北奥法律事務所

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03月

震災無料相談制度の終了(あと1日)と「駆け込み利用」に関するお知らせ

岩手では一般の県民にも最後まで知名度がありませんでしたが、「震災当時、岩手県民など(被災三県民及び隣接被災地民)であった方」なら誰でも利用できる無料相談制度が、明日(3月31日)、終了となります。

ただ、この制度、31日までに申込を行っていただければ、来所自体は4月末まででもOKとなっています。

というわけで「実は相談したかった」という岩手県民などの方がおられれば、31日の営業時間内にお電話いただければと思いますので、一応お知らせいたします。

まあ、こんなことを書いても、当事務所に電話が殺到することは微塵もなかろうかとは思いますが。

なお、限られた資産・収入しか有しない方のための無料相談制度(扶助相談等)は今後も従前同様の内容でご利用が可能ですので、該当する方は、ご遠慮なくお申し出ください。

本来は半年以上前から泉佐野市のように?「無料相談終わっちゃうよ、今のうちにおでんせ大キャンペーン」を行いたかったのですが、昨年前半頃から首が廻らない状態が延々と続き、残念ながら、何もできずに今日を迎えてしまいました。

当事務所(に相談いただいた方々)も、導入時から現在まで長年に亘りこの制度に大変お世話になり、導入や延長にご尽力いただいた皆様には、改めて感謝申し上げるところです。

震災相談制度などについては色々と述べたいこともありますが、またの機会にということで、本日は一旦ここまでとさせていただきます。

以上、当事務所からのお知らせでした。

 

ご近所の「倒壊寸前で飛散リスクのある危険な家」への現行法での対処と法整備の必要性

先日、モーニングショーで「八王子駅前にある、倒壊寸前で飛散危険が濃厚なのに頑なな高齢?姉妹が居住し悪臭被害などを生じさせている家」を特集しており、空き家ではないので現行法では対処が困難だ、近隣住民への迷惑行為を理由に逮捕しても解決にはならないよね、とまとめていました。
https://www.j-cast.com/tv/2021/03/23407797.html?p=all

理屈の上では、現行法でも、社会通念上、通常ありうる程度の風水害(数年に1回程度の台風とか?)で建物が飛散し我が家に突き刺さる(人に当たる)程度の危険があることを立証できれば、その危険に晒される方(近隣住民)は、物権的妨害予防請求権等を根拠に、その危険を除去するため必要相当な工事(撤去も?)を民事訴訟で求めることは可能なはずです。

具体的な立証手段としては、上記内容を説明した建築ないし風水害の専門家の意見書などということになるのではと思います(具体的に見たことがあるわけではないので、抽象的な説明でご容赦ください)。

ただ、そのような前例があるかと言われると、ちょっと聞いたことはなく、この種の一般条項の適用に関する訴訟となると、世間の強力な後押しなどがないと裁判所が非常に慎重な姿勢を示すことも、容易に予想されるところです(この事案でも、弁護士に相談し同種の説明を受けた方が現におられるかもしれません)。

その上で、常識的に見て、そのような高度な負担を近隣住民(たまたま近くに居住等しているに過ぎない人)に強いることが適切とは思われませんし、駅前の歩行者など膨大な利害関係者がいるのですから、行政が動くべき事案であることも、誰もが感じるところではと思われます。

結論として、建築基準法などを改正し、「通常の風水害でも倒壊・飛散などの危険がある水準の構築物(一定程度以上の安全性すら満たさない構築物)は、自治体が支障除去の改善・措置命令を下すことができ、それに従わない場合は代執行も可」という法律(具体的な基準は構築物の内容・性状等に応じた専門家の適切な知見に基づく)を作る必要があると思われます。

番組で取り上げられた八王子の事案は時価7000万円相当の土地とのことで(事案の内容からも恐らく無担保でしょう)、それだけの価値があれば代執行費用を担保とした仮差押など?を通じて費用回収は容易でしょうし、売得金などで費用を回収することを前提に、本人に一定の補償を行い、行政が物件自体を収用することも検討されてよいかもしれません。

条例で定めてもよいのではと思われますが、憲法訴訟を覚悟の上での制定となるでしょう。

ともあれ、この種の報道をご覧になる方は、「話し合いで解決すべき問題」で終わらせるのではなく、「立法の不備」の問題と理解いただき、話し合いでの解決を促すためにも武器としての適切な法律が設けられるべきだ、と政治家その他の方々に働きかけていただければと思っています。

私は現在、盛岡市内にある数十年放置された「台風で飛散等の危険のあるバラック(の敷地)」を相続で取得した方の依頼で、そのバラックを法律上の理由なく占有し延々放置している方(先方は、被相続人からの贈与や時効を主張)に明渡請求訴訟を行っており、先般、概ね認容の判決を受けたものの、先方が控訴したため、第二ラウンドに移行したという案件を扱っています。

依頼主は周辺への被害防止のためにも勝訴後は直ちに撤去等を実施したいと希望しており、そのためにも迅速な解決を目指して闘っているところです。

震災の際にも、津波ではなく内陸(一関など)で「隣の壁が倒壊するなどして被害を受けた」と何度か相談を受けたことがあるほか、雪国では「隣の雪で被害を受けた」云々の相談を受けることが頻繁にあります。

これらも基本的に上記と同じ問題と理解しており、すべて法律等を適切に整備すれば大幅に改善できることだ(反面、その整備がなされていない現状では、弁護士の力だけで希望を実現するのは困難)と感じています。

関係者及び国民全体の奮起と現代の感覚に即した公私の調整を行う土地法制の再構築の議論が盛んになることを願うばかりです。

 

リアスマリンNEO第2章のハッピーエンド?

今から13年前に、岩手の北限?のタラと海の平和を守るために1年ほど闘い、3年前には岩手のサケの平和を守るために2年以上も闘った、自称・リアスマリンNEOこと小保内です。

13年前は県境の海岸で依頼者の方からとってもとっても美味しいウニの瓶を頂戴したのですが、3年前は依頼者が県庁(形式的には、お目にかかったこともない某知事)だったせいか?、どんなにどんなに頑張っても、三陸の海の幸をいただくなどという僥倖には恵まれず、知事はもちろん、サケ産業の関係者から感謝の言葉を頂戴することすらありませんでした(県庁のご担当からは沢山の感謝の言葉をいただきましたが)。

で、時給換算で当方史上最大の大赤字仕事・・ということもあり(特例で相応の増額はしていただきました)、

やっぱり岩手を守るヒーローって、報われないんだ。
俺も今日からアニに倣ってテント一人旅に出かけるか、アラタ・・

などと枕を涙で濡らす日々を送っていました。

すると、天が不憫に思ったのか、先日、岩手の神様ならぬクリスマスにお越しになるはずの方から季節外れ?の来訪があり、ご覧のとおり、

三陸産のサケの切り身と最上級イクラたっぷりセット

を頂戴し、家族で美味しくいただきました。

いやぁ、子供の頃は、実家でカチコチになった小さな塩引きの切り身はたまに食卓に出ていましたが、こんな大きく肉厚な切り身をいただいたのは初めてです。

まして、今や高級食材にはなかなか手が届かない身には、これほど美味しいイクラをいただいた経験があったか、ちょっと思い出せません。

というわけで、これにて自称・リアスマリンNEO、第二章サケ刺網編、無事、大団円にて終幕。

そして、次の出番は7年後・・・かも(to be continued?)

・・・それはそれとして、ご承知のとおり、ある意味とても残念な訴訟を横目に、現在の「岩手のサケ産業」は、不漁(海洋環境の激変等に起因するサケの未帰還)による総敗北というべき状況にあり、本来は、内部で争いをしている場合ではありません。

そうした真面目?な話についても、訴訟に従事した者として、いつの日か差し支えのない範囲で何か書ければと思っています。

甘い赤ワインには、久慈ファームのサラミチョコを

昨年まで盛岡駅フェザン(おでんせ館)の1階で営業していた、久慈ファーム(岩手を代表するブランド豚の一つ「佐助豚」を生産する二戸の会社さん)の直営店で、1年ほど前、チョコレートをソーセージ風に模した「サラミチョコ」を購入しました。

で、諸々の理由で後回しになっていたのですが、先般、ようやくいただきました。

数年前、深夜を過ぎて事務所から帰宅した際に神経が昂ぶって寝付けないときは、甘口の赤ワインに氷を大量に入れて、チョコレートを頬ばりつつ、ビデオを見ながらゴクゴクと眠気が来るのを待つ、という生活を時折していました。

が、昨年に一旦その習慣が途切れてしまい、そのせいで放ったらかしになってしまったのですが、ともあれ、先日、久々にそうした形でいただいてみました。

結論として、美食家にはほど遠い身ながら、

「これほど甘口の赤ワインが美味しく飲めるチョコは他にない。スーパーのチョコとは、次元が何段階も違うレベルの味わい」

というのが、正直なところです。

皆さんも、ぜひ賞味なさってはいかがでしょうか。

なお、賞味期限をかなり過ぎても(冷蔵していれば)問題ないことは、私が保証いたします(笑?)。

久慈ファームの直営店が残念ながら閉店してしまい、今となっては通販で購入するほかないかもしれませんが、その手間をかけるだけの価値のある逸品です。

通販希望の方は、こちらでどうぞ。余勢を駆って、佐助豚の諸商品もご一緒に。
http://3491.ac.shopserve.jp/SHOP/kakou054.html

先日まで南部美人とのセット販売もされていましたが、現在は終了とのことで、ご希望の方は今後にご期待下さい。
https://www.nanbubijin.jp/shopdetail/000000000184/