地であり、そうであればこそ、我が国で、北海道だけが体現、実現できる価値があるとも感じます。

道民ではない私には、選挙戦そのものについてコメントできる立場ではありませんが、結果はどうあれ石川君の「他の誰にも体現できない数奇な闘い」は今後も数十年に亘り続いていくのでしょうから、それが社会にとって意義のあるものになると共に、ご自身やご家族のますますのご健勝を強く祈念しています。

割るぞうくんと雪の慕情

私の通勤用の駐車場は近所のご老公から賃借しているのですが、良心的な価格で有り難い反面、ご老公には除雪が無理とのことで、これまで豪雪時には駐車場全体が凄まじいボコボコ状態となり走行がままならず、何度も何度も悲しい思いをしてきました。

そんな私がカチカチの駐車場を砕氷するため救世主のごとく現れた「割るぞうくん」。私は一昨年にその存在を知りましたが、最近は岩手日報などメディアでも紹介される機会が増えているようです。

去年欲しかった!
何年も前から欲しかった!
今年(年末)買った!

でも、今期、まだ雪が積もりません(今ココ)。

と、1月頃にFBで愚痴をこぼしていたのですが、結局、2月も3月も盛岡は全く豪雪がなく、ついに今回の冬は割るぞうくんの出番がないまま終わってしまいそうです・・

やむなく、八代亜紀氏に倣って、割るぞうくんのテーマ曲を作って雪請いをすることにしました。皆さんもぜひ一緒に歌っていただければ幸いです(爆?)。

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心が忘れたあの日々も
膝が寒さを覚えてる

車の雪かきできなくて
エンジン無駄にふかしてた

堅い 割れない 堅い 割れない
ついに手にした 今は割りたい

雪ふれふれふれ もっとふれ
私も割るぞうくん 使いたい

雪ふれふれふれ もっとふれ
私の割るぞうくん 出番来い

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幸い、割るぞうくんのメーカーの方からも好評を頂戴した?ようで、いつの日か、この替え歌をひっさげて本物のご出演により商品CMを全国展開していただければ、これに勝るよろこびはありません。

ちぃたん☆vsチータンの法廷闘争が来る日?

最近、カワウソのゆるキャラを巡って関係者が紛糾状態にあるという報道が繰り返されていますが、1月中旬に「解任」の記事が出た直後、「じゃじゃ麺を擁する盛岡の人々は、何かコメントをしなくてよいのか」などと思ってFBに下記の戯言を掲載したことがあります。

先日のニュースでは、事の発端(舞台)となった高知県須崎市が、ちぃたん☆の運営会社(芸能事務所)に対し、市が権利を有する「しんじょう君」に関する権利侵害を理由に使用停止の仮処分を申し立てたとのことで、事態はさらに泥沼化しているようです。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190222-00000138-spnannex-ent

請求の当否などは分かりかねますが、「ゆるキャラ」の元祖と言われる「ひこにゃん」では自治体と制作者との間で熾烈な法廷闘争が繰り広げられ判決もなされたと記憶しており、そうした展開もありうるかもしれません。

この種の事柄は、官製キャラクター商法と評してもよいのかもしれませんが、制作者と利用者との間の信頼関係が十分でないとか利用者側に多数の関係者が生じ思惑もバラバラである(適切な協議や統一がされていない)とか、一部の関係者に非常に無責任な姿勢があり、それに便乗し事態を悪化させる者が新たに生じて混迷を深めるといったパターンはよく見られるような気がします。

消費者(そのキャラクターを楽しむ側)であれば、「ゆるいから良いのだ」ということになるかもしれませんが、提供者側が「ゆるい」のでは無責任等の言い換えに過ぎないとの誹りを受けてしまうでしょうから、そうした話を全く聞かない熊本や船橋の方などをはじめ、キャラクタービジネスの権利管理や活用に長けた方々から学ぶ姿勢を大事にしていただければ良いのではと思います。

キャラクター商法に限らず大雪りばぁねっとのようなケースも含め、官民連携で行われる事業は「官の無責任」と「民の濫用」で惨憺たる事態に陥るリスクを内包していますので、公金や公共財を扱う資格のない者に物事を委ねることのないよう、適切な監視や監督がなされる仕組みの構築や運用に意を注いでいただきたいものです。

【虚構新報いわて支局速報 31.1.17】

お騒がせ中のゆるキャラ「ちぃたん☆」に対し、盛岡市商工観光部が、じゃじゃ麺の締めのスープである「チータン」との誤認混同を招きかねないなどとして、不正競争防止法違反を理由に名称の変更を求めていることが分かった。

17日に記者会見したタニフジ市長(仮称)は「チータンはじゃじゃ麺と共に市民が長年愛してきた宝。勝手に名前を使うのは盛岡ブランドへの重大な侵害だ」と憤る。

「ちぃたん☆」の運営会社は取材に対し盛岡市の要求に応じるつもりはないとした上で「今度は、チータンをたっぷり注いだ皿回しにちぃたん☆がチャレンジする動画を投稿する予定です」と回答。

これに対し、タニフジ市長も「そんな暇があるなら白龍で皿洗いでもさせて欲しい。当市も、ゆるキャラ『元祖ちぃたん★』を作って世界に伝えたい」と応酬し、両者の対立は深まるばかり。

一番かわいそうなのは、昔から人間のエゴに翻弄され今や絶滅したとされるニホンカワウソかもしれない。

そして事務所の維持のための徹夜仕事は続く

前回の投稿は単なるご挨拶でしたので、今回が実質的に本年の初めての投稿となります。

昨年も細々とした仕事に追われ、ブログの更新をなかなか行うことができず、12月は恥ずかしながら投稿ゼロの状態になってしまいました。

せめて、年末に平成30年の総括的な投稿をしたかったのですが、仕事納め直後も私事に色々と追われ、投稿できずに終わってしまいました。

その上、1月中~下旬に風邪をひき、欠勤せずには済んだものの10日ほど37~39度の状態が続き(結局、病院で薬の処方を受けた途端に収まりました。いつも、治りかけになってようやく病院に行ってます)、深夜・土日残業が困難で、結局、1月もブログは新年のご挨拶しか掲載できませんでした。

もちろん、裏を返せばそれだけ多くの仕事をいただき、事務所を持続可能な状態にできているものに他ならないというべきで、そのこと自体はご依頼をいただいている皆様に感謝申し上げるほかないのですが、以前は、そのような状況の中でもブログの更新など「あれも、これもできたのでは」と思うところがあります。

端的に申せば、昨年は、これまでになく「昔ほど無理ができなくなってきたのかも」と感じる面がありました。以前は、事務所で深夜から明け方に書類仕事をして朝に僅かな就寝を経て通常業務に臨む生活を繰り返していたのですが(反面、翌日や土日に睡眠負債を取り戻す生活を強いられました)、昨年の後半から、そうした生活をあまり行うことができなくなってきました。

代わって、昨年末には、夕食後、夜のうちに体力が尽きて就寝し早朝に起床して事務所で1~2時間ほど仕事し8時半に一旦帰宅し朝の兼業主夫労働を終えて出勤するという、これまで全く経験のない生活パターンが出現しました。

以前も、深夜に事務所に戻って1~2時間後に力尽きることは多々ありましたので、必ずしも「時間外労働」が激減したわけではないのですが、それでも以前に比べて長時間労働・深夜労働ができなくなってきているかもと感じる面があります。

これまで、日ペンならぬ「永遠の20代、自称・4代目小保内義和」という感覚で生きてきたのですが、いよいよそのように強弁することが難しくなり始めたのかもしれません。

ただ、これまで「当事務所は、人が遊んでいる時間や寝ている時間に私が働き続けることによってのみ運転資金が確保でき存立できる」という実感のもとで生きてきましたので、私が「老い」を受け入れ、人並みの就労時間で仕事を止めて「楽しい余暇」を日常的に過ごしても構わないなどと思い始めた途端、すべてが破綻するのではないかという恐怖心があります。

もちろん、ワークライフバランスなどという絵空事?はさておき、仕事の能率などをあげて、本業以外にもより様々な経験を得ることこそ弁護士にとって必要という気持ちもありますが、「余計な作業を割愛し効率よく仕事をしたい」と思っても、裁判官を筆頭に様々な方から「あれも、これも、それも、どれも」と山のように追加作業が降りかかってくるのが町弁の避けがたい現実であり、自身の能力等の不足を嘆きつつも地道に研鑽を重ねるほかないのでしょう。

日々、運転資金の負担を抱えて小規模な企業を経営する方々は、皆、同じような思いを抱えておられるのかもしれませんが、ともあれ、当方もまだまだ多少の無理が利く程度の気力や体力はあるでしょうから、本年も皆様に頼りにしていただけるよう、挫けることなく頑張っていこうと思います。

と、ここまでは1月中に書いていたのですが、1月下旬に風邪が直った後、突如として、徹夜仕事が可能な体力が戻ってきて、完徹(全く睡眠せず)とまではいかなくとも、半徹(1~2時間ほどの仮眠)で乗り切るという生活が復活してきました。

恐らく、風邪とその治療を通じて体内の何か悪いものを吐き出すことができたのではないかと感じていますが、ともあれ、徹夜仕事ができると「俺もまだまだ捨てたもんじゃない」と感じてしまう面はあります。

まあ、徹夜(深夜~明け方の長時間起案)を余儀なくされるのは、その多くが限られた報酬で膨大な作業を強いられる不採算事案ですので、ある種のマゾヒズムや屈折した達成感に浸っているのかもしれませんが。

風邪の際に「お薬手帳」を見たところ、ここ10年ほど、概ね3年おきに風邪が本格化し病院の処方薬に頼っていることが分かり、今後も2~3年ほどで「溜まった疲れを吐き出すための風邪」がやってくるのでしょう。

ちなみに、今回のタイトルは、平成22年の弁護士白書で日弁連公害対策環境保全委員会が掲載した同委員会の活動報告「そしていのちを守る戦いは続く」から拝借したものです。

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追記。平成24年末に、旧ブログにこのような記事を載せていたのに気づいたので、ついでに再掲しました。

【仕事納めの夜に】 12.28

若い頃は仕事納め直後から正月にかけての時期に、1年の溜まった疲れが吹き出すように風邪を引くことがよくありました。

現在は、妻の実家への帰省などの年中行事の都合上、最も風邪を引くことが許されない時期に様変わりしたせいか、その前後の時期に病を得ることが増えたような気がします。

そんなことや色々なことに思い巡らせながら丑三つ時に辿り着いた一首。

イブに風邪 治す矢先に事務所泊 椅子で寝る背を看る月も無く

今年の業務は本日までで、翌日には否応なしに出発となる予定です。本年は、修習生時代に親しくさせていただいた方に関する悲報に接するなど、前年等に引き続き大きな喪失感を伴う年となりました。来年は、社会に限らず身近なところでも、再生や芽吹きを感じることができる年であればと願っています。

平成31年の年頭のご挨拶

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

昨年も、地域の中小企業や個人の方々の様々な法的問題の対処、解決に従事しましたが、争点が多岐に亘る建築関係の訴訟や担保権付不動産の処分に関して難しい法律上の争点に加え多数の利害関係者の調整が必要となった事案など、苦心の末に良好又は穏当な成果を挙げることができた受任事件が幾つもありました。

本年も交通事故や家庭内の問題、債務整理など日常的に取り扱う類型から行政の重要な経済政策が争われている訴訟など規模の大きい事件まで、個々の受任事件に懸命に取り組むことなどを通じて、ささやかながらも社会のお役に立てればと願っております。

皆様におかれましても、変わらぬご愛顧のほどお願い申し上げます。

ところで、31日の夜から1日未明にかけて、「エクソシスト7」と「8及び9」というタイトルが付された夢を見ました。

人類が世界各地で悪魔に敗北し多くの人々が禍々しい姿に転じて闇夜で狂宴を繰り広げる中、最後にマコーレ・カルキン風(ホーム・アローンより)の少年が巨大な魔女と対峙し何某かの対話(議論)を繰り広げた末、魔女が悪魔達を引き連れて去り、人々が元の姿に戻っていくと共に闇夜に天から光がさして終幕を迎える、というものでした。

法的紛争も時には禍々しい何かが憑依したような様相を呈することもありますので、そうした状態の解決に今後も多少なりとも役立つことができればと思っています。

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万物の尊厳を掲げる憲法改正を岩手から(後編)

今回は、前回に掲載した記事(岩手日報への投稿)についての補足説明です。この話(人間の尊厳だけでなく、いのち、自然そして万物の尊厳を憲法改正のテーマとして提げること)は、数年前から考えていたことなのですが、この投稿を行った経緯は次のような事情に基づくものです。

きっかけですが、3年前に「JC(青年会議所)が掲げている理念(JCIクリード)は日本国憲法の基本原理にそっくりである」という趣旨のことを投稿したことがあります。

この投稿は今も「JC 憲法」などとネット検索すると日本JCのサイトと並んで筆頭ランクに登場しており、私自身ブログの中で最も気に入っている記事の一つです。

ただ、ツィッター上でこの投稿を好意的に取り上げていただいた方がおられるのを拝見した以外で誰かから感想などを告げられる機会もなく、このまま埋もれていくのだろうと思っていたところ、半年ほど前に盛岡JC仲間で今も現役会員であるB君から、この投稿への過分なお褒めをいただくと共に、「岩手のJCの面々にも伝えて欲しい」などと奇特?な要望を受けました。

引用記事でも述べたとおり、私は現役時代にJCの方々に憲法とJCの関係についてお話する機会に恵まれなかったこともあり(引用記事も、卒業する年に盛岡JCで「この話を例会でさせて欲しい」と関係者の方に頼んだもののボツにされた怨念?が発端になっています)、有り難くお引き受けし、今月下旬に今年の日本JC岩手ブロックの主要メンバーの方々?向けにミニ講義を行うことになりました。

折角なので、日本国憲法のオーソドックスな考え方やそれを前提とした現在の社会が取り組むべき課題などに関する私なりの考えをお伝えしたいと思いましたが、今も昔も大勢の方の前でお話をするのは全く不得手ですので、毎度ながら膨大なレジュメを作ってB君に送っており、当日は棒読みモードでご容赦いただこうと思っています。

弁護士が語る憲法といっても、いわゆる護憲派の弁護士さんが仰るようなネタではなく、もちろん右翼チックな話でもなく、引用記事をベースに、改めて憲法とJCの関係についてあれこれ考えつつ、それを踏まえて憲法とその重要な担い手としてのJCの現代のあるべき姿を考えていただくようなテーマ設定にしたつもりです。

こんな機会は二度と無いでしょうから、講義終了後のしかるべき時期にブログにレジュメを公表するつもりですが、要するに、

①JCが掲げる理念(と実践)に照らせば、世間的には右翼チックとも評されるJCは、実際には日本最大級の護憲団体と評しても過言ではないこと

②それにもかかわらず復古的な改正を日本JCが唱える根底にあるものとは

③その上で、岩手のJCに考えて欲しい憲法改正案(運動)とは何か

の三本立てになっています。

さほどの大人数でもないそうですが、現在の岩手のJCの大幹部の方々がお集まりになるようですので、君たちは護憲団体だ、などと言うと五体満足で帰れないなんてこともあるかもしれません(笑)。

このうち、①②は引用記事を掘り下げた内容に過ぎませんが、③はブログでそれとなく書いたことはあるものの明確に述べてはいなかったので、思うところあって約10年ぶりに岩手日報向けに投稿を書きたい、また、どうせなら講義の前に書いて公表してしまいたい、というのが今回の日報への奇行ならぬ寄稿のきっかけとなっています。

もとより、人間だけでなく人にあらざる存在の尊厳も憲法で定めよなどと奇特なこと?を言っている人がいるとの話は聞いたことはなく、それどころか「万物の尊厳」という言葉も、少なくとも日本語(現代の日本社会)では聞いたことがありません。

ネットで検索しても、私が過去に投稿したブログ記事しか発見できず、当然ながら、私のオリジナル(独創?)の言葉ということになるはずです。

しかし、この考え方は、要するに「社会は人間だけのものではない、自然、いのちそして万物(に通じている目に見えない力)に畏怖と感謝を抱くべき」という、日本人にとってはごく当たり前の、伝統的かつ違和感のないもので、そのことが憲法(日本人の最高法規)に掲げられていない方が間違った状態というべきではないかと思っています。

当日にお伝えする内容(レジュメ)では、そのこと及びそれを岩手の人々が率先して日本ひいては世界に呼びかけていく意義について、若干ながら触れており、いずれ本ブログにも掲載したいと考えていますので、関心をもっていただける方は、楽しみに?お待ちいただければ幸いです。

万物の尊厳を掲げる憲法改正を岩手から(前編)

先日、訳あって10年以上?ぶりに岩手日報の投稿欄(日報論壇)に投稿メールを送ったところ、数日後(11月8日)に無事に掲載されました。

ただ、本文は私の作成文章がほとんどそのまま掲載されているものの、私が投稿フォームから送信したタイトル(「万物の尊厳を掲げる憲法改正を岩手から」)が全面書き換えになっており、この言葉(万物の尊厳)が今回の投稿のキーワードでしたので、その点は少し残念でした。

私は、日報論壇の投稿フォームには常に自作のタイトルを付けて送信しているのですが、どういうわけか毎度、全面的に書き換えられてしまいます。

字数の都合もあるかとは思いますが、表題は投稿の趣旨や読み手への訴求力など色々なことを考えた上で決めていますので、いっそ日報論壇の投稿フォーム自体にタイトル欄を設けて字数も告知していただければ有り難いと感じているところです。

ともあれ、今回は私が送信した内容をそのまま掲載し、次回に投稿の経緯について少し触れることにします。

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安倍首相は憲法9条に自衛隊を明記する憲法改正を切望しており、今後は国会発議などの実現に強い働きかけを行うものと予想されます。

私自身は、自衛「権」はまだしも国家組織の一部門としての自衛隊を憲法に明記するのが適切か、また、初めての改正が自衛隊の明文化というのは社会に無用の誤解などを招くのではと感じており、現時点で賛成する考えはありません。

但し、制定から70年以上を経た今、改めて憲法のあり方を巡り様々な議論がなされるべきであること自体は間違いありません。

日本国憲法は大戦の惨禍を踏まえ、誰もが不当な抑圧の被害を受けたり加害者に陥ることの無いよう人間の個人としての尊厳が保たれるべきだと13条で掲げており、これが憲法の究極的な目的と考えられています。

現在、人格や文化の多様性の尊重が様々な場面で叫ばれていますが、それらも憲法の掲げる価値を実現する営みの一つと言えるでしょう。

ただ、「人間」だけの尊厳を掲げるのは、果たして日本人に相応しいことなのでしょうか。私達は日本列島を取り巻く様々な自然の恵みと脅威に感謝と畏れを抱きながら暮らしてきたのであり、今も自然ひいては万物に見えざる力を感じ、それを大切にして生きているのだと思います。

他方、力を持ちすぎた人類の活動により国内はもちろん世界中でかけがえのない自然が損なわれる一方、時には復讐の刃が人々に襲いかかる光景も目にしています。

岩手や北東北には太古からこの地で自然と共に生きた縄文人や蝦夷の血が色濃く受け継がれ、先人の文学作品などにもそうした思想が表現されてきました。

日本国憲法は国家のあり方や国民との関係を語るのみで、人にあらざる存在について何ら語っていませんが、そうであればこそ、人に限らず自然ひいては万物の尊厳も憲法に掲げるべきと私達が声を上げていくことは、大いに意義があるのではないでしょうか。

主権や統治機構、人権などの定めに限らず、日本人とは何者で、どこから来て、どこに行くべきかを語ることもまた憲法そして私達に託された使命であり、太古から現代そして未来圏までの複雑で多様な営みを見据えた憲法論の深化を願っています。

踏んづけられてもきっと折れない大女優びんびん物語

先日の朝のワイドショーで、しばらく行方不明になった後、脱税問題で謝罪声明を出した中国の大物女優の方を各局がこぞって取り上げているのを見ましたが、この話を聞くたびに「女優びんびん物語」という言葉しか浮かんできません。

お顔立ちが菊川怜氏に似ているようにお見受けするので、CMの復帰作は

中国の文字は、ちいさすぎて読めな~い!
確定申告の通知も ちいさすぎて読めな~い!

これがあれば、文字はもちろん、税法の抜け道もよく見える。
権力に踏んづけられても大丈夫。
○○ルーペだぁいすき!

などとと仰っていただいても良いのではと、その際に放送されていた新作CMを拝見し前回よりもインパクトが乏しいなぁなどと感じながら余計なことを思いました。

ともあれ、罰金を含む巨額の債権回収を実現した中国税務当局の皆さんは、こんな替え歌で盛り上がっているかもしれません。

AH もっともっと素直になれ
財布の中身を 空にして
罰金も払って 素直になれ
人気が終わったわけじゃない
逃げたら消されそうな社会だよ中華は
濡れ手に粟寄せて大女優も守りたい

TELL ME  お金なら TELL ME  また稼げ
悲しみは 続かない
TELL ME  いつまでも TELL ME  誰よりも
税絞りたいよ もっと

ともあれ、現在の中国の政治や社会の体制云々の話はさておき、適切な自由や人権の保障と共に適正・公正な税実務と社会への良質な還元を行っていただきたいものです。

平成29年の取扱実績③家庭(離婚・親子・後見)、相続、行政、刑事ほか

前回に引き続き、平成29年の業務実績(従事ないし解決した紛争の概要)を守秘義務の範囲内で簡単にまとめました(全3回)。依頼先の弁護士を選定する際に参考にしていただければ幸いです。

(6) 家庭生活や親族関係、相続を巡る法的問題やトラブルの解決

離婚やこれに関連する紛争(離婚時までの婚姻費用、面会交流、離婚後の養育費のほか破綻の原因となった不貞行為を巡る賠償問題など)については、昨年も多数のご相談・ご依頼を受けています。

夫婦間の子の引渡を巡る紛争や離婚後の面会交流の拒否に伴う間接強制を巡る紛争など、親子間の問題に関する事案の受任も複数あり、依頼主の希望をはじめ子の福祉など様々な事情を考慮し各種の調整を行い、穏当な和解による解決に努めています。

成年後見の選任も増加傾向にあり、後見人のほか保佐人・補助人として選任される例もあります。前者(後見)は重度認知症などの方を対象とし、後者(保佐・補助)は疾患等があるものの一定の意思疎通が可能な方のために財産管理を支援する業務であり、ご本人の日常生活への配慮など後見とは異なる難しい配慮が必要となる例もあります。

昨年は、意思疎通には問題がないものの家庭内に複雑な事情を抱えたご年配の方から財産管理に関するご依頼を受け、福祉関係者と協議しながら家庭内の問題への対処を含む様々な対応を行った案件もあります。

相続分野では、遺産分割を巡り当事者間に激しい対立があり、遺産の評価や寄与分、特別受益など複雑な争点を伴う事案のほか、被相続人が死去直前に親族に財産の一部を贈与する趣旨の書面を作成し、遺言としての様式は満たさないものの、贈与としては有効になされているとして、法定相続人に請求した事案(法定相続人が要後見状態になり、他の親族も巻き込んで複雑な展開となった事案)などを手がけており、必要な主張立証を尽くした上で、裁判所の和解勧告などに踏まえて解決しています。

また、身寄り(配偶者や子、両親)のない独居の高齢者の方が亡くなり、親族(後順位相続人である兄弟姉妹や代襲相続人)のご依頼で、遺産の管理や付随する法的問題の対処などを行っている事案もあります。

身寄りのない方であれ、身内の「争族」が危惧される方であれ、法的手続を通じて相続財産の処理をせざるを得ない事案や、信託のような特別な配慮をするのが望ましい事案は増えていくと思われます。

なるべく生前に相続や財産管理のあるべき姿について遺言などを通じ適切に意思を表明していただくのが、紛争やトラブル発生の防止のため望ましい面がありますので(遺言の内容や書き方などに関する弁護士等へのご相談も含め)、ご留意下さい。

他にも、相続登記が放置されたため多数の相続人が生じている不動産の権利関係の処理に関し、他の相続人への交渉が必要となった事案や、相続財産管理人として受任し共有物分割請求訴訟に対処する事案なども担当しています。

離婚・親子・相続などに関しては、以前にセミナーを行う機会がありました。それらの分野に限らず、セミナー講師などのご要望がありましたら、ご遠慮なくお申し出下さい。

(7) 行政との訴訟、刑事事件、その他の業務

行政を当事者とする紛争では、特定の産業分野(行政の規制対象)で自治体に営業許可を申請し不許可となった多数の方々が、その行政処分に不服があるとして取消や許可の義務付けを求めて請求している訴訟を、自治体(岩手県)の代理人として受任しています。

本年3月末に1審判決があり主要争点で当方(県)の主張を全面的に認める勝訴判決をいただいており(報道でも大きく取り上げられた「サケ刺網訴訟」です)、相手方(県が必要やむを得ない規制として定めた事項に不服のある一部の漁業者の方々)の控訴に伴い、今後も解決に向け対応を続けていく予定です。

刑事弁護も、被疑者段階を含め、窃盗や詐欺、傷害、覚せい剤事案など主な犯罪類型に関し幾つかの事件(大半は国選事件ですが私選のご依頼もありタイムチャージ形式で受任しています)を手掛けており、起訴前に示談し不起訴となった事案も幾つかありました。

中には、逮捕時に被疑者宅に多頭崩壊とみられる猫の大量残置などの問題が判明し、動物保護の関係者と協議しながら適正な対応を図った事案もありました。

少年審判(未成年者に関する刑事事件)についても、試験観察を経て保護観察(社会内処遇)が定められた事案など複数の事案も受任しています。

その他の業務としては、岩手県民生活センターが主催する消費者向け相談岩手県総合福祉センターの高齢者・障碍者向け相談など幾つかの相談事業を担当しているほか、東北厚生局の訟務専門員として保険診療の不正受給問題への対処のお手伝いをしています。

平成29年の取扱実績②交通事故等(賠償)、生活上の問題(消費者・契約)

前回に引き続き、平成29年の業務実績(従事ないし解決した紛争の概要)を守秘義務の範囲内で簡単にまとめました(全3回)。依頼先の弁護士を選定する際に参考にしていただければ幸いです。

(4) 事故等による被害の賠償等の請求や防御に関する支援

昨年も交通事故被害者側での受任事件が多数あり、ほとんどの方が、ご自身が加入する任意保険の弁護士費用特約により費用負担なく利用されています。

受任の内容も、過失割合(事故態様を巡る事実関係)が主な争点となる事案、物損の金額が争われる事案、むち打ち症(頚椎捻挫など)に基づく人身被害の賠償額の算定が中心となる事案のほか、過去には、死亡事故重度の後遺障害が生じて多様かつ多額の損害の算定が争われる事案も含め、幅広く取り扱っています。

事故直後など加害者側の示談案提示前の時期から受任して後遺障害の認定申請なども含めた支援を行う例も増えており、神経障害に関する後遺障害(14級9号など)をはじめ、幾つかの後遺障害につき認定を受けるための調査や医療機関への照会などを行いました。

交通事故以外でも、スキー場のゲレンデで転倒事故に遭った方が、運営企業の管理責任を問うた賠償請求訴訟(責任の有無が争点になり一定の勝訴的和解で解決)や犯罪被害に遭った方の賠償請求(実務上相当とみられる額で示談)を担当したり、介護施設での転倒事故に関して責任の所在などを検討するなど、交通事故以外の人身被害に基づく賠償事件に従事する機会もありました。

昨年も、交通事故などについては弁護士費用特約により自己負担なく依頼をなさる方が多くありました。自動車保険などでは、必ずこの特約が付された任意保険に加入いただくよう、お願いいたします。

(5) 個人(消費者)が交わす契約や社会生活を巡る法的問題の解決

昨年も個人間の貸金に関する紛争、不動産の登記(古い登記の抹消など)に関する訴訟、不動産の賃貸借を巡る紛争(明渡、立退問題ほか)など、多くの事件を手がけています。

不動産の登記を巡る紛争では、訴訟上の争点となった消滅時効の成否だけでなく対象となる不動産の売却とそれに伴う納税などの問題が複雑に絡み合い、法的な主張立証のほか多くの関係者と様々な利害調整が必要になった事案なども担当しています。

明渡請求に関しては、建物が簡易なプレハブで未登記であるなどの事情(また、相手方の行方不明の問題など)から、訴訟での請求内容や強制執行にあたり様々な配慮を要した事案なども担当しました。

他にも、弁護士会の「精神保健当番弁護士制度」により、精神科病院に医療保護入院中の方から退院請求の手続について依頼を受けた事案があります。本人の症状や関係者への聴取などから退院が認められるのは困難な事案であり、請求そのものは退けられましたが、精神科医療の実情や制度などについて知見を深めることができた面がありました。

また、震災無料相談制度を通じ多数の方々にご来所いただき、各種の消費者被害や近隣トラブル、労働事件など生活上の様々なトラブルに関するご相談や簡易な交渉対応などに応じています。