ここ1、2年に読んだ本⑥~文化、地域、その他~

前回の投稿に引き続くプチ書評シリーズの第6回(一応の最終回)です。

【文化・芸術・宗教など】

●島田裕巳「浄土真宗はなぜ日本でいちばん多いのか」幻冬舎新書
http://www.gentosha.co.jp/book/b5148.html

著者はオウム事件でバッシングを受けたこともある宗教学者の方ですが、その後は、一般向けに宗教の基礎を分かり易く解説する書籍を多数刊行されており、本書は、そのシリーズの「主要な仏教編」とでも言うべきものです。

私は、島田氏の文章が性に合っているのか、てっとりばやく宗教団体などを概観できる本が助かるというイージーな感覚なのか、他に「葬式は、要らない」も「日本の10大新宗教」も読んでおり、未読ですが神道関係の本も買ったような記憶です。

本書では、日本で最もメジャーな仏教の諸宗派を取り上げ、発祥や思想の違いなど教科書的な話に加え、各宗派ごとに葬式をはじめとする様々な儀式等の違いがあることやそれぞれの意味・由来など、主要仏教に関する基礎的な知識、理解を得るには、また、そうしたことを見据えつつ現代の宗教組織、或いは個々の寺院などの社会での意義、役割を考える上で、格好の一冊だと思います。

【岩手全般・その他の地域】

●小和田哲男「もっと知りたい 岩手県の歴史」洋泉社
http://www.yosensha.co.jp/book/b193538.html

岩手県の歴史に関するトピックについて、史跡、信仰、事件、人物、文化・生活の5類型に分けて話題を整理し取り上げた本で、一緒に書店に並んでいた「あなたの知らない 岩手県の歴史」(今、読んでます)と共に、衝動買いしてしまったものです。

このシリーズは、岩手県だけでなく様々な県をテーマにしているようですので、それぞれの県の書店で、自県に関するこのシリーズの本が販売しているのではないかと思われます。

個人的に一番印象に残ったのは、敗戦直後の食糧危機の際に米国から届けられて大規模な飢餓を防いだ援助物資(ララ物資)の提供を始めた人物(ララ運動の創設者)が、岩手(盛岡)の出身で、原敬の書生から中央大学に進み、新聞記者を経て大正期に渡米して戦中は強制収容所にも監禁されていた人物(浅野七之助氏)であり、その方に、同じく一戸町出身でサンフランシスコ長老教会の牧師をしていた方(川守田英二氏)が協力して運動が展開されたという話でした。

大戦と岩手人、という観点で見ると、主戦派(板垣征四郎や東条英機)、反対派(米内光政)とも、軍指導者の存在感が際だっていますが、敗戦後の貧困救済という場面でも重要な役割を果たした岩手人がいたことは、広く認識されるべきだと思います。

皆さんも、どのエピソードが心に残ったか、反芻しながらご覧になるのも良いのではと思います。

●JCC出版部「絵で解る琉球王国~歴史と人物~」
http://www.jcc-okinawa.net/books/

この本については書きたいことが多くなりましたので、稿を改めて取り上げます。