私の読書歴

私は今でこそ読書が趣味のようなものですが、もともと、さほど読書習慣があったわけではありません。

小学生の頃は各種少年漫画と歴史マンガ・伝記マンガばかり読んで活字書籍をほとんど読んでおらず、中学時代も、読書感想文で学校から推奨される類の本が面白いと思えなかったこともあり、三国志経由の中国かぶれ?で母の本棚から「世界の名著」シリーズの孫子や老子(どちらも短い)を取って読みましたが、荘子や墨子はすぐに挫折し、それ以外はアルセーヌ・ルパンの本くらいしか読んだ記憶がありません。

恥ずかしながら、小中学生時代は、活字本よりマンガとファミコン(と一応の勉強)という同時代人のありふれた少年期を過ごしたというのが実情です。

高校に入り、男子校で娯楽の乏しい寮生活ということもあり、ようやく多少の本を読むようになりましたが、「異邦人」などの古典的な小説を数冊ほど読んだだけで、あとは、アガサ・クリスティや銀河英雄伝説、ロードス島戦記といった「読んでも国語の先生には誉められない本」を多少読んだ程度に過ぎないと記憶しています(余談ながら、数年前に、高校1年のクラスメートである元衆院議員の方の著作を読んだ際、彼の当時の質量とも凄い読書内容が書かれている部分を読んで、あまりの落差に泣きたくなりました)。

それが、大学に入ると、受験勉強の合間や通学時などに本を読んでばかりいるような生活になったと思います。自分としては、きっかけが2つあり、1つは、1年の秋頃に、高校の国語の先生が授業で激賞していた岸田秀氏の「ものぐさ精神分析」(とその関連本)を読んで自分のアイデンティティを深く考えるきっかけを得たこと、もう1つが、大学1年の終わりか2年の頃に浅羽通明氏の「ニセ学生マニュアル」を読んで、「知の世界」への理解や関心或いは執着を自分なりに深めることができたことが、大きかったように感じています。

ただ、このような経緯もあり、文芸書の類はほとんど読まず、岩波や中公などの新書本、政治や経済絡みなどノンフィクション関連の本、哲学・思想が絡んだ基礎的な本など(本格的なものは無理で、フロイトの精神分析学入門もすぐに挫折しました)が中心でした。受験勉強の合間に息抜き的に読むというコンセプトもあり、私の読書人としてのレベルも含めて、それが精一杯だったと思います。

大学4年の頃、それまでの電車通学(京王線の百草園から多摩動物公園駅の往復)から原付通学に切り替えたのですが、これに伴って、中央大の正門の上り坂の麓にある巨大中古書店(伊藤書店)に入り浸るようになり、いつの間にか、浅羽氏の本で推奨されていたものや司馬遼太郎氏の著作をはじめ気になった文庫本など様々な本を買い漁る日々になり(原付で、中央線や川崎方面の伊藤書店まで遠出したこともありました)、それが受験生活のささやかな息抜きという感じになりました。

そのため、6畳の自宅ワンルームマンションは古本が溢れかえってさながら古本屋の一角のようになり、さらに大量の「買いたい本リスト」を日々持ち歩いて書店内を彷徨うという陰気な生活をしていましたが、運良く卒業2年目で司法試験に合格したため、修習生時代は狭義の勉強のほか様々な修習生としての付き合いごとにも追われ、一旦は、そうした日々が終わりました。

ただ、修習生の頃も、当時の盛岡地検の三席検事(現在は霞ヶ関を「脱藩」して衆院議員をなさっている方)が、当時取り組んでいらした大型事件の息抜きで、盛岡地検内の修習生部屋を訪ねては、必ずといって良いほど数冊の書籍(山口組など犯罪組織絡みのものや当時話題になった「北朝鮮がテロ攻撃を仕掛けてきた場合を想定した小説」など、大物検察官の方が関心を持ちそうな話をテーマとするものが多かったと記憶しています)を持参され、「法律家は本を沢山読んで思索を深めなきゃダメだ。君らも読め」と熱く語っておられたので、もう一度、「本を読む男」にならないとと思ったことはよく覚えています(結局、私も他の面々も、色々と一杯一杯のせいか積ん読状態でしたが)。

その後、東京で弁護士として就職した後は、通勤などの合間に細々と本を読む生活に戻りましたが、結婚以後は、諸事に追われ(というか優先して)読書時間を確保できないことが多く、まして、岩手に戻って以後は通勤等もありませんので、読書ペースはかなり落ちたと思います(読書という面では、自動車で移動せざるを得ない生活は大きなハンディと言えます)。

で、何のためにこのような話を長々と書いてきたかと言えば、読んで面白いと思った書籍については、ブログで簡単な感想を書きたいとの希望があり、少しだけ実践したこともありますが、今も諸事に追われ、そうした時間も割けないまま、読み終わった本ばかりが机の近くに溜まってしまいました。

そのため、さすがに既読本の本棚に移さなければという状態なのですが、せめて、「ここ1、2年に読んで学ぶところが多かった(ように感じる)本のリスト」を投稿したいと思い、その前置きとして、読書歴を書いてみることにした次第です。よって、本題というべき「リスト集」を、次回に投稿させていただきます。