北奥法律事務所

岩手・盛岡の弁護士 北奥法律事務所 債務整理、離婚、相続、交通事故、企業法務、各種法律相談など。

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盛岡広域圏など

町弁のアヤメぬショウブをカキツバタ

私の子供の頃には自宅周辺に池沼が点在しており(田舎育ちだからという面も大きいですが)、小学校低学年の夏季などは生物の採集や観察に明け暮れる日々を過ごしていました。

残念ながら現在の生活ではそのような環境に触れる機会は皆無であり、盛岡圏で「一般人が遠慮なく立ち入ることができる池沼」となると、繋温泉にある尾入野湿性植物園くらいしか思い当たりません(岩手大の植物園にも池があるそうですが、なぜか赴く機会に恵まれません)。

そんなわけで、尾入野がカキツバタ?の名所ということもあり、毎年の6月前後に赴くことが多く、先日も立ち寄ったのですが、まだ咲き始めという状態でした(6月上~中旬頃が最盛期なのでしょう)、

私は植物に知見がなく関心も乏しいので、咲いている花が、カキツバタなのかアヤメなのかショウブなのか全く分かりませんが、花もさることながら、湿地の生物群に接していると何となく癒やされる感じはあります。

いつもどおり帰宅後は事務所に戻り起案と雑務に追われる日々となりますが、ネットで少し調べたところ、これらの花言葉が、いずれも幸運を連れてくるなどというものなのだそうで、「暴力ではなく平和的な手段で紛争の解決を図る仕事」に携わる者として、苦労の末に社会にも私個人にも、よい結果が生じてくれればと思わずにはいられませんでした。そんなわけで一首。

殺めずに理を書き付ける勝負には
幸せを呼ぶ花が咲くらむ

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ところで、以前にも書いたことがあるかもしれませんが、盛岡圏(市の中心地区)に人々(主に子供)が気軽に触れあうことができる池沼・湿地の類がほとんどないのは非常に残念です。本来は湧水の豊富な場所だそうですから、都市開発の際に、そうした空間(親水公園的なもの)を創出する営みがもっとなされるべきではないかと思います。

某RCが開設した「どんぐりの森」についても、池がないというのは寂しい話で、尾入野に棲むドジョウも残念に思っていることでしょうから、どなたかのご尽力で、あの場所に湿地帯を新たに設けていただければなどと願っているところです。

今年の石割桜が見届けた事件たち

盛岡も石割桜が満開となり、快晴の中、多くの観光客が訪れていました。

そんな日に限って午前に調停期日があり、諸事情により直ちに調停が成立し終了するかと思ったのですが、毎度ながら延々と待たされ、結局、毎度ながら2時間以上(うち1時間半くらいが待ち時間・・)という有様でした。

色々と悩ましい事件で、依頼主が複雑な思いを伏せつつ窓の外を向いていた横顔に、代理人として何をすべきか、何ができるか(できたか)、考えずにはいられないものがありました。

午後には、盛岡圏内で生じたビジネス上のトラブルに絡んで、ある大企業に契約違反などを理由とする損害賠償請求をしている裁判の期日がありました。

軽口好きの身には、盛岡地裁が1年で一番華やぐ日に東京から出廷した相手方代理人に対しては、訴訟での対決はさておき、とりあえずラッキーでしたねと言わずにはいられない面があります。そんなわけで一首。

先方に今日が期日でよかったねと毎年述べる地元弁護士

ただ、去年の同じ頃に期日があった事件で遠方から出廷した相手方代理人は、そんな私のセリフに破顔一笑していましたが、今年の相手方代理人の方からは「お前は何を言っているんだ」と言わんばかりの仏頂面でサクッと黙殺されてしまいました・・

で、法廷の帰りに「桜に興味がないのかなぁ、これだから企業法務中心の大事務所の人は・・」などと独り呟いたところ、危うく裁判所の階段を踏み外しそうになりました。

私がもっと元気よく話せば言わんとすることが伝わったのかもしれませんが、ともあれ、つまらない愚痴などを言っても我が身に跳ね返ってくるばかりなのでしょうから、なるべく前向きに生きたいと思います。

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女子高の夏のみやげは

半年前の話ですが、岩手女子高に少しだけお邪魔してきました。

もちろん不審者の類ではなく、岩手女子高が私の所属する盛岡北ロータリークラブの「インターアクトクラブ」になっており(相互交流の協定のようなもの)、私が担当委員長を拝命している関係で、会長さんから「学園祭の招待状が来たので付き合え」とお達しを受け、伺った次第です。

といっても、当クラブのため特別に作成した招待状ではなく同校と何らかの繋がりのある方々に向けて広く配布したもので、お邪魔した際も、引率があるわけではなく学園祭を自由にご覧下さいね、という形でしたので、インターアクトクラブの運営主体である「JRCクラブ」さんの活動発表に関する部屋を拝見し、お茶コーナーの1杯無料券をいただいたあとは、ほどなくお暇させていただきました。

私は、現在では女子高はもちろん学校の類に立ち入ることはほとんどありませんが、東京の勤務時代(H12~13頃)、東京弁護士会の有志が行っていた「中学・高校に出張して学校の授業で模擬裁判を行う(設営・指導する)企画」に加わり、何度か都内の高校にお邪魔したことがあります。

もともと元締め役の方が盛岡修習の先輩であったため、折角のご縁ということで加わっただけなのですが、男子校出身者ですので「こんな機会でもきゃ女子高には行けないよ」という勧誘に屈した?面も(激しく)あったかもしれません。

それはさてき、その際は、その元締め先生が作成されたシナリオをもとに、弁護人や検察官を担当する生徒さんとシナリオに記載された尋問事項をどのようにアレンジし被告人役に話して貰うか(追い詰めるか)を話し合ったり、新シナリオ作成チームに参加して議論や作業をしたこともあり、色々と懐かしい思い出となっています。

岩手に戻ってからは、私の多忙さや出不精などのため岩手弁護士会のその種の企画に加わる(誘われる)こともなく、高校にお邪魔したのは約15年ぶりのことでした。といっても、学園祭の様子を少し拝見しただけですので、「訪問」というほどのことでもありませんが・・

ロータリーの「インターアクトクラブ」という制度は、社会奉仕活動を目的とした特定の学校(中学・高校)の活動を特定のロータリークラブが支援し交流する(そのことによりロータリーとして青少年奉仕を行う)ことを目的ないし理念としているようですが、当クラブに関しては、年末のクリスマス会(例会場であるホテルニューウィングでの会食)に招待し、出し物(歌など)を披露いただくという程度の関わりに止まっているように思われ、そのままでよいのかと残念に思うところはあります。

現在の若年者は、核家族化などの影響で、昔に比べて地域の様々な大人達と接して様々な考え方などを学ぶ機会が乏しくなっており、そのことが、若年層が犠牲になる一部の残念な事件や社会現象の背景にあると考えます。

ロータリー会員の大半は、地域内の相応の規模の企業を長年に亘り真面目に経営してきた方々ですので、1年に1回程度(せいぜい1~2時間程度)でも、生徒さんが有志を募り各人の希望に応じて会員企業などを訪問し様々な仕事の有り様や背中を学ぶ機会があってもよいのでは、と思わないでもありません。

岩手女子高の生徒さんは看護や介護の道に進む方が多いとのことで、弁護士の話を聞きたいという人はほとんどいないでしょうが(何年も前に、法律実務家を目指しているという盛岡一高の生徒さんから、授業の一貫として職場訪問の要請を受けたことはあります)、4年後?には、高校で「現代社会」に代えて「公共」なる必修科目を設けるそうなので、法律や裁判の実情などについて実務家の話を聞いて学ぶ機会があってもよいのでは、などと思わないでもありません。

まあ、私自身にその準備のため汗をかけと言われると、日々の仕事等に追われて・・というのが恥ずかしい現実ではありますが。

ところで、その日の訪問は往路は概ね好天だったので事務所から自転車で赴いたのですが(予報も一日晴天)、見学中にどしゃ降りとなり、やむなく、会長さんと15分ほど玄関で時間つぶしをしたものの、止む気配がないということで、仕方なく雨天のまま自転車で帰宅しました。

で、お約束どおりというか、帰宅直後に雨が止んで晴天となりましたが、私の精進が足りないのでバケツの水でも被って出直しなさいとの見えざる力が働いたのかもしれません。そんなわけで一句。

女子高の夏のみやげは どしゃぶり刑

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盛岡の新興市街地に棲む「どんぐりの森のトトロ」

私が所属する盛岡北ロータリークラブでは、10年ほど前から盛岡市の子ども科学館の近くの市有地を借りて「どんぐりの森」という植樹事業を営んでいます。
http://d2520mn.cneti.ne.jp/donguri.html

今年の10月に現地視察の会合に参加した際、いつもの如く他の会員の方々とは離れて単独行動で森の奥の藪をウロウロしていたところ、よい子には赤いナントカが現れるというか、赤顔で真っ黒な姿のキジが突如出現し、スタタタターっと駆け抜けていきました。

1年半前の冬にも、実家の放置された畑の跡地でキジが藪にできた小さな空間の奥に去って行く姿を見たことがありますが、何度見てもトトロの光景を思い浮かべてしまいます。

いっそ「どんぐりの森」を拡大してキジ公園のようなものを作ってもよいのではと思わないでもありませんが、それはさておき、キジを見たい盛岡市民の方は、トトロの森、もといドングリの森へGOということでお願いします。

余談ながら私の実家では、かつて狩猟をなさる方(父が経営する会社の従業員さん)が冬になるとキジを毎年お届け下さり、冬期間は必ずキジそばを食べていました。

私自身は、蕎麦はキジ出汁でいただくのが最も美味だと思っていますが、岩手県内でもほとんど提供するお店がなく(私の知る限り「藪川そば」だけですが、何年も前にいただいた際には、実家のそれに比べ、あまり出汁が出ていませんでした)、残念に思っています。

学童保育が地域で果たしうる役割

以前にも投稿したことがありますが、先日、私が運営に少しだけ関わっている盛岡市内の学童保育所の責任者の方の指示で、県内の多くの学童保育所が加入している「岩手県学童保育連絡協議会」の総会に参加し、当方施設の実情や県連協への要望などについて5分ほど簡単な報告をしてきました。

要望といっても、県連協の最大の課題とさている「学童支援に関する県内自治体間の格差」(北上や久慈などは相当の予算措置が講じられて立派な施設が作られている一方、児童センターを重視する盛岡が学童に冷淡だとされていることなど)をその場で述べても意味がありませんので、当方施設が昨年に経験した出来事(NPO法人化)に関する経過や意義のほか、私個人の経験を踏まえて学童保育一般に求めることなどを簡単に述べました。

率直なところ、その場で私に求められている内容が何なのか最後まで考えがまとまらず、しどろもどろで全く堂々としていない拙い報告でしたが、

マンション暮らしの住民をはじめ、現代の地域社会が互いの繋がりの乏しい関係になっている状況の中、子ども達が地域の良質な大人達から影響を受けて育つ機会が損なわれていること、

それゆえ、地域の子らの生活の場所の提供者たる学童保育所には本来的な役割だけでなく、地域の人々の結節点などという形で潜在的に大きな可能性、果たしうる役割があること、

だからこそ、その意義や価値を多くの方に伝達いただくと共に無理のない形で地域社会との良質な繋がりを深めていただきたいこと

などをお伝えしました。

とりわけ、現代の社会は、バラバラになった地域のコミュニティの再構築や地域住民に対する公的サービスの提供のあり方に関する再編成=「官から民へ(お役人や税金に依存しない住民の自律的・自治的な地域社会の再形成)が重要な課題になっていることは言うまでもありません。

私が関わっている学童保育所で、地域社会と有意義な関わりを持つ先進的な試みがなされているなどという事情を聞いているわけではありませんので、私の願望を述べたものに過ぎませんが、学童に限らず、そうした事柄への貢献も視野に入れた幅広い活動を様々な方に考えていただければと思っています。

盛岡の若き「女猛者」たちの多様性と諸民族の尊厳を巡る課題と役割~猛者踊りの風景から~

5月上旬の話で恐縮ですが、昼前に裁判所から事務所に戻る際、盛岡一高の「猛者踊り(旧・D人踊り)」の方々が中央通りを練り歩く光景に出くわしました(行事そのものをご存知ない方は、こちらのサイトで確認して下さい)。
http://www.morioka-times.com/news/2009/0905/13/09051205.htm

ただ、男性陣は様々な色でカラフルに仮装・塗装して多様なD人姿を誇示しているのに対し、女性陣がいずれも学生服の上に園児服を羽織るスタイルで、それ自体の印象も残念感が漂う上、各人の個性(多様性)もせいぜい園児服に縫い付けたアップリケで違いを見せている程度のように感じ、その点は少し残念に思いました。

他の仮装に扮する女学生がいても良いのではと思って少し検索したところ、過去にはチャイナ服などに扮する方も若干は見られたようです(今回も、私が発見できなかっただけかもしれません)。

別に女子高生の仮装に関心があるわけではありませんが、園児服姿の女学生集団が練り歩く光景はイマイチ感は否めず(少なくとも、男性陣とは落差を感じます)、皆が同じ姿にするなら蝦夷風のオリジナル民族衣装を考案するとか、年度ごとに変えてみるとか、岩手人らしさを伴った何らかの華のある工夫を検討していただきたいところです。

出身者ではありませんので意見できる立場ではありませんし、批判する趣旨ではないのですが、全員が同じ扮装(しかもぱっとしない園児服)でアップリケでしか個性を示せないのは、若いサラリーマンの画一的なスーツと安物ネクタイみたいな感じで、かえって残念な印象を受けてしまうので、受験勉強で仮装どころではないのかもしれませんが、伝統を大切にしつつ、男女とも多様な個性を表現する文化を育んでいただければと思いました。

余談ながら、私の高校1年の同級生で数年前は時の人になった元国会議員の方(現在は捲土重来に向け奮闘中とのこと)は、高校2年の学園祭に「妖怪人間ベラ」に扮していたそうで、緑一色の姿をチラ見したような記憶があります。

仮装する一高生の皆さんも、いずれ多様な飛躍を遂げていただければと思います。

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と、こんな話を以前(当日)にFBに書いて投稿したところ、多くの一高OBや父兄の方々から多数の有り難いコメントを頂戴しました。

特に、私が盛岡JCに在籍していた頃に宴会で活躍されていた「仮装の二大巨頭」というべき二人の方から熱いコメントをいただき、そのお二人のルーツがD人踊りにあることが分かったように思われ、それだけでも投稿した甲斐がありました。

とりわけ、某先生は、ぜひ全身に黄金色を纏ったお姿で在校生諸君の前に再降臨いただき、如来のごとく崇敬の念を集めていただければと願わずにはいられません。

また、女生徒の園児服も、それなりの理由や物語があるとのコメントを多数いただきました。街中でチラ見するだけでは分からないことも、行事の全部を拝見できればその意義が分かるということなのでしょう。

一高OBの皆さんには申すまでもないことだとは思いますが、D人であれ猛者であれ、その趣旨は、県内の英才が参集する一高生が「ひ弱な優等生」ではなく野性味あるエネルギーを涵養していることを表現するという点にあるのだと思います。

それだけに、過去の取組みの意義はさておくとしても、園児が猛者(野性味あるエネルギーの表現)なのか?という点は街でチラ見するだけの一般人には些か分かりにくさが否めず、「女性猛者の表現のあり方」について、さらに皆さんの議論を深めていただければ幸いです。

それと共に、在校生の方々には、中止・名称変更論争の原因にもなった世界の諸民族の事情などにも理解、認識を深めていただき、いずれは盛岡であれ世界の遠いどこかであれ、人類一人一人の尊厳を高めるための役割をご自身の現場で発揮していただくよう願っています。

天峰山と「知られざる北上高地」

前回の「岩泉での法律相談」の続きですが、岩泉から事務所に戻る途中、岩手山の好展望地として名高い天峰山に立ち寄りました。

恥ずかしながら、修習生時代(平成10年頃)は天峰山の存在自体を知らず、5年ほど前にようやくその存在を知ったものの、岩泉方面に赴く機会自体がほとんどなくなってしまい、今回が初訪問になります。

この日は絶好の晴天日で、真正面の岩手山はもちろん北の八幡平・安比方面から南の南昌山・焼石方面、また、奥(岩手山の西)にある秋田駒ヶ岳・乳頭山なども含めて非常に良好な展望を望むことができました。

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ただ、展望場所の東側は樹林帯となっており、北上高地の風景を望むことはできませんでした。途中の道路からは、展望地のすぐ東にある玉山牧場の広々とした牧場風景が広がり、遠くには早池峰山をはじめ北上高地の山々を目にすることができる場所もあっただけに、少し残念に思いました。

北上高地の特色として、「重畳たる山並みの頂上部分が草原(牧場)になっている光景(が幾つか点在していること)」が挙げられ、南部(106号線以南。遠野周辺など)には寺沢高原・荒川高原・種山が原など、そうした山上の大草原が数多く見られるのですが、北部はあまり多くはなく、観光客が気軽に立ち寄れる場所はくずまき高原牧場、袖山高原、高森高原くらいしか思いつかないのが実情だと思います。

それだけに、国道に面しておりアクセスに強い優位性のある玉山牧場について、観光客(一般人)が気軽に立ち寄って展望を享受できる=山上草原の美しさを感じることができる措置を講じるのが望ましいというべきで、例えば、東側を望む木製の展望塔などを整備しても良いのでは?と思いました。

展望塔に相応の高さを確保すれば、外山ダム湖岩洞湖、北の姫神山なども含めた360度の大展望が得られるのではと感じるだけに、関係者には検討していただきたいところです。

また、既存の展望場所(小さな広場)も、自動車が出入りする際に砂埃が立ちやすいのだそうで、コンクリート舗装するかはさておき、もう少し整備してもよいのではと思いました。

残念ながら事務所に速やかに戻る必要上、直ちに国道(455号線)に戻りましたが、国道沿いには天峰山の入口であることを示す表示などは一切なく、この場所は今も知る人ぞ知るの場所になっています(ですので、冒頭のとおり何年間も知らず、知った後も、どこが入口なのだろうと分からない状態が続いていました)。

それはそれで味わいがあるというべきかもしれませんが、これだけの展望地ですので、その良さを社会に伝える姿勢があっても良いのではと感じます。

玉山牧場は、ネットで調べたところ、くずまき高原牧場(の運営企業である、葛巻町が母体となっている公社)が管理しているのだそうで、それだけに、盛岡市がやる気を見せないのなら、葛巻町側が「北上高地北部の良さを世間にもっと伝えたい」という心意気を発揮していただきたいものです。

余談ながら、時間さえあれば、往路を戻るのではなく大川地区から櫃取湿原に向かいたいとも思っていました。櫃取湿原も修習生時代から行きたい、行きたいと思いながらも未だに足を踏み入れることができておらず(入口だけは2回ほど行っているのですが)、いつになることやらです。

石割桜に咲く、避けがたき喜怒哀楽の花

すいません、GW前くらいから仕事が山積みで相当に滞留しており、ブログ更新が厳しくなっています。

そうした経緯で、今更ながら4月中旬頃にFBに書いた話をこちらにも載せますが、この時期の盛岡地裁は花を愛でる方を喜ばせる季節となり、玄関前に咲く花を目当てに多くの方が集まります。

が、建物の中では庭の光景に関係なく、出廷した代理人に対し裁判所から「あれもやってね、これもやってね」という無慈悲な破滅的懲罰、もとい事件解決のため必要やむを得ない(らしい)要請が続けられているというのが現実です。

そんなわけで三首。

避けがたく春も作業が雪だるま 秋の実りが今も懐かし
老木は喜怒哀楽を日々喰らい もののあはれの心伝える
こき使う石割桜にカネ咲かず 今日もはげめと肩にひとひら

うち一首は、ある事件に着想を得たものですが、何の件かを述べるのは差し控えさせていただきます。

FBでは快晴日に撮影した写真を掲載したのですが、容量の関係でブログ掲載ができず、ブログ用に撮影しようとした日は雨天になってしまいました。

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折角なので、その日の午後に水沢支部に出張した際に撮影した水沢競馬場の桜も載せますので、まとめて「雨天の桜」を慈しんでいただければと思います。

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公会堂多賀の閉店と「地域に愛される著名店の突然死」を防ぐために弁護士ができること

新渡戸稲造博士と縁が深く「新渡戸メニュー」でも知られた盛岡を代表する飲食店の一つである公会堂多賀が、残念な形で閉店するとの報道が出ていました。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20170401_3

私自身は10年以上前に昼食で2~3回ほどお世話になっただけで、夕食にお邪魔することができずに終わってしまいました。

しばらくは家庭の事情などできちんとしたレストランに入店するのが容易でなく、そろそろ行けるかな、行きたいかなと思っていた矢先だっただけに、非常に残念です。

最近になって急に張り紙が出たようですが、できることなら1ヶ月以上前に予告の通知をしていただければ、「さよならディナー」をしたかったという方は、きっと私だけではないというか、恐らくは客が殺到したのではないかと思われます。

新聞記事では自己破産の可能性が示唆されていましたが、私自身は関わっておらず、市内の同業の方がすでに受任されているのかもしれません。街を代表する飲食店の一つということもあり、関係者の正当な利害に配慮した適切な対応がなされることを期待したいものです。

盛岡の著名店の倒産という点では、私自身は5年以上前に大通のシンボルの一つと言われていた楽器店さんから債務整理の依頼を受け、破産申立等の作業を行ったことがあります。

その件では、諸般の理由から突然に閉店することはせず、私の提案で2~3ヶ月ほど「さよなら閉店セール」をさせていただきました。

もちろん閉店セールの売上は、その間の従業員さんの給与など正当な経費を除きすべて管財人に引き継いで債権者への配当原資とさせていただいており、債権者の方々にも事情を説明して何らの混乱も生じませんでした。

主たる動機(原因)は内部事情によるものですが、地域の方々が愛着を持っている店舗であることは、私自身も過去に利用歴のある顧客の一人として存じていましたので、閉店セールを行ったことは、お店に愛着を持つ方々が、それぞれの立場で「お別れ」の形を持つ機会を提供できたという点でも、正しい判断だったと今も思っています。

公会堂多賀さんも相応の事情があるのだろうとは思いますが、早期の着手や弁護士への相談の仕方などによっては「さよならセール」があり得たのではと、その点は強く残念に感じてしまいます。

「新渡戸メニュー」をはじめ店名そのものも含めて一定の財産的価値があると言ってよいのではと思われ、盛岡市内の飲食店さんなどが営業譲渡に名乗りを上げて、復活させていただければと思っています。

10年ほど前、高齢のおばあちゃんが営む県北の小さな弁当屋さんの閉店のお手伝いをしたことがあります。

その弁当はかつて「名物駅弁」として親しまれ(地元の著名作家の方の熱い記事も見たことがあります)、私も大変美味しくいただきましたので、可能なら、レシピを譲り受けて継承していただける方がおられればと思っていましたが、そうした面ではお役に立てることのないまま終わってしまいました。

経営などについては栄枯盛衰の問題は避けて通ることはできないのでしょうが、地域の誇りになる味やブランドについては、花巻のマルカンなどを引き合いに出すまでもなく、良質な承継のあり方や仕組み作りなどに熱意をもって取り組む方が増えていただければと思っていますし、そうした営みに地元の町弁たちもお役に立ちたいと願っていることもまた、心に留めていただければと思います。

盛岡を取り囲むユニークなダム湖たちとリアル紅の豚

岩洞湖(盛岡市の北東のダム湖)の形を見ていると、龍のような馬のような不思議な神獣っぽい姿を感じさせ、想像力をかき立てる面があります。

この点は、グーグル地図で見ていただくか岩洞湖レストハウスさんのHPの左上の図を見ていただければ分かりやすいと思います。
http://gandouko.wixsite.com/gandouko-resthouse

盛岡は多数のダム湖に囲まれていますが、グーグル地図で見ると、南部片富士湖(四十四田ダム湖。市北部)は胃腸の類をイメージさせますし、御所湖(市西部)は失礼ながら諸国の原住民の男性が着用する某ケースに似ていると思います(形や角度が生々し過ぎるんじゃないかといった話はさておき)。

「ユニークな形のダム湖ランキング」などというサイトがないのか少し検索して見ましたが、それらしいものは見当たりませんでした。そのうち、どこかのTV番組で取り上げてくれれば、盛岡周辺のダム湖が脚光を浴びる日も来るかもしれません。

折角なら、綱取ダムの湖も何かに喩えることができればよいのですが、ちょっと思い当たりません(そもそも、このダム湖には名称すら付されていないようで、不遇感が気の毒です)。せめて、建設中の簗川ダム湖は見応えのある形状になってくれればと思いますが。

ところで、これらの湖を見ていて残念に感じるのは、岩洞湖のワカサギ釣りを除き、観光面で全くといって良いほど活用されていないという点です。

最近、瀬戸内には飛行艇による遊覧ビジネスに取り組んでいる方がおられるそうですが、盛岡でも北上川を出発しそれらのダム湖を上空から見物、着陸するような商売が成り立つようなら面白いと思ったりもします。
http://toyokeizai.net/articles/-/151881
https://setouchi-seaplanes.com/

北上川に関しては舟運を復活させたいと運動なさっている方がいるようですが、いっそ、真っ赤な飛行艇が開運橋や不来方橋、旭橋などをくぐって湖に向かって飛び立つ光景が出現すれば、リアル紅の豚という感じで、話題性も抜群ではないでしょうか。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20170201_7

北上川から岩洞湖へのルートなら、氷上に着陸→ワカサギ釣りを体験して盛岡に帰るなんてことができれば、非日常体験のオンパレードで面白いのではと思いますが、どうなんでしょう。天候の問題に加え氷の強度がないと難しいのかもしれませんが、ぜひ考えていただければと思います。