加工食肉の提供による食中毒事故と製造物責任(事例紹介)

盛岡にも進出しているステーキチェーン店で販売されたサイコロステーキについて生じたO157の食中毒事故に関し、チェーン店を展開しているフランチャイザー(本部)であるX社が、サイコロステーキの製造元Y社に対し、製造物責任等を理由に12億強を賠償請求したものの、棄却された例(東京地判H24.11.30判タ1393-335)です。

裁判所は、当該サイコロステーキ(生鮮品を加工した結着肉)について、 現在の食肉技術では内部にO157の混入を完全に防止するのは困難であり、中心部までよく加熱することを前提とした食材として、広く流通しているとの事実を認定し、それを重視し製造上の欠陥も指示説明・警告上の欠陥も認められないとしています。

流通実態やそれを支える法的規制の状況等を踏まえて欠陥の有無を判断するという点は、加工食品に限らず応用範囲が広いと思われ、製造物責任が問われる事案では参考になると思われます。