モンゴルと日本の実情と「もう一つの蒙古が独立する未来」はあるか

2ヶ月ほど前だったと思いますが、昼のTV(ワイドショー)でモンゴルの現状と課題に関する特集が取り上げられており、

・清朝崩壊時に外蒙古エリアが独立を果たしたものの、内蒙古エリアは混乱期からの満州国(日本侵略)を経て中国(共産党)に呑み込まれたこと、

・モンゴルが中露に挟まれつつ双方が展開する軍事同盟機構にいずれも敢えて参加せず、国連主導の国際協調を重視し日本の常任理事国入りを一貫して支持していること、

・反面、日本のODAによる巨大施設建築は盛んに行われてきたものの、近年に展開されている資源輸出ビジネスに日本企業等がほとんど関与できていないこと

などが述べられていました(チラ見ですが、そう理解しました)。

ところで、日本のロータリークラブは長年に亘り留学生支援(留学費補助やHSなど滞在支援)をしており、中国からの留学生が最大(圧倒的に多い?)と言われています。

そのため、内部でケチを付ける「嫌中ロータリアン」もいたりしますが、恣意的な選抜等は一切なく、学力重視の選考だと、優秀な学生さんは中国出身者が多く、どうしてもそうなってしまう、という話を聞いたことがあります。

5年ほど?前、盛岡北RCの例会に内蒙古地区のご出身だという若い中国人留学生の方がいらしたことがあり、内心、「貴方は(内蒙古の人々は)中国から独立したりモンゴルと合併したいと思わないんですか」と質問したかったのですが、不穏分子として退会命令を喰らっても困るということで、余計なことは言わずに黙っていました。

ウクライナ戦争は、同国がロシア圏(支配下)から離脱しようとしたため起きたと評してよいのかもしれませんが、仮に、これを気に現代ロシア帝国が瓦解し、その勢いで中華帝国にも動揺が生じることがあれば、台湾紛争に限らず、ウィグル、チベットなど漢民族支配下の様々な服属地域で異議申立の波が生じるのではと予測されます。

仮に、そうした展開になった場合、明治期に我国の多くの篤志家が孫文や魯迅などを支援したように、良識あるアジア諸国民と現代日本人が協力し合って風通しのよい社会を作る光景が出現してくれればと思いますし、日本のRCの中国人留学生支援も、そうしたことに繋がってくれればと願うばかりです。

そうした観点からも、まずは、つまらない排外主義?に社会が陥ることのないよう、政治に限らず(安易に選挙や政治に依存するのではなく)社会の各層で、外国人も交えて地域社会を再構築する努力が図られるべきではと思っています。