年末の水沢出張と思いがけぬ出番

岩手に戻った直後の20年前と違い、現在は支部(盛岡以外)で刑事裁判に従事することはほとんどなくなりましたが、水沢支部などの事件の被疑者が盛岡の警察署に勾留されることが時折あり、私も1年から数年に1回ほど、配点を受けることがあります。

配点時に説明があるので、拒否する自由も一応あるのですが、繁忙時に厄介案件の配点をお断りした後ろめたさもあり、これもご縁と肚を括って受けています。

で、今年の最終営業日(26日)は、その案件の開示記録の記録閲覧のためだけに水沢に往復してきましたが、折角だからということで、これまで訪問未了だった「ジャマイ館」さんでお昼をいただいてきました。

座敷・襖など和風ベースの建物内に手作り感たっぷりの黄色や緑のジャマイカ愛が溢れる内装が至るところに施されている光景は、海外の日本料理店のぎこちない日本語メニューに通じるような、見ているだけで癒やされる面があります。

地域の名物店として、末永く続いて欲しいと思いました。

年明けには公判期日と判決言渡でも水沢往復が必要で、大赤字必至ですが、まだ未到達の地元有名店が幾つもあるので、そちらに伺う機会だと割り切ることにします。

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司法試験受験生だった頃、実家に万一のことがあれば役に立つと思って、選択科目は破産法を選びました。

幸い、その種の出番はありませんでしたが、年末に予想外の形で某所からSOSがあり、同種事件を何年か前に多少は手がけていたことが役立つこととなりました。

私にとってはそれもツケ払の類なのでしょうが、合格体験記などで時折垣間見る「子供の頃に助けてもらったので弁護士を目指しました」などという話には私はご縁がないのだろうなぁと苦笑せざるを得ませんでした。

ともあれ、年末年始も気を取り直して滞留中の厄介案件にどうにかケリを付けたいと思っています。