北奥法律事務所

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岩手弁護士会

日本語しかできない田舎の町弁が従事する、外国人相談の現状と本音~その1~

今回は、外国人向け相談に関する小話(前編)です。

数年前から弁護士会の某委員会と県庁の協定により外国人向けの無料相談会が県内でも年数回行われており、応募したところ、昨年は3回の配点を受けました。

最初に担当された方は、「相談の中身は交通事故とか日本人向け相談と大差ないものばかりだった、日本語も全面OKの方ばかりだった(ので、日本人の相談と何も差がなかった)」と豪語?していました。

ですので、語学能力も外国人向けに特化した法制度等の知識理解もさほど必要ないのかと安心して応募したのですが、

よくもそんなインチキ話をしてくれやがって

と言いたくなるほど、ズブズブの本格的な外国人相談ばかりでした。

1回目は、東南アジア出身の女性が日本人DV夫から子連れで脱出(シェルター保護)したので、これから離婚手続などをしたいというものでした。

事前に相談概要のメールが来たので、日本語が全く話せない外国人が調停などを行うための手法(現実的に利用可能な制度の有無など)について、(これまで経験がないので)あれこれ調べました。

結局、法テラスによる通訳利用などにも様々な限界があり、現状では、知人や大使館などを通じて外国人向け支援団体を探すか、最低でも、英語が堪能な弁護士さんに依頼すべきでは(当方は良好な対応が困難)と回答せざるを得ませんでした。

この点は、現在の法律実務の不備が大きいのではと思われ、少なくとも、日本語を使用できない外国人の離婚調停等に対応する通訳支援(税金等を含めた基金制度)と迅速解決の仕組みが整備されるべきと感じます。

***

2回目は「A国籍(西欧系。米国ではありません)の県内在住外国人(配偶者は日本人)が遺言作成の相談をしたいというもので、県庁担当からのメールには、

「遺言書は、日本語で書かないとダメだ(英語ではダメだ)と書いてあるサイトがあり、本人が不安になっているので、その点は分かるか」

などと書いてありました。

日本国内に資産を有する外国人の遺言という問題は、日本法と本国法のどちらが優先するかなど、外国人に特化した様々な制度や議論が複雑に絡み合うテーマですが、私自身は「外国人が遺言を作成する事案」の相談を受けた経験がありません。

やむなく、長年、事務所内で出番のなかった文献群を色々と調べ、次の内容をメールで書いて返信しました。

**

①外国人が外国語で自筆遺言証書を作成することは(民法の方式に適っているのであれば)可能・有効である

②但し、日本国籍ではない以上、本国=A国の法律の適用を受ける可能性がある。

一般論として、本国(A国)の財産は、本国法に従った遺言書の作成を要するが、日本国内の財産は、日本で作成した遺言書により処分できる(A国法が、日本法の適用を認める)ことが多いようである。

この点は、A国で渉外事務を扱う弁護士にも相談した方がよい(A国籍である以上、日本国内の資産の処分であっても、すべて日本の法律で大丈夫と思わない方がよい=同国弁護士にも相談すべき)

③日本国内の財産を遺言により確実に処分したいのなら、公証人役場で公正証書を作成すべきで、その場合は役場と相談の上、信頼できる通訳を交えるべき

なお、当職がWebで調べた限り、外国語で遺言ができないと書いたものは見ていない(上記と同趣旨のことを書いているものは確認した)。

以上の理由から、遺言の対象となる相続財産が日本国内のものであれば、通常の遺言事案とさほど変わらない説明ができるとは思われるが、本国等の財産であれば、当職が手も足も出ない=本国等の弁護士に相談し対処すべきで、その点を担当から確認していただきたい。

***

すると、当日になって・・・(以下、次号)

 

公的団体の内部不祥事と公表の議論を巡る内部の光景

先日、JR東日本が社員の着服事件を外部公表していなかったことを取り上げる記事が出ていました。

以前、私も所属する某団体で、この報道(従業員の横領事件)と似たような問題が生じたことがあります。

役員の方々が大変尽力され、団体の被害は完全回復されたそうなのですが、その事案を対外的に公表するか、団体内で議論がありました。

私は会場に赴かずにズーム参加したのですが、過去に団体の役員をつとめた有力会員の方からは、内部の問題であり公表不要との意見があり、会場内では異論がなされていないようでした。

私は、その団体が強い公的性格を持つ(と世間一般が感じている)以上、不公表は適切ではない、お役所や金融機関などで同種の不祥事が起きていれば必ず公表するだろうから、当事者等を特定する情報を全て伏せた上で、このような事件自体はありました、と公表すべきではないかと意見しました。

すると、会場内の他の有力な会員の方から「役所などとは全然違う」などと、それに強く反発する反論を受けました。

明言はされていませんでしたが、不祥事を起こした方は、長年その団体のため多大な尽力をされ、多くの会員が自分達の身内だと感じてきたような方であり、「どうしてお前は(本人が事実を全て認めて被害回復も実現したのに)自分達の仲間を苦しめようとしているのか」と非難するニュアンスを強く感じました。

その後、大ベテランの方から、私の意見に理解を示すコメントがあり、それ以上、他に意見もありませんでしたので、あとは役員の方々に一任することになりました(誰も意見は言いたくなかったでしょうし、私自身、公表を主張する方が他にいたなら、好んで意見をすることはなかったでしょう)。

それから少しして、結局、私の意見どおり、その団体が、当事者等の特定情報を全て伏せた上で、その事案について公表している報道を拝見しました。もともと外部への被害がなく内部では解決済みということもあり、それ以上、世間でその件が取り上げられることはなかったと思います。

そのことを、この話を伝えても許されるであろう、ある方に話したところ、「仮に、公表せず伏せていれば、週刊誌などで批判的なニュアンスを交えて取り上げられ、団体や業界の信用を傷つけることもありえたのではないか。上記のやり方が正解というほかない。誰かが、そうすべきだとの意見を言わなければならなかったのだ」とのコメントをいただきました。

ただ、自分達の仲間を守りたい、内部で責任を取ったのだから、それ以上は苦しめたくないという方々の心情も、何一つ間違っていないと思います。

確実に言えることは、私はその団体では昔も今も末端ヒラ会員であり、残念ながら、団体内の多くの方々と、あまり親しい関係を築けず疎遠なまま終わりそうだ、ということだけでしょうか。

或いは、その方が、司法の世界に身を置く者らしいのかもしれませんが。

 

岩手弁護士会・会員名簿のビックリ情報とデタラメ翻訳の世界

良い子のみんなのお待ちかね、本日の岩手弁護士会びっくり情報だよ~

本日たまたま会員名簿を閲覧しようと弁護士会サイトを検索したところ、なぜか「中国語(繁体字)のページを翻訳しますか?」と表示されました。

ターゲット言語が日本語と表示されており、日本語を日本語にでも翻訳するのかと思って?何も考えずに翻訳ボタンを押したところ・・

当事務所が「北オーストリア法律事務所 内 浩峰 義和」と表示されてました!

その上の東海林先生の事務所メンバーも、大変なことになってるし・・

これらはまだマシな方で、登録順ナンバー2の大重鎮・安達孝一先生は、

「チャブ法 安田 浩一」

チャブ法って何だよ・・あんまりだ・・

その他、当事者が見たら吹き出しそうなメチャクチャ表記が多数出てきて、大笑いまくりで老化克服にもバッチリという感じです。

左脇の自治体名の表示も「北リスティング市」など味わい深いものだらけです。

というわけで、ぜひ、皆さんも岩手弁護士会名簿にGO!

ともあれ、幾つかの写真を載せておきますので、ご参考まで。

なお、本日は弁護士会の相談担当日であり、事務局には報告済みです。

あと、翻訳しますかボタンを無視すれば通常どおり閲覧できますので、念のため。

以上、岩手弁護士会非公認組織・地下広報部からのお知らせでした。

追記。「ターゲット言語を日本語」というのは、よくよく考えると、文字のうち中国語(繁体字)にあたると判断したものを勝手にソレの日本語にあたる言葉に置き換える、という意味なのでしょうね・・ともあれ、昔の海外旅行あるあるの「メチャクチャ日本語案内文」の世界を堪能できました。

    

 R05.10.20 追記

発見時、まさかヒマな中国人ハッカーの攻撃か?と勘違い?したこともあり、念のため、昨日中に弁護士会事務局にお伝えしたところ、先ほど、「業者に連絡して速やかに改善させる」とのご連絡をいただきました。

反面、後になって、既にご存知で密かに楽しんでいた(ので、小保内、余計なことしやがってと怒っている)先生も多数おられるのではと怖くなり、お詫びを兼ねて?また、未見の方々は、今のうちにご覧の上、日頃のストレスを解消していただきたく、先ほど弁護士会MLでもお知らせしました。

サイト修正後(閲覧不能後)に本投稿に気づいて「ああ、見たかった・・」という方は、当職ブログ記事でご満足いただければと思いますが、せっかくなので盛岡と一関(いちかん市)ほか、現時点で翻訳表示されたものだけPDF保存しており(花北は事務所PCでは何度押しても表示されませんでした)、欲しい方はご遠慮なくどうぞ。

岩手弁護士会・公害対策環境保全委員会の活動とお願い

私は標記の委員会の委員長を拝命していますが、諸事情で首が廻らず、他の委員も本業で環境問題を本格的に手がける「専門家」の方がいないこともあり、委員会としては、事実上の休眠状態が延々と続いています。

先日、弁護士会の他の委員会から自治体向けの業務提携の広告文案と意見照会が来ましたが、照会の対象文書(チラシ)には、当委員会の取扱分野である、公害対策及び環境保全に関する自治体支援の活動に関する記載が全くなかったので、昼行灯委員会だからそのような扱いを受けるのだろうと残念に思いつつも、次のような内容を加筆いただきたいと要請しました。

【公害対策・環境保全】法律相談業務受託、弁護士推薦、講師派遣など

自治体内で生じた各種の公害・環境問題について、自治体・住民・地元企業など様々な立場で法律相談に対応するほか、法律問題に関する勉強会の講師派遣、各種協議会や第三者委員会などの委員を推薦します。

典型七公害(大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、騒音、振動、地盤沈下、悪臭)に限らず、自然保護・廃棄物・エネルギー(太陽光・風力など)・景観・化学物質等に関する被害などのほか、動物愛護・動物福祉に関する問題(虐待、殺処分、多頭崩壊など)も対象とします。

まあ、当然ながら、その書面を送ったところで直ちにどこかの自治体から当委員会に申出がくるとは言えないでしょうし(それどころか、申入自体、捨て置かれる可能性も十分あるのでしょう)、本気で「自治体連携」をする気があるなら、当委員会として、県庁や県内各自治体或いは各種団体に、独自に書面を作成して送付する程度のことをしなければとは思っています。

他の委員会の取扱は存じませんが、例えば、「講師派遣」の報酬を委員会予算から支出できるのなら、先方の費用負担無しでも対応できるので、勉強会等を希望する自治体などはどうぞ、と言いやすくなるとは思います。

というわけで、他人をアテにすることなく委員会の活性化のために自分から率先して動かねばとは思っているので、そろそろ行動に移すことができればと思います。

この投稿をご覧になった方で、当委員会の支援等を希望される方がおられれば、当方までお声がけいただければ幸いです。

岩手弁護士会もオリジナルゆるキャラを作って欲しいの巻

折角の憲法記念日ですが、最近になってようやく、半年前にFBで掲載した文章をブログに転載できる余裕が若干できたということで、今回も、その一環の投稿です。

本日、FBには真面目な投稿をしましたので、関心のある方は、そちらもご覧いただければ幸いです(後日、ブログにも転載予定)。

【虚構新報いわて支部ほのぼのニュース】

先日、岩手弁護士会の非公認地下組織「第二広報委員会(通称・コホニ)」が、同弁護士会のオリジナルキャラクターを制作、発表したことが分かった。

キャラクターの名は「脛皮なもみん」。

岩手版のナマハゲとして知られる、県北沿岸の「ナモミ」と大船渡市吉浜地区の「スネカ」にヒントを得たもので、「なもみん」という可愛げな名前とは裏腹に、ナモミとスネカを組み合わせたような奇怪で恐ろしい形相をしており、一般的なゆるキャラとは全く異なる印象を与えるものとなっている。

委員会が発表したキャラ設定によれば、

キャッチフレーズは、「怖いぜ!裁判!泣かずについて来な!」。

尊敬するキャラは、名古屋のオレパンダー。

右手に定番の出刃包丁、左手には両皿天秤を持ち、正義の女神像(テミス像)を借用したものとなっている。

特技はマッサージ。20年ほど前まで、若い女性に「手相みてあげる、ボク若いんだよ」などと言っては手を握り揉もうとする悪癖があったものの、現在は封印されたとのこと。

コホニのオボナイ事務局長は、次のように、キャラクター制作の意義を語ります。

「ここ数年、弁護士会などがオリジナルキャラを発表する例が増えていますが、いずれも、世間のゆるキャラの真似というか、「僕たちニコニコ寄り添い隊」みたいな優しさを強調するものばかりですよね。もちろん、その目的が弁護士の敷居を低くしたい、というものであることは百も承知です。

でも、我々の仕事の本質は闘争であり、依頼する方々も弁護士が相手の理不尽な主張と厳しく闘うことを期待しているんですから、ゆるキャラばかりを強調するのは、依頼して下さる方々の気持ち、ひいては我々の仕事の本質に悖るのではないでしょうか。

だからこそ、敢えて、裁判の厳しさ、怖さを前面に打ち出すキャラクターを掲げるべきだと考えたのです。「まつろわぬ地」岩手の弁護士会だから、全国的な傾向とは逆張り路線で行くべきだ、と思った面もありますが。

ただ、怖いキャラだけだと全国の皆さんから抗議を受けそうな気もするので、相棒として、癒やし系の「蝦夷ちゃん(仮称)」の制作も検討しています。

ともあれ、目標は、今一番人気になっている大分の「ふくろん」の打倒・・・もとい、ふくろんのツィッターで引用していただくことです!」

元ネタは、下記の各サイトをどうぞ。

「ふくろん」の記事
なぜ法曹界で「ふくろん」が人気なのか? 大分県弁護士会の「ゆるキャラ」に独占インタビュー – 弁護士ドットコム (bengo4.com)

弁護士会ゆるキャラ一覧。東北・北海道はまだ未了のようです。ガンライザーが泣くぞ。
512_06.pdf (nichibenren.or.jp)

吉浜のスネカ。
ユネスコ無形文化遺産「吉浜のスネカ」 – 大船渡市ホームページ (city.ofunato.iwate.jp)

ナモミ。どうして、こちらは無形文化財の選出から漏れたのでしょう?
今年も縁起ものの「なもみ」が動きだした! | たびこふれ (tabicoffret.com)

みんな大好き、オレパンダー。
やっぱりキレイな缶バッジUCANBADGE:オレパンダーに会いに行こう! (u-canbadge.com)

 

復興支援やらなイカ~稼ぐ弁護士会が被災地を変える?~

先日、岩手弁護士協同組合(弁護士会ごとに設置されている協同組合の岩手版)の総会があり、タダ飯(弁当)が食えるというだけの理由で、毎年同様、出席してきました。

その際、災害対策本部のY先生から、「全国の弁護士に向けて、被災地(沿岸等)の特産品の販売事業を行い、被災企業などの支援をして欲しい。他県の先生からも、岩手でそのような事業を行って欲しいとの声が上がっている。」との提言がありました。

この点、各地の弁護士協同組合の中には、数年前から自県の特産品を全国の弁護士さん向けに販売する事業を行っているものが幾つかあり、かなりの収益をあげている県(組合)もあるのだそうです。

これに対し、岩手弁護士会では、そのような話は全く実現しておらず、理事の方が仰るには、数年前に生鮮品の販売を構想して生産者の方と協議するなどしたものの、話がまとまらず立ち消えになったのだそうです。もし、震災以前から事業を始めることができていれば、震災の年などには、全国の弁護士さんから膨大な「支援購入」があったのだろうと思うと、残念でなりません。

で、結局、その会議では、特段の異論もないものの具体的な実施手段などが話し合われることもなく、執行部(理事長さん達)にお任せするという程度で話が終わり、どうなることやら(たぶん、そのまま来年の総会を迎えるのかなぁ?)といった感じがしています。

その際、私も雑談感覚で、「今、地方絡みの物販で一番ホットな話題は、ふるさと納税なので、全国の高額納税者の弁護士さん(最近は激減したかもですが)に、ふるさと納税とタイアップした被災地特産品購入を売り込んではいかがでしょう」などと言ってみましたが、思いつきレベルの発言のせいか、あまり相手にして貰えませんでした。

ところで、弁護士協同組合の商品販売に関しては、京都の弁護士協同組合が日本酒や帆布などのオリジナル商品を展開しており、中でも、「やっこさんは白だな」は、ニュースで取り上げられるほどのインパクトを残しています。

私も、「他のお店等でも手に入るような商品の販売」とか「(被災地支援のみを強調するような)善意のみに頼った販売方法」などというのは下策というべきで、京都弁護士協同組合を見習い、世間的にもインパクトないし話題性があり、かつ、購買意欲に訴えかけるような、商品(ネーミングを含め)の開発に尽力すべきではないかと考えます。

というわけで、こんな商品群を考えてみました。「こんな特産品は嫌だ」(鉄拳のパラパラマンガ風に)などと仰らずに、ご覧いただければ幸いです。

商品① 「復興支援やらなイカ」

イカ徳利など、三陸のイカ関連商品のセット。復興支援の意欲をそそるような商品の組合せ又は開発について、岡口基一判事と津久井進先生(兵庫県弁護士会。阪神側の震災問題の第一人者)に監修をお願いし、パッケージのデザインは中村真先生(兵庫県弁護士会)にお願いする。兵庫会と岩手会は被災地支援の関係で繋がりのある先生も多く、全面協力間違いなし。なお、元ネタが分からない方は、こちらをどうぞ。

商品② 「二重ローンを無くし鯛、僕は体重減らしタイ」

鯛を素材にした低カロリー食品を開発して販売。パッケージには、岩手弁護士会を代表する被災者支援の専門家であると共に、当会きっての巨漢である某先生にご登板いただく。中村真先生にイラストをお願いするのも良策。

商品③ 「カキ休廷中に、裁カレー」

県内産の鯖と牡蠣(真牡蠣)を組み合わせた激辛カレー。開発担当者いわく「裁判所の夏季休廷と、真牡蠣の旬が冬であること(夏は休み)を組み合わせると共に、裁判官がいないはずの夏季休廷中に裁かれる(判決が出る)などという、びっくりするような話に着想を得て、食べた人の目が飛び出る激辛カレーを作ってみました。」とのこと。仙台弁護士協同組合も金華サバと桃浦カキで同じ名称の商品を販売準備中との噂もあり、不正競争防止法などの適用を巡って、岩手会と仙台会で紛争勃発の事態も危惧される。

商品④ 「けいじ弁護も忘れずに~ブル弁の皆様へ~」

月に数本とれるかどうかの最高級希少種である「鮭児」を、東京の高級料亭の全面協力のもと解凍後も旨味を損なわない技術(特許出願中)を開発し、豪胆に発売。贅沢品のため、弁護士登録から長年に亘って刑事弁護とはご縁のない大手渉外事務所などのブルジョワ弁護士さんや、セレブなヤメ検の先生でないと購入は無理。富裕層の方々に普通のチラシを送っても訴求力はないということで、ヤミ金を参考に漆塗りの電報で勧誘するのもアリかも。

また、複数食材の組合せによるセット又は加工品として、次の商品も考えられます(解説省略)。

商品⑤ 「ワカいがメでたく成立し、当事者も裁判官も、よろコンブ」

商品⑥ 「異議あり! しょウニんには、誤導をサケて、カレイな尋問を」

以上のほか、アワビ、ホヤ、ホタテ、サンマなど、岩手を代表する他の食材群も、皆さんの駄洒落、ではなく、智恵と工夫に基づく商品化をお待ちしています。もちろん、「森は海の恋人」ですので、コラボ商品も含めて、魚介以外の県産品もぜひご活用下さい。

商品名などは、facebookで怒濤のごとく駄洒落攻撃をされている「ハードボイルド弁護士探偵」こと法坂一広先生(実は、研修所の同級生。リハビリ中とのことで、早期のご快癒をお祈りしています)にお願いしても良いかもしれません。ついでに次回作品に商品も登場させていただき、宣伝にも一役買っていただければ、なお有り難いことでしょう。

また、裁判所サイドからも、加藤新太郎もと判事(現・中央大ロースクール教授)にお出まし願えれば、業界内の話題沸騰という点で理想的と思います。

残念ながら、岩手弁護士協同組合が、自らこんな野心的企画?に身を投じる展開は期待できそうにありませんので、ぜひ、組合側に企画等を売り込んで牽引していただける企業さんに、ご登場いただきたいものです。

「まちづくり」の世界では、一世を風靡しているオガール紫波をはじめ、「稼ぐまちが地方を変える」と言われていますが、岩手弁護士会の「被災地支援活動」をML上で垣間見ると、相談者がほとんど来ない相談会に内陸から沿岸に往復で丸一日かけて若い弁護士さんを派遣するといった類の企画を散見するように感じられ、残念に思っています。

また、その派遣費用(担当者の日当)も、震災時に他県の弁護士さんなどから岩手弁護士会に寄せられた多額の寄付が原資になっていると思われ、それだけに、「他人のカネで、利用者=稼ぎがない企画を繰り返す」光景を垣間見ていると、「補助金を原資に一過性の企画ばかり繰り返しては、善意から従事する関係者を摩耗させ、衰退の道を辿っている全国の商店街」に類するものを感じざるを得ないと思っています。

現在、引用の書籍を拝読していますが、岩手弁護士会も、全国の弁護士さん達の寄付(いわば補助金)に依存して「支援活動」をするのでなく、自ら相応の収益をあげ、それを活動の原資とするだけの力がなければ、本当に社会を変えるだけの被災地・被災者支援はできないというべきなのかもしれません。