岩手県環境生活部との懇談会と県内の公害・環境分野の各種課題①前置など

先日、私が委員長をつとめている岩手弁護士会の公害対策環境保全委員会(以下「当委員会」といいます。)の企画で、岩手県庁(環境生活部)との懇談会を行いました。

県庁との初めての懇談企画ということもあり、岩手県内の様々な公害・環境問題などを中心に叩き台となる質問事項を作りましたが、私の準備不足等もさることながら1時間足らずの会合ということもあり、さほどの協議はできておらず、その点は残念でした。

せっかく作ったこともありますので、次回から計5回に分けて質問事項を掲載しますので、県内の公害・環境問題に関心のある方は、参考にしていただければ幸いです。

今回の企画は、当委員会の活動の一環として県内で生じている各種の公害・環境問題に関する実情やそれを行政がどのように把握しているかを調査し今後の具体的な活動の検討材料にする目的で行ったもので、特定の事件についての調査や提言などを目的としたものではありません。

また、当委員会は数年前に設置されたのですが、深刻な公害問題の発生や弁護士の関与が長年ほとんどなかった岩手の実情もあって、公害・環境問題が絡む訴訟を本格的に手掛けた者が委員にもほとんどなく、活動としては今も手探りの状態が続いています。

岩手弁護士会では、消費者問題や高齢者・障碍者対策の委員会は、県民生活センターや県の福祉センターと幅広い連携(相談会などを含む)をしており、私も相談担当などでお世話になっているのですが、公害・環境分野に関しては、行政に限らず各種団体との繋がりが今も皆無といって良い有様です。

そのため、活動の幅を拡げるための「挨拶廻り」の意味合いも兼ねて、まずは県庁(環境生活部)との意見交換の場を設けるべきではないかという話になったものです。

「懇談」の叩き台として質問事項書を作ることにしましたが、平成26年の県の環境報告書などを参考に県内の公害・環境に関する分野、問題を広く取り上げつつも個別テーマごとに突っ込んだ検討はせず、ざっくばらんな懇談のための素材として作成しました。

質問事項の構成は、県の報告書のほか日弁連の同系列の委員会の活動を参考に次のとおりとしました。

第1 エネルギー問題と原発事故被害
第2 資源循環・リサイクル・廃棄物関連
第3 自然保護(自然・生物保護、生態系、自然公園等、森林等の保全)
第4 大気・都市環境・生活環境・アメニティなど
第5 水環境・需給政策など
第6 化学物質・食品安全など
第7 その他、環境法全般(公害紛争、アセス、教育ほか)
第8 地球温暖化問題
第9 その他、環境が関連する問題(低周波騒音、対外関係、ILCなど)

個々の質問事項は次回に紹介しますが、当日は予定時間が1時間程度ということもあり、最初の質問項目である原発絡みで時間の半分以上を費やし、あとは廃棄物絡みの論点や県と弁護士会との連携のあり方について、幹部の方(県境不法投棄事件の発覚段階などで重要な役割を果たした方でした)からの要点的なご説明を踏まえ若干の懇談をしたという程度に止まりました。

内容面でも、原発被害に関する県庁の取り組みに関するご担当の説明を拝聴しているうちに時間切れになったという面は否めず、その点は説明を遮ってでも論点に切り込み議論すべきということで、当方の力不足も否めないとは思います。

それでも、地元の弁護士が、公害・環境に関する問題に幅広い関心を持ち県民ないし地域社会に役立とうとする意識を持っていることについて相応の理解は得られたと思われ、「公害・環境分野の人権保障等に関する弁護士会と行政との連携」について、今後に繋がる点はあったと思いたいところです。

次回から掲載する質問事項も、岩手の現在の公害・環境問題に関するちょっとした論点整理集という形で多少は参考していただけるのではと思いますし、この投稿のような形で対外的に発表して様々な方の関心を喚起したいという面も含め、そうしたものを今後に生かしていければと思っています。